【月刊全労連連載】いっちょかみが行く「分野かまわずのいっちょかみ読書遍歴」(2026年1月号)
「あなたの趣味を教えてください」と聞かれると、「読書です」と答えます。そのときに思い出すのは、ずいぶん以前ですが、ある人に「月に5000円くらいは本を買って読んだ方がいい」と言われたことです。それ以来というわけでもありませんが、多くの本を読んできたように思います。とはいえ、買った本を全部家に置けるほど広い家に住んでいません。なので、たくさん売り払ってきました。捨てた本や雑誌も多くあります。
そんなわたしの読書遍歴をご紹介します。まさに分野かまわずのいっちょかみです。
マンガは面白い
小学生の頃から読んでいたのが、ビッグコミックです。途中から、ビッグコミックオリジナルに移りましたが、いろんなジャンルのマンガを読んできました。単行本もたくさん購入してきましたが、全巻揃えていたゴルゴ13などいくつかのマンガは、置く場所に困り、売り払いました。いまも全巻置いているのは「釣りバカ日誌」だけです。
最近は「異世界居酒屋のぶ」という漫画も全巻揃えていますが、週刊誌やマンガ本を買うことが無くなりました。これは、通勤する駅に売店がなく、コンビニぐらいでしか買う場所がないからです。コンビニで週刊誌を購入したりしていましたが、駅のスタンドや売店とは違い買う意欲が削がれています。
ついこの前、NHK の「ドキュメント72時間」で渋谷のスタンドが放映されていましたが、あのようなスタンドがあればと思うのは昭和世代だからでしょうか。
専門書で勉強します
労働組合役員としてではなく、勤務していた職場の労働者としての必要から、多くの専門書を読んできました。とはいっても労働組合役員としても必要な知識に関わる労働分野の専門書が大部分です。特に、労働法学会にも所属していますので、労働法の専門書を多く読んできました。労働法の全体像を学べる「労働法」(西谷敏著・日本評論社)は、わたしの理論的支柱となっています。
また、「ILO と日本」(中山和久著・岩波書店)をはじめ、「国際人権規約」(宮﨑茂樹 著・日本評論社)など、国際法などの本も読んできました。
とはいっても専門書は高価です。なかなか買うことができません。清水の舞台から飛び降りて購入したのは、「逐条国家公務員法」(吉田耕三ほか著・学陽書房)で、3万円近くしました。ただしその本は、労働組合の書棚に置いてきましたので、手元にはありません。
新書が手軽で便利
専門書ではありませんが、新書は手軽に勉強できる書籍が多く、読み荒らしてきました。
「居住福祉」(早川和男 著・岩波新書)をはじめ、「能力主義と企業社会」(熊沢誠著・岩波新書)、「日本の税金」(三木義一著・岩波新書)、「財務官僚の出世と人事」(岸宣仁著・文春新書)などなど、多数の新書を保有しています。今も多くの新書が自宅に残っており、たまに読み返すことがあります。
通勤途上は小説を読む
読書に費やす最大時間帯は通勤時間です。徒歩通勤の時代は読書がほとんどできませんでしたが、電車通勤の時はほとんど読書時間です。混雑もしていますので、手軽に読める単行本が一番便利です。同姓の主人公が登場する「剣客商売」シリーズ(池波正太郎)をはじめ、時代小説を読むことが多く、最近は「三島屋変調百物語」「きたきた捕物帖」シリーズ(宮部みゆき)に凝っています。また、映画にもなった「超高速参勤交代」をはじめ、「引っ越し大名三千里」(土橋章宏)なども読みました。
現代小説では、東野圭吾の作品を多く読んでいます。なかでも「クスノキの番人」や「ナミヤ雑貨店の奇蹟」、「マスカレードホテル」等々、名作が多く、何度も読み返しています。
そのほかにも、お仕事小説がけっこう好きで、「市役所なのにここまでするの」「わたし、型屋の社長になります」(上野歩)をはじめとするものや、旅と食べ物の紹介が多く入ってくる「居酒屋ぼったくり」「ひとり旅日和」(秋川滝美)なども面白かったです。
また、「法服の王国」(黒木亮)、「沈まぬ太陽」(山崎豊子)など、企業などを舞台にした小説もたくさん読んできました。
なんといっても時刻表
一番の愛読書といえば、時刻表です。いまやデジタル時代。携帯電話で時刻はすぐに調べることができます。しかし、時刻表で調べる面白さは格別です。時刻表は毎月販売されていますが、購入することは減りました。とはいえ先日、JTB(旧日本交通公社)が発行する時刻表が100周年を迎えたことから、記念誌を購入しました。
大昔の時刻表とはずいぶん変わりましたが、面白さは変わりません。いまも保有している時刻表には、1985年に行われた全国ダイヤ改正号として発行されたものや、1987年に日本国有鉄道がJR に分割民営化された時の時刻表もあります。
昔から鉄道路線の乗り潰しができたらいいなあと夢見ていたので、廃線されたものを含む「全国鉄道地図帳」には、乗り潰した路線をマーカーで記録しています。
いずれにしても、印刷された本で読むことは楽しいものです。付箋をつけたりマーカーするなど、デジタルでは味わえない面白さをみなさんにも感じて
ほしいものです。
全労連議長 秋山正臣
(月刊全労連2026年1月号掲載)
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