ILO第190号条約批准を外務省に要請

全労連は6月26日、ILO第190号条約批准を求める外務省交渉を行いました。九後健治副議長が外務省国際協力局専門機関室の中村課長補佐と要請書を手交し、要請の冒頭、「現在、職場ではパワハラ、セクハラ、カスハラなど多くのハラスメントが存在しており多くの労働者が苦しんでいる」と強調しました。全労連が取り組んだアンケートでは、ハラスメントを受けても相談せずに我慢した人が4人に一人以上となっており、ハラスメントを実際に受けた人がハラスメント予防措置として求めているのは「就業規則にハラスメント禁止と罰則を明記する」48.4%、「ハラスメントを法律で定義し、罰則付きで禁止する」45.3%、職場や行政などに対し「相談しやすい窓口を設置する」50.3%となっていることを紹介し、社会全体の意識を高めるためにも日本政府としてILO190号条約の批准と罰則規則付きの法制定を含めて条約批准が可能となる法律・規則の整備をすることを求めました。
中村課長補佐は「昨年6月の労働施策総合推進法の法改正はILO条約批准に資するものと考えており、今後、国内法制との整合性を詳細に検討を進めていく必要があり、厚労省を中心に関係省庁と連携しながら検討を進めていく」と回答しました。
寺園通江事務局次長が、G7で同条約を批准していないのは日本とアメリカだけと指摘し、国内法の整備がネックになってジェンダー課題も含めて遅れていくことを懸念すると述べ、竹下武事務局次長は、ハラスメントの定義について、国内法をどのように整理すればILO条約の定義にかなうものになるのかと質問しました。中村課長補佐は、「日本は他国に比べ条約批准のハードルが非常に高い。国内法がすべて担保されないと批准できないが、サプライチェーンの関係でも見られていることは承知しており、批准に向けて検討を進めている」と回答しました。
髙木りつ副議長は、「ハラスメントに苦しむ労働者にこれ以上の我慢をさせたくない。アンケートの回答を見ても女性や若年層、障害のある方は特にハラスメントを受けやすく、条約が批准されないために泣き寝入りしている人がいる。国際水準で働くために一刻も早く批准していただくことをお願いしたい」と述べ、あわせて、今後もこのような誠実な対話の場を設けていただきたいと要請し外務省交渉を終了しました。

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