【読み合わせ資料】予備自衛官等兼業特例法―公務員を戦争に協力させる国の横暴許すな(599号・全労連新聞2026年6月号)
全労連新聞連載:国会で何が起きているの?
第221回特別国会において、「予備自衛官等兼業特例法」が強行された。小泉進次郎防衛相が「今回の法案は、民間企業は対象ではないが、公務員にならった措置を期待」「更なる予備自衛官の充足率の向上に繋げていきたい」としているように、まぎれもなく戦争体制を確立するためのものである。
同法によってこれまで厳格に運用されてきた公務員法上の兼業の制約が特例で緩和され、職務専念義務も免除される。予備自衛官等(※)である職員が一度兼業許可を得れば、それ以降、招集に応じる際に任命権者(上司)が拒否できず、防衛省の命令が優先されることになる。また、予備自衛官等は、日本が武力攻撃を受けていない段階=存立危機事態でも防衛招集される危険性もある。
戦争準備ではなく、公共を支える体制強化を
この間、公務職場では、極限まで人員が削減され、「公共」を支える体制が脆弱になっている。予備自衛官等の任務を優先すれば、人員不足が常態化している現場に残された職員への負担をさらに増加させる。戦争の準備に力を注ぐのではなく、住民のいのちと暮らしを守るために、抜本的な人員体制の拡充こそを優先するべきだ。
また、国や自治体の職員に対して予備自衛官補に「志願」することを「推奨」する組織的圧力がかかることも懸念される。予備自衛官等になるかどうかが人事評価に悪用される可能性も否定できない。上司の意に従順な公務員づくりは、「全体の奉仕者」としての公務を変質させる危険性が極めて高い。
軍事優先の論理を公務の現場に持ち込み、公務員を戦争に協力させる「予備自衛官等兼業特例法」は直ちに廃止すべきである。
| 予備自衛官 | 即応予備自衛官 | 予備自衛官補 | |
| 導入年度 | 昭和29年度 | 平成9年度 | 平成13年度 |
| 有事の際の役割 | 第一線部隊が出動した時に、駐屯地の警備や後方支援等の任務に就きます。 | 第一線部隊等の一員として、現職自衛官とともに任務に就きます。 | |
| 招集区分 | ●防衛招集 ●国民保護等招集 ●災害招集 ●訓練招集 | ●防衛招集 ●国民保護等招集 ●治安招集 ●災害等招集 ●訓練招集 | ●教育訓練招集 |
| 員数 | 47,900人 陸自:46,000人 海自:1,100人 /空自:800人 | 7,981人(陸自のみ) | 4,621人 陸自:4,600人 海自:21人 |
※「予備自衛官等」=「予備自衛官」「即応予備自衛官」「予備自衛官補」の3種類。
(全労連新聞600号 2026年7月15日)
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