労働法制中央連絡会NEWS 2026.4.28号
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厚労省要請 成長戦略会議・分科会への意見書
3者構成団体署名とともに提出
全労連は4月27日に厚生労働大臣と日本成長戦略会議労働市場改革分科会(以下、分科会)の構成員に対して、分科会の1・2回目の審議の内容に関して意見書を提出しました。この意見書について27日に要請行動を行い、担当者と意見交換をしました。
3者構成の原則を守れ 556団体の署名
要請は最初に分科会の3者構成厳守を求める緊急団体署名を提出。今回が2回目の提出ですが、1回目と合わせて769団体となりました。九後労働法制中央連絡会代表委員(全労連副議長)は、労働条件を決める委員会では3者構成主義を守れと再度要請。受け取った大臣官房付政策統括官付政策統括室の猪俣氏は、「次回の分科会はまとめの議論をする。法改正や省令となるものは3者構成の労政審で議論されるので、労働側の意見も反映される」と従来どおりの回答でした。
裁量労働制は廃止を 厚労省は労働者の支援をしろ
続いて、意見書について趣旨説明をした労働法制中央連絡会の土井事務局長(全労連厚生労働局長)は、1回目の分科会の議論は、「日本の経済成長の実現のためには賃金を上げることが必要で、そのため生産性を上げなければいけない。そのためには長時間労働を可能とすることと、新たに女性や高齢者など多くの人が働く必要がある。新たに働く人は柔軟な働き方が必要なので、裁量労働制の拡大が不可欠」というような結論に持っていく議論だったと指摘。政府や全労連の調査でも財界がいう「働きたいニーズ」はないことが判明し、時短を労働者は求めている。分科会の議論は裁量労働制拡大など労働時間の緩和ではなく時短に向けた議論をすべきだと述べました。裁量労働制については、業務量や納期は労働者に裁量がないため、長時間労働に追い込まれるものだして廃止を求める。使用者委員は「労基署の時短を求める過度な指導が企業活動を委縮させている」と主張したが、この発言は自民党の時間外労働の削減を求める一律の指導の見直しを求めた提言につながっている。厚労省の分科会への資料でも労基署が「企業が求める支援」をすると記載されている。厚労省は合法な長時間労働への「抜け道の指南」ではなく労働者の支援をするべきだと強く求めました。
厚労省 議論のバランス取れている
参加者からも意見が相次ぎました。「裁量労働制は対象業務でなくても導入されている職場がある」「自治体でも健康確保が十分にされていないのに、裁量労働制が拡大されたら危険だ」「経営者が現場で裁量労働制を使ってどのようなことをしているか厚労省は知るべきだ」「労働移動では解雇が問題となるが、すでにPIP(業務改善計画)を使ってリストラが行われている。厚労省は実態を把握しているのか」など指摘しました。
厚労省の担当者は「個人的な意見だが」、と前置きをし「分科会ではバランスの取れた議論ができている。裁量労働制は拡充に偏った意見とはなっていない。総理も健康確保の上で労働時間の議論を求めている。労政審でも議論されていくのでは」と、意見書に対するコメントを述べました。 参加者からは分科会は複数の委員が裁量労働制の拡大を求めて発言をしているのに対し、明確に反対しているのは労働側の1人だけだ。バランスは取れていないと反論し、分科会の意見はこのままだと労働時間の緩和となってしまう。方向性が出されたら労政審でもその方向に引っ張られる。だから分科会への意見書を出したのだと主張しました。分科会の議論は、5月中にまとめられるため、今後1~2回ほどの開催が見込まれます。
労基署を長時間労働推進機関にするな!
全労連 自民党・残業指導見直し提言に談話公表 記者会見
全労連は4月23日、厚労省内で、自民党日本成長戦略本部提言の撤回を求める事務局長談話を公表し、記者会見を行いました。この提言は4月15日に高市首相に手渡されたもので、その内容は「労働基準監督署の時間外労働の削減を求める一律指導の見直し」「36協定・特別条項が未締結の企業へ訪問し締結に向けた支援」などを求めるものです。これが実現されたら労基署が企業の求めに応じて長時間労働を合法的にさせることができる方法を「指導」することにもなりかねません。談話では「労基署が『働き方改革』で長時間労働を是正してきた国の方針と矛盾する」「監督署が『抜け道を指南』することになるこの提言は、労働者を守るため長時間労働を是正し、時短を指導してきた労働基準行政を企業の支援機関に変質させることを迫るものだ」と指摘し、自民党に対して撤回を要求するとともに、厚労省に対して受け入れないよう求めています。
会見では、黒澤全労連事務局長(写真、右)が北海道の看護師の過労死に触れながら、この提言は放置できないと訴えました。また、労基署職員の組合員がいる国公労連も同日談話を公表し、ともに会見に臨みました。国公労連の笠松書記長(写真、中央)は過重労働による健康被害の防止を掲げてきた労働行政の本旨に背くものだと提言を批判しました。
また、三木JMITU中央執行委員長(写真、左)が労働現場からの発言として、「現在の時間外労働月45時間の上限規制が、特別条項の上限の100時間となりかねない。健康が確保できない」と提言の見直しはすべきでないと主張しました。
全労連と国公労連の談話は全労連ホームページに掲載されています。https://www.zenroren.gr.jp/campaign/7273/
☆労働法制 街頭用チラシ作りました
労働法制中央連絡会・国民春闘共闘・全労連は今の情勢に応じた労働法制の街頭用宣伝チラシを作成しました。裁量労働制拡大など労働時間規制緩和を狙う高市政権の政策に反対の声を広げましょう。
同時に時短と賃上げを求めるチラシにもなっています。全労連ホームページからダウンロードしてください。
https://www.zenroren.gr.jp/campaign/7002/
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