憲法共同センターニュース第559号
総がかり行動実行委員会
「衆議院の比例定数削減法案は撤回!国会を軽視する高市政権の暴走ストップ 7.9院内集会」
「憲法共同センター」も参加する「総がかり行動実行委員会」は7月9日、自民・維新与党による衆議院比例代表定数削減法案の提出に対し、「衆議院の比例定数削減法案は撤回・国会を軽視する高市政権の暴走ストップ 7・9院内集会」を開催しました。会場には131人が参加し、完全廃案に向けて意思統一をし、「衆議院比例定数削減法案の『即時撤回』を求める決議案」を採択ました。

■「見送りだけで安心できない、民主主義破壊に抗議を」
「総がかり行動実行委員会」の菱山南帆子さんは主催者あいさつで、「自民・維新の数の力を背景にした暴走に激しい怒りを感じています。野党の抵抗により今国会での成立は見送られましたが、次の臨時国会での成立を公言しており、全く諦めていません」と指摘し、「比例定数削減は『多様な民意は不要』と言っているも同然であり、極めて危険な民主主義破壊です。特に小選挙区制での戦いが厳しい女性議員にとって、比例枠の削減は大打撃となります。女性や市民の声が反映される国会にするため、次の臨時国会で完全に廃案へ追い込みましょう」と呼びかけました。
■「小選挙区の歪みを拡大、大阪の二の舞にさせてはならない」
「自由法曹団」の平井哲史さんは、「人口当たりの議員数で見れば日本は世界でも圧倒的に少ない。本来なら多様な民意を政治に反映させるため比例代表を増やすべきで、小選挙区の割合を高めるのは時代逆行です」と強調し、2月の総選挙で自民党の得票率は3割台にもかかわらず、7割近くの議席を占めたという歪みを指摘しました。「維新が大阪府議会で定数を削減し、やりたい放題にした手法と同じです。国政で絶対に許してはなりません」と訴えました。
■「ジェンダー平等を阻む暴走、女性の声をこれ以上切り捨てるな」
「新日本婦人の会」の米山淳子さんは、「初めての女性首相誕生と注目されましたが、高市政権は軍拡や憲法違反の皇室典範改定に前のめりで、最悪の政権ぶりが露わになっています」とし、日本の女性議員比率が他国と比較しても極端に少ないこと、今回の比例定数削減案が通れば女性の議員数はさらに深刻な打撃を受けると指摘し、「議員定数の議論にジェンダー視点が全くないことが問題です。多様な声が届く国会にするため、スクラムを組んで戦い続けます」と決意を語りました。
■「党利党略の『ミソジニー法案』、有権者の力で未来を信じられるものに」
「市民連合」の土井登美江さんは、「私たちは『信じられる未来へ』を掲げ活動しています。今回の衆議院比例45議席削減は、大政党や現職に有利な小選挙区を温存し、女性や新人、少数政党が議席を得やすい比例枠を削るもので、明白な『女性狙い撃ちのミソジニー法案』です。男女共同参画への逆行であり、民主主義を破壊する悪法を断じて許すわけにはいきません」と強調し、「本日、夕方から有楽町イトシア前での街頭宣伝行動も予定しています。街頭へも飛び出し、有権者一人ひとりの意志と行動で、この悪法を完全に粉砕しましょう」と、有権者によるさらなる街頭行動への参加を呼びかけました。
■「主権者教育の危機を乗り越え、暴走を止めるため共に戦おう」
「1000人委員会」の谷雅志さんは閉会あいさつで、「元教員として『主権者教育』の現場の危機を感じている。若い教員が子どもから政治について意見を求められても、過剰な『政治的中立』の解釈によって自分の考えを伝えらづらい環境にある」とし、「政治に触れさせない教育で育った子どもたちが、政治を身近に捉えられるはずがありません。選挙制度は民主主義の根幹であり、一部の政党間の約束だけで勝手な変更など許されません」と強調し、「主権者の声をしっかりと国政へ反映させ、政権の暴走を止めるために今後も全力で戦い抜きましょう」と強く訴えました。
◆ご参加いただいた国会議員
日本共産党:畑野君枝衆議院議員、塩川鉄也衆議院議員、小池晃参議院議員、白川容子参議院議員
社民党:ラサール石井参議院議員 沖縄の風:伊波洋一参議院議員

◆衆議院の比例定数削減法案の撤回を求める決議◆
現在開会中の特別国会は、2月18日に招集されましたが、2026年度予算案の年度内採決にこだわった高市首相の意向を受け、衆議院では委員長職権による委員会運営が繰り返されたのち、強行採決されました。以降の法案審議においても、与党による強引な国会運営が続けられています。
その特別国会も7月17日に閉会が予定となっています。しかし、わずかな時間しかないにもかかわらず、国会で積み上げてきた議論を完全に無視した衆議院比例定数削減法案が国会に提出されました。そのため、野党が国会審議を拒否するという異常な事態となりました。
現在の国会が不正常な状況に至っているのは、高市首相と与党が「数の力」を背景にして強引な国会運営を行っているからに他なりません。
国会は、憲法で定められた国権の最高議決機関であり、多様な意見が国政に反映される運営が求められます。与党による乱暴な国会運営は到底許されるものではありません。
自民・維新の両党は7月8日の党首会談で、衆議院定数削減法案を先送りすることを合意しました。野党の一致した対応と国民の世論が与党を追い込んだのです。
国会に提出された衆議院の比例定数を45削減する法案は、民主主義の根幹に関わる法案です。そもそも定数見直しについては、選挙制度とも関わり、民主主義の共通の土俵として、各政党が参加して議論されてきたものです。
小選挙区・比例代表並立制の中で、比例定数だけを一方的に減らすのは筋が通りません。また、比例定数のみを削減することは、女性議員の進出をより困難にし、多様な民意の反映が十分になされず、多数党による独裁を招きかねません。与党に都合の良い内容での選挙制度改悪を許すことでは民主主義は壊されてしまいます。
国会に提出されている衆議院の比例定数削減法案は、審議の先送りではなく直ちに撤回されるよう強く求めます。野党には、その一致点での引き続きの対応をお願いします。
本集会の名で、衆議院比例定数削減法案を撤回し、与党による「数の力」を背景にした強引な国会運営を改めるよう強く求めることを決議します。
2026年7月9日
衆議院の比例定数削減法案の撤回!
国会を軽視する高市政権の暴走ストップ7・9院内集会
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