全国労働組合総連合(全労連)

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全労連新聞

2026年 最低賃金地方審議会答申

2026/10/03
全労連新聞
賃金・最低賃金

格差解消にには程遠く これでは生活できない

地方最低賃金審議会の答申が出そろい、全国加重平均は56円引き上げの1177円(5・0%)となった。過去最高だった昨年の答申を下回る一方、中央最低賃金審議会の目安を33府県が1~9円上回った。最高額1280円(東京)と最低額1085円(宮崎)の差は195円と8円縮小したものの、月3万円、年約35万円(月150時間換算)の格差が残り、解消にはほど遠い結果となった。

33府県で目安超え 地方の奮闘が実を結ぶ

都道府県で引き上げ額が最も高いのは、目安に9円上乗せした佐賀の65円で、次いで鹿児島64円、高知・沖縄63円となった。最も経済水準が高い都市部がグループ分けされるAランクでは、愛知が11年ぶり、埼玉が6年ぶりに目安を超えた。中央最低賃金審議会が目安への上乗せを強く抑制するなか、地域の実情や生活実態を審議会に示し、引き上げを求めた地方組織の奮闘が実を結んだ。また、中小企業への支援策も答申や異議審の報告に盛り込まれた。

「54円・1231円では全然足りない!」〜大阪労連・審議会前宣伝

生計費調査結果を突きつけ 審議会を動かす

物価高騰が続くなか、全労連の地方組織では生計費調査を活用し、要請署名や意見書提出、宣伝、座り込みを展開。「最低賃金は人間らしく暮らせる水準で」と迫り、生活実態の反映を求めた。

山形県労連では、調査結果をもとに、地域労組やまがた北村山分会の仲間が意見書を提出するなど、働く当事者の声を届けた。こうした取り組みが各地の目安超えにつながった。

一方、最低賃金法が示す「労働者の生計費」を具体的な金額で示し、最低賃金決定に結びつけるまでには至らなかった。生計費を最低賃金決定の中心に据える運動を、さらに強めることが課題である。

地方も都市部も生計費は変わらない〜今すぐ全国一律最賃制度の確率を!(6月12日・九州ブロック最賃キャラバン)

10府県が発効日を先送り

最低賃金の発効日先送りは、11月発効7府県、12月発効3県の10府県に及んだ。昨年の27府県から減ったものの、使用者側が主張した「準備期間」が理由とされる。

しかし、引き上げを決めたにもかかわらず、実施を遅らせる合理的な根拠はない。発効日を賃上げの「交渉材料」とする先送りは、賃金額に加え、発効日の地域間格差も生み、労働者に格差拡大を強いるもので、看過できない。

今年も地方組織の奮闘によって引き上げを勝ち取った。しかし「これでは生活できない」という実態は変わらない。

全国どこでも安心して暮らせる賃金を実現するため、全国一律最低賃金制度を確立し、生計費を根拠とする最低賃金をめざす。そのためにも、最低生計費試算調査運動をさらに強化し、働く人の生活実態を最低賃金決定に反映させる取り組みをひろげる必要がある。

(全労連新聞602号 2026年9月15日号)

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