全国労働組合総連合(全労連)

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全労連新聞

東京電力福島第一原発事故から15年[8・30ふくしま集会]

2026/10/03
全労連新聞
原発・気候危機
集会前日の8月29日に被災地フィールドワークを実施した全労連青年部は、集会で「目で見ることで自分ごとになった。周囲にも伝えたい」と感想を語った(8月30日、福島市)

東日本大震災から15年、岩手、宮城では復興が進む一方で東京電力福島第一原発事故があった福島県では、いまだに多くの住民が帰還できず避難を余儀なくされ、被害が続いている。福島市内で8月30日、原発ゼロと住民本位の復興を求める8・30ふくしま集会が開催された。

原発事故は終わっていない

集会には1500人が参加。主催者の野木茂雄福島復興共同センター代表委員(福島県労連議長)は、原発の「最大限活用」への政策転換は、福島の現状を無視するものであり、再び原発事故が起きる可能性を増大させると警鐘を鳴らし、原発ゼロの展望を切り開き、運動の次世代への継承を呼びかけた。事故後、県内すべての原発の廃炉を決定させたように「オール福島」のたたかいが要求実現につながると語った。

帰れない故郷 見通せない廃炉計画

原発事故からの15年を振り返り、子どもを放射能から守った保護者や農家等など9人が発言した。

浪江町津島地区の馬場績さんは、昨年政府が閣議決定した「区域から個人へ」と帰還困難区域での活動の全面自由化の方針に、「それが復興と言えるのか」と憤った。

県内にはいまだに住民が自由に出入りすることができない「帰還困難区域」が7市町村に残され、避難指示が出された12市町村だけでも、避難者は5万人を超える。多くの住民は帰還がかなわず、小中学校の生徒数は震災前の16%に激減、第一原発があった双葉町ではわずか3%だ。被災者が望む生業の再建や復興は立ち遅れており、被災者本位の復興とは程遠い。

政府と東電は東京電力福島第一原発を2051年までに廃炉完了の工程表を示したものの、日本原子力学会が100から300年かかると試算するなど、計画は破綻している。

再エネ・省エネの推進こそ

政府の試算では、再生可能エネルギーの潜在量は国内電力需要の5倍以上。経済産業省の試案では、家庭・業務・産業用の照明をLEDに更新した場合、原発約8基分に相当する電力の削減が可能で、脱原発への道筋は見えている。

ひとたび事故を起こせば暮らしも生業も破壊する原発ではなく、住民参加型の再エネ省エネの推進こそ進むべき道であることに確信が持てる集会となった。

津波によってすべてが流され、新たに防潮堤が築かれた浪江町請戸地区。人々の営みの形跡はない。

(全労連新聞602号 9月15日発行)

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