全国労働組合総連合(全労連)

ページの上部へ
お知らせ
  • ホーム
  • 【談話】2026年人事院勧告にあたって

【談話】2026年人事院勧告にあたって

2026/08/19
事務局長談話

2026年8月7日                                                 全国労働組合総連合                                               事務局長 九後健治

人事院は7日、政府と国会に対し、国家公務員給与に関する勧告ならびに人事管理に関する報告等を行った。給与に関する勧告は、本俸について、公務・民間較差が、1万5,056円(3.51%)であることから、初任給を9,500円引上げるとともに全体の俸給表の改定を行う内容となっている。また、一時金については0.05月分引上げ、期末手当及び勤勉手当に配分するとしている。

2年連続で3.5%超のベア勧告であり、すべての級・号俸が改定対象となったこと、中高年層についても一定の引上げが継続されたこと、さらに再任用職員の改定率を上積みさせたことは、ストライキを背景にたたかわれた26国民春闘における民間でのたたかい、人事院総裁あての大幅賃上げ署名や400名が結集した中央行動など、たたかう労働組合・全労連における公務・民間共同のたたかいが一定反映したものである。

しかし、今回の俸給引上げ額は、長期にわたる物価高騰によって職員のくらしが深刻な影響を受けている現状を踏まえるならば、極めて不十分と言わざるを得ない。令和8年熊本地震にみられるような頻発・激甚化する自然災害への対応をはじめ、多様化・複雑化する行政課題に最前線で向き合う公務労働者の職務と責任に照らして不十分であり、極めて不満な内容である。

手当の見直しでは、「転居に関する手当」を新設し、広域異動手当の支給割合の引上げや特地勤務手当に準ずる手当の支給対象官署の拡大をすすめるとしている。しかし、「公務員離れ」を抜本的に解消するためには、公務労働者に転居や単身赴任を当然のように強いる広域かつ頻繁な転勤の必要性を大元から問い直す必要がある。

いわゆるジョブ型賃金をはじめ、能力・実績主義の徹底、裁量労働制の導入などを柱とする「人事制度見直しの骨格」が示された。他の職員に先行し、本府省幹部職員等を対象にしたものだが、チームによる行政運営が中心となる公務の特性を踏まえれば、公務職場にさらなる分断と格差を持ち込む見直しは断じて容認できない。具体的な内容は2027年夏に報告するとしているが、その検討にあたっては、労働組合の理解と合意を前提とした真摯な協議を行うべきである。

非正規公務員については、7月22日に「給与に関する指針」などが改正され、扶養手当と住居手当の支給を促進する措置が講じられた。これは当事者を先頭に格差是正を追及してきた私たちの運動の成果である。

今後、早期の給与法改正、地方人事委員会での改善勧告を求める取り組みをすすめるとともに、確定闘争として再任用職員と会計年度任用職員の処遇改善など均等待遇にむけたたたかいを強化していく。また、独立行政法人等での賃金改善を勝ちとるため、官民共同の団結を強化していく。

新自由主義のもとですすめられてきた公務部門の民営化などの問題点が明らかになり、国民のいのちとくらしを守るために、公務が果たすべき役割が注目されている。今こそ公共を再生し、国民の手に取り戻す共同の運動を広げていくことが求められている。

全労連は、国民の安全・安心を守るため、すべての公務労働者の労働条件改善のために引き続き公務・民間一体のたたかいを強化し奮闘するとともに、公務労働者の労働基本権回復にむけたとりくみをよりいっそう強化していく。

以 上

すべて表示する