全国労働組合総連合(全労連)

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春闘共闘単産地方代表者会議 あいさつ

2026/01/16
春闘
集会・学習会

春闘共闘単産地方代表者会議
日にち:2026年1月16日
場所:都内
主催:国民春闘共闘

みなさま、こんにちは。国民春闘共闘代表幹事で全労連議長の秋山です。2026年国民春闘共闘発足総会の開催にあたり、主催者を代表してひと言ご挨拶を申し上げます。

はじめに、25春闘において、組合員とその家族をはじめ、すべての働くものの処遇改善をめざし、ご奮闘いただいたみなさんに心から敬意を表します。

25春闘では、「対話と学びあい」「ジェンダー平等推進」を掲げ、仲間を増やして勝利をめざし、たたかってきました。まずはその成果と教訓を確認したいと思います。
とはいえ、実質賃金をプラスに変えることには至っていません。また、仲間増やしも道半ばです。大幅賃上げと労働時間短縮、組織拡大などをめざし、26春闘に臨もうではありませんか。まずはそのことを呼びかけたいと思います。

さて、本総会では、26春闘に向けた方針を確定させることが最大の任務です。大幅賃上げ・労働時間短縮などに向けた戦略を固める場です。
これまでの議論の積み重ねをふまえ、後は行動です。
大幅賃上げ、労働時間短縮に向け、奮闘しようではありませんか。まずはそのことを呼びかけます。
その上で、情勢に関わり3点申し上げ、ごあいさつに代えたいと思います。

第一にわたしたちをとりまく政治情勢と国際情勢についてです。
テレビドラマでも言われていましたが、わたしたちの日常は政治と密接に関連しています。国際法を無視するアメリカの振る舞いにより、世界情勢は混沌としています。歴史は繰り返すといわれますが、世界大戦が起きるのではないかとの不安が広がっているのではないでしょうか。
アメリカによる帝国主義というべき力による支配を強めています。日本政府は、第2次世界大戦以降、アメリカ言いなりという状態におかれています。アメリカの意向に沿わなければ、例えば、アメリカ軍基地の撤退などとでも発言すれば、政権の座から追い落とされるともいわれています。ベネズエラで起きたことや過去の実例をみれば、その危険性は十分にあると思いますが、だからといって、何も言わず、アメリカ言いなりでいいのでしょうか。
そもそも主権者は誰でしょうか。
その土地土地に住む住民のはずです。国家は、住民が選択した自治の上に成り立つべきであり、地域外の人間に指図されることではないはずです。
一方で、人種や言語などの違いを乗り越え、連帯する国際的な関係づくりは重要です。アメリカは、多くの国際機関から脱退することを決定しました。わたしは、アメリカが世界のリーダーの座を投げ捨て、力によって無法なことを行う国、日本でいう反社会的組織に成り下がったと思います。であれば、今こそ日本政府が、平和憲法を有する国として、大国の無法を許さず、法の支配を基礎とする民主主義国家として世界の真ん中で咲き誇る外交を展開すべきではないでしょうか。

しかし高市政権にそれができるとは思えません。

まもなく総選挙が行われようとしています。解散権の濫用であり、憲法に反するものだと思います。そればかりか、政治空白をつくるものであり、看過できません。しかしチャンスでもあります。私たちのたたかいが政権を追い詰めています。本選挙で自民党政治に終止符を打とうではありませんか。
打倒高市政権に向け、平和を守り核兵器廃絶を実現するため、運動を大きくすることを訴えます。

第二に申し上げたいのは経済の問題についてです。
26年度予算は過去最大となっていますが、物価高を助長する、まさにインフレを引き起こし、債務を小さく見せるごまかしの予算だと思っています。
市場は政府のごまかしを見透かしています。そのため、円の信認は弱く、いっそうの円安が進むと思います。資源をはじめ多くの産品を輸入に頼る日本は、これからますます進行する円安によって、物価高によるインフレに苦しめられます。
失われた30年のデフレにしろ、常に苦しめられているのは、庶民の生活です。
資本主義社会では、資産を持つものと持たないものの格差が縮まることはなく、開く一方です。特に、公共サービスをはじめ多くのものを市場に委ねる新自由主義社会では、政府による再分配機能に期待できません。
だからこそ、資本主義は限界を迎えているということを感じる人々が増えていると思います。しかしながら、中国やロシアなど、共産主義の大国に対する一般的な評価と印象は、独裁国家であって、自由がないというものではないでしょうか。
経済は、「経世済民」という故事からつくられていることはご承知だと思います。「世を経(おさ)め、民を済(すく)う」ものであるはずですが、現実は、人間の欲求が絡み合い、政治を歪め、庶民の生活を苦しめています。だからこそ私たちは、富を収奪している富裕層や大企業に対し、富を吐き出すよう迫らなければなりません。なお、サプライチェーンが国家を越えている現代、国内だけの運動であってはなりません。

そのことを示しているのが、先日確認された国際課税の問題です。アメリカは、国際課税の枠組みで自国の大企業を例外とさせました。まさに身勝手極まりありません。
持続可能な地球環境を守るためにも、自国のことしか考えないアメリカを国際社会が包囲し、民を救う、いえ、人類を救う経済に変えなければなりません。

もう一つ申し上げておきたいのは、国内でも軍需産業が幅を利かせている問題です。今や、官公庁の発注で予算が潤沢に使われているのが防衛予算です。一般的な行政機関の予算は絞られていますが、基地の強靱化をはじめ、防衛費は潤沢です。
防衛費が経済の中心となっていることは異常であるといわざるを得ません。経済のあり方についても、旺盛に議論しようではありませんか。

第三に労働組合の未来について申し上げます。
私が役員になってから、どこに行っても、いつも情勢が厳しいということを話してきました。しかし、情勢がよくなったと感じたことはありません。
最近になって賃金引き上げが進み、労働条件も改善されていますが、全体としては厳しいと言わざるを得ないのではないでしょうか。そのため、オルグでは、どうしても暗い話で終わりがちになっていないでしょうか。それを聞かされた組合員は元気が出るでしょうか。
また、「あなたしかいない」「あなたががんばらないと」と言われ続けることにいつまでも耐えられるでしょうか。
わたしは、人間の精神は弱いものだと思っています。メンタルの強い方もいるでしょうが、多くの人はそうではありません。だからこそ、取り組んだことによって勝ちとったこと、あなたのとりくみがあったからこそ、前進したのだと最大限の評価をすべきです。
抗議行動に参加している際、通りすがりの市民が「座り込みやデモなどをやっても変わらない」と話しながら通り過ぎたことがあります。本当にそうでしょうか。決してそんなことはないと思います。やらなければ、もっとひどいことになっていたはずです。
未加入の労働者が労働組合に加入するなど力を貸してくれれば、労働条件はもっとよくなる、職場環境が改善することは間違いありません。労働組合にはその力があります。労働組合の未来と展望をいっそう強く訴えようではありませんか。

最後に、ジェンダー平等を基礎として、26春闘でも大幅賃金引き上げ、労働時間短縮、人員増の実現などをめざし、みんなで討議し実践する、そのことを呼びかけ、わたしもその先頭に経って奮闘する決意を申し上げ、開会にあたってのごあいさつといたします。

ともにがんばりましょう。

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