ケア労働者の大幅賃上げアクションスタート集会 あいさつ
ケア労働者の大幅賃上げアクションスタート集会
日にち:2025年9月3日
場所:オンライン開催
主催:全労連
こんばんは。主催者を代表して国民春闘共闘代表幹事で全労連議長の秋山より、ひとことごあいさつを申し上げます。
豪雨災害が発生するいっぽうで、水不足によってお米が収穫できないという声が聞こえるなど、気候危機が進行しているように思います。わたしたちは、将来の子どもたちに、健康で安全に暮らすことができる地球環境と社会をバトンタッチしていかなければなりません。
そのために労働組合として何ができるのか。みなさんと議論を進めたいと思っています。というのも、組合員のみなさんが従事している仕事が、社会にとってどのような意味合いがあるのか、また、社会に貢献できているのかということを考えてほしいからです。
第2次世界大戦後の日本は、敗戦からの奇跡的な復興と言われた経済の発展を経験しました。国民生活では、三種の神器と言われた冷蔵庫・洗濯機・テレビが普及し、豊かになったと思います。
その反面、工場からの排水や大気汚染による公害が発生し、水俣病など多くの被害者を生み出してきました。アスベストやPFASなど、解決したとは言い難い問題も残っています。大企業の横暴が社会に大きな傷跡を残してきたと思います。
わたしたち労働者は、日常生活だけでなく、仕事を通じて社会に参加しています。その仕事が社会の中でどのような役割を果たしているのか、また、国民の権利を侵害していないかなど、チェックすることが必要だと思いますが、果たしてできているのでしょうか。改めて、みなさんの職場を点検していただければと思っています。
さて、「ケア」という外来語は、広辞苑では「介護、世話、手入れ」を意味するとされています。また、国立国語研究所の外来語言い換え提案で説明されている意味は、「放っておくことができないものへの手当」です。
こうしたことから、一般的には広義にとらえられていますが、全労連では、介護や医療、福祉関係を意味しています。したがって、ケア労働者は、介護・医療・福祉関係の労働者です。
なぜこうした労働者を取り上げているのか。それは、いのちに関わる仕事であって、社会に欠かせない仕事であるにもかかわらず、処遇が低すぎるからです。
賃金水準が高い職種としては、金融や電気・ガスなどのインフラ関連があります。こうした労働者の賃金水準は全職種の中で高い職種ですが、ケア労働者もいのちに関わる仕事です。その違いはあまりにも大きいといわざるを得ません。
同時にケア労働者は、家父長制の影響を強く受けており、女性差別ともつながるジェンダー問題もあると思います。
だからこそ全労連は、ケア労働者の社会的地位向上をめざすため、処遇改善を強く求めています。
しかし、ケア労働者が従事する産業は公的性格が強いことから、経営は民間が多数ですが、原資は税金や社会保険料に依存せざるを得ない状態にあります。
そのため、労働者も要求を控えることになりがちです。利用者の負担増につながってはいけないという率直な思いからだと思います。
だからといって何の要求もせず、経営が厳しいとあきらめているのでは、処遇改善が進まず、経営者も努力をしないのではないでしょうか。経営者が努力しないような状況をつくってはいけません。
労働者が元気に、そして安心して働くことができなければ、利用者のいのちや安全が守られるのでしょうか。
利用者である国民の権利を守るためにも、また、ケア労働者の処遇改善を勝ちとるためにも、団結してたたかおうではありませんか。
そのことを呼びかけ、開会にあたってのごあいさつといたします。
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