【指針】ナフサ不足が現場を直撃、戦争の即時停止を(全労連新聞599号・2026年6月15日)
米・イスラエルによるイランへの無法な戦争に伴うナフサや原油不足は、コロナ禍に匹敵する深刻さで労働者の生業と生活を直撃している。
東京地評が、加盟産別組織に「中東危機に伴う影響」を聞き取った調査結果は深刻だ。建設・住宅・内装業では「接着剤不足、溶剤(シンナー)、シーリング材、ウレタン防水材などが品薄となり、入荷時には30~130%の大幅値上げを通達」されたことなどから工事作業が停止し、現場労働者への賃金支払いの困難になるなど、雇用危機の様相を呈している。また医療現場では、「医療や介助用手袋の不足と価格高騰、光熱水費の急騰」が経営を圧迫し、超低額回答が続くなどケア労働者の賃上げに大ブレーキをかけている。
国民監視と統制の意図で一貫
高市政権は、一刻も早い収束に向けて米国に「イラン戦争を直ちに止めろ」と停戦を求めることなく、「ナフサは足りている」と繰り返す。それどころか、大手食品メーカーのパッケージ白黒化を「過剰反応」「売名行為」と述べたことが報じられている。こうした姿勢は、政府の意に沿わないことを権力で統制しようとする発想の表れだ。
期せずして、憲法審査会では、緊急事態条項の条文イメージが示され議論が進められている。案は、内乱などによる社会秩序の混乱、外部からの武力攻撃なとの緊急事態に際し、「内閣は、法律と統一の効力を有する『緊急政令』を制定できる」とある。
これら政府の動きは、国家権力が国民監視と統制を図ろうとする意図で一貫している。高市政権が強行する、スパイ防止法、国家情報会議創設、国旗損壊罪、皇室典範改正、旧姓使用の法制化などは、国家に声を上げることを許さない統制の強化である。
全労連は、改憲に断固反対する。労働組合としてできることすべてを駆使して、組合員と市民で力を合わせて必ず阻止する。戦争が何をもたらすかを「対話と学びあい」、この日本を二度と白黒の灰で覆いつくすことなど絶対にさせてはならない。
(全労連新聞599号 2026年6月15日)
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