【読み合わせ資料】健康に生きる権利を自己責任にするな―社会保障第改悪(599号・全労連新聞2026年6月号)
全労連新聞連載:国会で何が起きているの?
日本の社会保障は憲法上、国が国民の「健康で文化的な最低限度の生活」を保障する義務があり社会保障を整える公的責任がある。高市政権は医療費4兆円削減をはじめ、社会保障の公的責任を投げ捨て戦争する国づくりと一体に社会保障の大改悪を推し進めている。実施を許さないたたかいが急務だ。
月額117円の軽減のため国民生活を犠牲に
高市政権は「現役世代の負担軽減」というマジックワードで高齢者と現役世代を分断し、5月から「子ども子育て支援金」という公的医療保険の上乗せ徴収を始めた。そもそも医療保険料に医療給付とは別の目的で徴収することは社会保険の原理に反する。本来、子育ての財源は国の責任で行うべきだ。この特別国会では健康保険法の一部改正法案が成立した。重篤疾患を抱える患者にとって「命綱」と言える高額療養費制度の患者負担増が2026年8月、2027年8月と2度にわたり実施される。これは世界保健機構が定める破滅的医療支出(医療費が家計支払い能力の40%以上)に抵触する制度改悪で、月額わずか117円の保険料軽減と引き換えに、国民のいのちを削る制度改悪であり、実施は許されない。
社会保障改悪が続々と
さらに2027年3月から「一部保険外療養」という名で、OTC類似薬の一部を保険外負担として新たな患者負担を押し付けようとしている。これは必要な医療を等しく給付してきた国民皆保険制度の根幹を破壊する大改悪であり、これも実施させないたたかいが急務だ。高齢者を狙い撃ちに「介護保険の利用料2割負担の対象拡大」や「高齢者医療費の原則3割負担」に向けて結論を急いでいる。
社会保障の公的責任を投げ捨て、国民負担増を押しつけ「自己責任」で暮らしや社会保障の備えを強要する高市政権は一刻も早く終わらせなければならない。

(全労連新聞599号 2026年6月15日)
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