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【談話】国際刑事裁判所(ICC)への米国政府による制裁に抗議し、日本政府に国際法秩序を守る断固とした努力を求める

2026/08/28
国際連帯
事務局長談話

2026年8月28日                                                         全国労働組合総連合                                                       事務局長 九後健治

米国のマルコ・ルビオ国務長官は8月18日、国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子裁判官・所長およびアブドゥライ・セエ主任検察官(セネガル)に対し、新たに制裁措置を発表した。今回の制裁措置により、ICCの裁判官18人中9人、副検察官2人、元検察件1人および事務局職員1人が現在米国政府の制裁対象となった。力で法の支配を破壊し、戦争犯罪をなきものとしようとする一連の制裁措置を、全労連は強く非難する。

米トランプ政権は度重なる国際法違反を犯しているイスラエルに対する訴追が決まるとすぐにICCを含む国際刑事司法機関を攻撃の対象としてきた。ICCは二度にわたる世界大戦の惨禍を経て、ジェノサイド犯罪、人道に対する犯罪、戦争犯罪及び侵略犯罪など、国際社会共通の価値を毀損する特定の重大犯罪に対して、その責任を有する個人に対して刑事責任を追及することが必要であるという考えから設立された国際刑事司法機関である。

近年、ウクライナに対する軍事侵攻についてICCがロシア大統領の逮捕状を出したことに対しロシアがICCの検察官や裁判官に逮捕状を出した。またパレスチナ・ガザにおけるジェノサイドに対しイスラエル首相に逮捕状を出したことに対し、米国がICC職員に入国禁止措置などを行っている。今回の米国による制裁を含め、これらのICCに対する報復的措置は、国際法に基づき機能する国際司法機関の独立に対する不当な介入であり、ICC職員個人の活動の制約にとどまらず、ICC全体の国際刑事司法活動の停滞を招きかねない。重大な犯罪が放置され戦争犯罪が裁かれなくなり、法の支配を損なう恐れがあり断じて看過できない。

全労連は人権と民主主義を擁護し、戦争のない平和で公正な社会をめざし、世界の労働組合とともに取り組みを進めている。ディーセントワークの実現を通じて社会進歩と平和を実現することは、先の侵略戦争によりアジアと日本の労働者階級に惨害をもたらした反省に基づく日本の労働者の強い要求である。力の支配に抗議し、法の支配を実現するために、全労連は日本政府に対し脅しや制裁によるICC攻撃に対し米国政府に強く抗議し、ICCの存在意義の重要性を国際社会に広く訴えることを求める。

法の支配の危機は、遠い世界の問題ではない。日本国内でも「力による正義」の方が手っ取り早いとして「強い国」で良いという方向に流れていないだろうか。資本や経営者の言いなりではなく、職場、地域の仲間とともに対話と学びあいで労働者がつながりあい、声を上げ行動することで要求実現をめざす全労連は、日本と世界における法の支配の実現のために労働者・市民の立場で今後も運動を進める。

以上

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