【月刊全労連連載】It’s Union Time「この仲間がいれば変えられると確信できた“レバカレ2025”」(2025年12月号)
自分たち労働組合には大きな力がある、変えられる、仲間がいる、一歩踏み出し声を上げることが大切だ、といったメッセージを共有した──。
「労働運動交流集会“レバカレ2025”(LaborUnion College)」(10月11日~ 13日、東京・京橋、主催:全労連)が想定を上回る700人超えの参加で大盛況のうちに終えることができた。構想から4 年、準備に3 年、みんなでつくりあげた集会。「熱気と連帯」を共有できたことを心から嬉しく思う。労働組合活動を専門にして30年、これほどの高揚感を持てたことは、そうそうない。鳥肌が立つ場面、涙する場面がいくつもあった。
テーマに据えた「たたかう労働運動を新たなステージへ」転換点となる集会にできたと思う。
主体的参加がつくった「熱気と連帯」
レバカレは70の分科会と3つの全体会で構成された。なぜ、ここまでの熱気と連帯を実感できる集会とできたのか。一つは、参加者主体の集会とすることができたことに最大のポイントがあるように思う。分科会も、自らつくり持ち込み、語って、学んで、つながるなかで、主体性をどんどん高めることができたのではないか。多くの参加者が主催を担った。二つには、「対話と学びあいの約束ごと」と題したグランドルールを最初にみんなで確認してはじめられたことが大きかった。集会参加のルールとして「異なる多様な背景・価値観を互いに尊重しあう」「差別的な発言・言動、ハラスメントや暴力、妨害はしない」「人のプライバシーに立ち入らない」などが確認され、参加者の安全が保たれ、安心して対話と学びあいを深めることにつなげられたのではないか。三つには、当日だけでつくられたのではないということ。新しい参加型集会とはいっても「イメージがわかない」から始まって、レバカレは何をめざしているのか、何をしたいのかなどの繰り返しの議論が集会の意義を育てて来たように思う。分科会の準備が全国で行われプレ企画が多数実施された。SNS・ラジオ・紙面などによる発信、ファシリテーション研修など、その準備過程で「レバカレは始まっているね」と繰り返し言われてきた。こうした前段での対話と学びあいが、当日の熱い集会に結実したのだと思う。
ボトムアップ型の組織をつくる転換点
集会の目的は次のように打ち出してきた。職場や地域で日々がんばる全国の労働組合の活動経験を、当事者であるみなさんが直接参加して持ち寄る「当事者参加型」の集会。組織活動の困難、日常活動にもモヤモヤが広がっているが、全国には、現場で仲間をつくり要求を実現させ克服してきたケースがたくさんある。そこにこそ組織化の知恵と経験がある。困難打開の答えは現場の実践にある。共有できる場(スペース)があれば、さらなる運動の前進は必ず開けてくる。私たち労働者のもつ唯一の力は、「対話と学びあい」からつくられるたたかう労働組合。ここから日本のたたかう労働運動の新たなステージは見えてくる。(2025年2 月全労連新聞「指針」より)と参加を呼び掛けてきた。
まだはじまりではあるが、ボトムアップ型の組織をつくる転換点にしようとの目的が果たされたことは、参加者の真剣な眼差しと発したエネルギーから確認できたのではないか。
オルグの仕事は「労働者の組織化」
二日目の全体会を紹介する。アメリカの労働団体レイバー・ノーツから参加したエレン・D・フリードマンさんが、「労働運動の未来は誰がつくるのか」と題したトークセッションのなかで、オルグの仕事は、長い時間がかかり、かつ難しい課題。忍耐強くなる必要があるとしたうえで、組合員に愛と尊敬の気持ちを持って、これらの仕事をやり遂げなければいけないとした。私たちの活動が、目の前の様々な困難に、カウンター的に立ち向かうことに終始することが多いことに気づかされた。そして、エレンさんはオルガナイザーがすべきことは、「労働者を労働組合に組織化することだ」と言いたいのだと理解した。
同全体会で、北海道勤医労の訪問看護師岡薫さんは、「自宅待機中の患者からの電話相談時間を労働時間に認めさせるキャンペーンで諦めの声もあったが、やめていく看護師を減らしたい。一歩でも何かできないかと考え行動した」と述べ、ためらいを克服できたのには、同じ思いを持った仲間の存在があったからだと述べた。また、会計年度任用職員として愛知県大府市の保育所で働く塩森真由美さんが「労働組合をつくって、要望書を出してみたら、無視されなくなった」と述べて、労働組合の価値を実感しているとした。
「絶対にまた開催してほしいです! ここで生まれたつながりから、労組を辞めたくないとまで思うことができた」こんな感想が多数に寄せられた。
本当にやってよかった。
(月刊全労連2025年12月号掲載)
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