兵器のない平和で公正な世界をめざす労働組合国際会議『United As One』開催
広島市内で8月5日、 核兵器のない平和で公正な世界をめざす労働組合国際会議(International Trade Union Forum for a peaceful and just world without Nuclear Weapons )『United As One』が開催されました。
韓国・全国民主労働組合総連合(民主労総) 、フランス労働総同盟(CGT)、スペイン労働者委員会総連合(CCOO)、ポルトガル労働総同盟(CGTP-IN)、米電気機械無線労働組合(UE)、ロスアンゼルス教員組合 (UTLA)、全労連の組合員など約80人が参加しました。


ファビエンヌ・ルシー フランス労働総同盟(CGT)常任執行委員
世界中で、軍隊とその装備への予算支出が大きく拡大し、社会の向上や進歩の可能性が制約されています。 CGT は持続する平和がなければ、社会正義や社会進歩は実現しないことを強調します。
CGP の3.5%近い費用を軍事費に費やすことは、同じ額の社会的な機会を逃すことになります。 この新しい事態は、死の競争に国家が費やす資源を大きく無駄にしてしまいます。 軍事に費やされるGDPの数%は、これ以上国民の関心事である教育、公共サービス、文化と医療介護に使われることはありません。 日
本国憲法9条を改悪しようという試みは、これまで述べたことの実例であり、経済発展を遂げた日本が、80年前に決別した時代に日本を引きもどそうとするものです。

韓国・全国民主労働組合総連合(民主労総) ヤン・ギョンス委員長
1995年に民主労絵が結成された時に結成宣言では、「世界の労働者との連帯を団結を国境を超えて強化し、侵略戦争と核兵器をなくすことで世界平和を勝ち取る努力をする」とし、綱領では「私たちは世界の労働者と連帯し、戦争と核兵器の脅威に直面している世界の平和を実現する」としています。この結成時の綱領の精神を引き継ぎ、民主労総は30年間粘り強くたたかってきました。 民主労総は世界で核の脅威を無くし、戦争のない世界を作る運動を進めます。
同志のみなさん!団結しましょう!戦争のない世界のために連帯して立ち上がりましょう。80年前の広島、長崎で人々が受けた苦難の歴史を繰り返してはなりません。世界の戦争の参加で苦しむ働く人々と共にたたかいましょう。

クリスチーナ・ファシアベン・ラコルテ スペイン労働者委員会総連合(CCOO)国際担当書記
労働組合が取り組む平和のナラティブは階級を基礎におかねばなりません。
戦争はその全てにおいて、労働者を対立させ、支配層である 1%は戦争の前線に行かされることはありません。
平和は戦争のない状態だけではなく、ILOが言うように社会正義、平等と基本的権利が保障された状態です。 これこそが労働組合が戦争状態であったも職場で守っているものです。 だからこそ、私たちは政府と国際機関に労働組合が平和構築や紛争後の復興に重要な役割を果たすべきだと求めているのです。 そのために、労働組合は和平交渉に参加し、結社の自由と団体交渉の権利が守られなければならないのです。
労働組合の平和の取り組みは、雇用、ディーセントワークと社会対話が平和の基礎であり、危機の時の強靭さを認めたILO205 号勧告がもとになります。 紛争後の復興には、職場がその中心となるのです。 社会対話と団体交渉は、包摂的な社会を再建し民主主義を強化します。 労働者がインフラを再建するだけでなく、社会の再建を支援するのです。

ジョアン・バレイリョス ポルトガル労働総同盟(CGTP-IN)国際書記
労働者はポルトガル共和国憲法にあるように、一般的、同時並行的で核兵器の廃絶を含む管理された軍縮を支持します。
これは広島、長崎のような新たな悲劇を繰り返さないために重要です。そして将来の平和と繁栄における人間性の発展の基本的な条件となります。
日本の労働者と人々への連帯を表明します。この行動を続けていく必要があります。全労連は、私たちが共同戦線で平和のためにたたかうことに期待してください。平和は権利の保障への道であり、人間による人間の搾取を終わらせる道なのです。 私たちはみなさんと連帯しともにたたかいます。

ジョン・マイルズ 米電気機械無線労働組合(UE)506支部専従
私の組合のUEは成長を続けています。それは青年労働者がまともな生活を求め、この先も住むことのできる地球を求めるなら、そのために組織化したたかうことが必要と考えているからです。
米国労働運動のほぼ半分の組合と、ガザへのイスラエルの戦争への米国政府の支出に反対する労働組合の反対運動の構築に向け努力しました。史上初めて、民主党の大統領の外交政策に過半数の労働組合が異を唱えたのです。この努力は新しい労働組合の連携を生み出し、トランプ政権による抵抗・抗議への弾圧に反対する「民主主義のための労働者」という新しい連携が生まれています。
私たちが直面するさまざまな困難にもかかわらず、アグレッシブな運動、職場からの草の根の労働組合コントロール、政治的中立、国際連帯とすべての働く仲間を支援し続けることは米国労働運動の中ではますます困難になっています。
これからも世界平和とすべての労働者への権利実現全労連と長年の連帯を大事にし、世界で共に戦闘的にたたかう労働組合との連帯を重視していきます。

アーリーン・イノウエ カリフォルニア州立大学アジア系米国人研究センター将来基金 プログラム共同コーディネーター/元ロスアンゼルス教員組合 (UTLA) 役員
人々と組織された平和運動にこそ希望はあると考えています。しかしこれは意思、リーダーシップと構造的な組織化がなければ成功しないことはわかっています。2025年に、私たちはかってないリスクに直面し、最終的破壊の数秒前にいるという一大事です。ではどうなるのでしょうか?どのようにすれば平和で持続可能な世界を作ることができるのでしょうか?

広島県労連 神部泰議長
広島・長崎への原爆投下から80年の今年、核兵器のない地球の実現を願う各国の労働組合が集い、このような集会が開催できたことを大変うれしく思います。 私たちの労働組合・全労連は、平和への願いと暮らしの願いを一つに合流させての国民的運動をすすめてきました。
核兵器使用の緊張が高まっている中、日本被団協のノーベル平和賞受賞や核兵器禁止条約を力に、被爆者とともにヒロシマ・ナガサキの被ばくの実相を広げ、「核と人類は共存できない」という核兵器廃絶の世論を広げる運動の一翼を労働組合も担ってきました。
80年前の戦争では、日本の労働者は戦争の一翼を担わされてきました。その痛苦の反省に立って、戦後の労働組合は、「教え子を再び戦場に送らない」(教職員)「二度と集令状は配らない」(自治体職員)「ふたたび白衣を戦場の血で汚さない」(医療労働者)「平和 こそ最大の福祉」(福祉労働者)などのスローガンを掲げ、平和の課題を最も重視しています。
今、「核兵器のタブー」が破られつつある中で、私たちは、核兵器禁止条約と日本被団協~のノーベル平和賞という2つの大きな希望に励まされながら、核兵器廃絶のための活動を続けていきます。
ノーモア・ヒロシマ
ノーモア・ナガサキ
ノーモア・ヒバクシャ
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