最低賃金上げろ共同アクション 記者会見
最低賃金上げろ共同アクション 記者会見冒頭発言
場所:厚生労働省
国民春闘共闘委員会代表幹事で全労連議長の秋山です。参加団体を代表して、わたしから趣旨・目的などを申し上げます。
はじめに参加団体について若干のご説明を申し上げます。
この共同行動には、全労連・国民春闘共闘、全労協・けんり春闘、最賃キャンペーン委員会が参加しています。「最低賃金いますぐ、どこでも1500円以上に」「最低賃金審議会は急激な物価上昇をふまえた審議を行え」「すべての審議の公開、議事録の公開を」を共通の課題として、「最低賃金上げろ!共同アクション」として、中央最低賃金審議会に向けた共同行動にとりくんでいます。さらに多くの労働組合、労働者の参加を呼びかけたいと思います。
さて、まもなく今年の最低賃金の改定に向けた目安額の議論が始まります。
今年は、6月13日に政府が閣議決定した経済財政運営と改革の基本方針において、最低賃金について。次のようにしています。
「最低賃金については、適切な価格転嫁と生産性向上支援により、影響を受ける中小企業・小規模事業者の賃上げを後押しし、2020年代に全国平均1,500円という高い目標の達成に向け、たゆまぬ努力を継続することとし、官民で、最大限の取組を5年間で集中的に実施する」
「各都道府県の地方最低賃金審議会において中央最低賃金審議会の目安を超える最低賃金の引上げが行われた場合は、持続的な形で売上拡大や生産性向上を図るための特別な対応として、政府の補助金による重点的な支援を行うことや、交付金等を活用した都道府県の様々な取組を十分に後押しすることにより、生産性向上に取り組み、最低賃金の引上げに対応する中小企業・小規模事業者を大胆に後押しする」(冒頭の省略があれば、説明する)
「法定3要素のデータに基づき、実態を踏まえた審議決定となるよう、議論いただく」「地域間格差の是正を図る」
中央最低賃金審議会及び地方最低賃金審議会では、この政府方針をふまえつつ議論がなされるものと思います。
政府がわたしたちの運動で盛り上がった世論を受け、最低賃金の引き上げに向けた姿勢を明らかにしたことは歓迎したいと思います。しかし、低賃金と物価高騰で生活に困窮する労働者の実態とわたしたちの要求からすれば、不十分といわざるを得ません。
改めて、速やかに1500円以上、全国一律を実現するよう求めたいと思います。
その上で、今年の目安審議を行う中央最低賃金審議会に対し、3点要望しておきたいと思います。
一つは、法定三要素に固執することは、政府目標の達成はおろか大幅引き上げを困難にします。大胆な決断を求めます。
もう一点は、地域間格差を解消する方策、道筋を示すことです。わたしたちの要求は全国一律制度の実現です。格差を解消するため、道筋を示すよう求めます。
最後にすべての審議を公開するよう求めます。知る権利の観点からも、審議の全面的公開を行うべきです。
いずれにしても、今年の改定で1500円にはまだまだ届かないのではないでしょうか。全国一律の実現についても、道半ばだと思います。
いますぐ全国一律1500円以上が早期に実現されるよう求めるとともに、わたしたちは、国会議員・地方自治体などに対する要請を行うほか、全国で世論喚起の宣伝行動にとりくみます。なお、本日夕方18時30分から新宿駅南口で宣伝行動を行う予定としています。
最低賃金を1500円以上へ早期に引き上げ、そして全国一律の実現をめざし、わたしたちはいっそう奮闘する所存です。
以上を申し上げ、参加団体を代表して、冒頭の発言といたします。
