個人事業主(業務委託)でも経営者と団体交渉できる。ヤマト運輸「クロネコメイト」3万人一斉契約解除事件の和解成立の意味とは?
2026/04/25
調査・報告
非正規労働者
ひと目でわかる:このニュースの核心
建交労(全日本建設交運一般労働組合)は、ヤマト運輸「クロネコメイト」一斉契約解除に係る不当労働行為(団体交渉拒否)についての東京都労働委員会での和解成立をうけて、2026年4月23日に記者会見を行いました。これは、これまで業務委託の「個人事業主(フリーランス)」として扱われ、会社から一方的に契約を切られても文句が言えない立場に置かれていた配達員たちが、「自分たちは労働組合法上の『労働者』であり、会社は話し合い(団体交渉)に応じる義務がある」ということを、業界最大手企業であるヤマト運輸に認めさせた画期的な出来事です 。

3つの重要ポイント
1. なぜ「大事件」だったのか?
- 一方的な契約破棄の宣告: 2024年1月末、ヤマト運輸は約3万人いた「クロネコメイト(配達員)」に対し、一斉に契約終了を通知しました 。同種の業務や仕分けなどに関わっていたパート社員(直接雇用の労働者)は、私たちの労働組合を通じて交渉した結果、約1,350名の雇用継続を勝ち取りました 。
- 「個人だから」という拒絶: 一方でクロネコメイトの配達員たちも私たちの労働組合に加入して話し合いを求めましたが、会社側は「あなたたちは社員ではなく個人事業主だから、交渉に応じる必要はない」として団体交渉を拒絶し続けてきました 。
2. 和解の内容と勝利のポイント
2026年4月23日、東京都労働委員会の立ち会いのもと、和解が成立しました 。
- 会社の非を認めさせた: ヤマト運輸は「団体交渉に応じるべきだった」ことを認め、拒否したことに対して「遺憾の意」を表明しました 。
- 個人事業主の権利を証明: これにより、形式上は個人事業主であっても、その働き方の実態によって労働組合法上の「労働者」として守られる権利があることが示されました 。
3. これからの働き手に与える影響
- 「一人で悩まなくていい」: 今回の結果は、配送業だけでなく、ITや建設など様々な職種で増えている業務委託されたフリーランス・個人事業主であっても、その働き方の実態によって労働組合で交渉することができる可能性を示しました。また、団体交渉を通じて雇用を守ったり、賃金の引き上げなど労働条件の改善についても交渉できることを示しました。
- 団結の力: 8万筆を超えるオンライン署名やメディアでの報道など、多くの人の注目と支援が集まったことが、大企業を動かす大きな力となりました 。

全労連からのメッセージ
現在「自分は個人事業主だから、業務委託だから、会社から無理を言われても仕方ない」と諦めている方は、ぜひ一度私たちにご相談ください。下記のリンクより無料電話相談と問い合わせフォームをご利用いただけます。
フリーダイヤル 労働相談ホットライン | 全国労働組合総連合(全労連)
この件に関するメディア報道
ヤマト運輸が委託運転手側と和解 団体交渉「応じるべきだった」 | 毎日新聞
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