全国労働組合総連合(全労連)

ページの上部へ
議長の部屋

第 96 回中央メーデー 主催者あいさつ

2025/05/01
集会・学習会

第96回中央メーデー(5月1日、代々木公園)
主催:主催中央メーデー実行委員会

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: IMG_4541-scaled-e1746083175885-1024x624.jpg
第 96 回メーデーで主催者あいさつをする秋山正臣国民春闘共闘・全労連議長

みなさん、第 96 回中央メーデーにご参加いただき、ありがとうございます。
ご紹介いただいた国民春闘共闘代表幹事で全労連議長の秋山です。わたしより主催者を代表して、ひとことごあいさつを申し上げます。

はじめに、25 春闘に関わって、ひとこと申し上げます。まずは、全国各地で大幅賃上げをめざし、ストライキを構えて経営者に要求実現を迫るたたかいや統一行動への結集に奮闘されてきたみなさんに、心から敬意を表します。
25 春闘では、集計した組合の 5 割を超えて昨年を上回る引上げ回答を引き出しました。また、多くの組合が 1 万円以上の引上げ回答となっています。

しかし、産業別に分析すると、医療関係が全体平均を押し下げています。医療産業以外、社会福祉・介護産業でも昨年を上回る引上げ回答で製造業では 1万円を超える状況となっています。

4 月に行われた最賃デーと一体となった 4 月 9 日の第 2 次統一行動日では、医労連の仲間が厚生労働省や財務省の前に多数集まり、切実な声を上げていました。本当に深刻な状況です。

改めて、政府に対し、公定価格を緊急に引き上げるよう強く求めたいと思います。物価上昇率にも及ばない報酬改定では、医療産業は成り立ちません。軍拡よりもくらしと教育に財政を振り向けるよう強く求めます。


一方で、わたしたちのたたかいが、最低賃金の引き上げをはじめ、労働者の処遇改善、大幅賃上げが必要だとの世論をここまで創り上げてきました。今日の世論を創り上げたことは、わたしたちの運動の方向が正しかったことの証しです。このことを再確認し、さらに運動を大きく発展させようではありませんか。

しかし、実質賃金はマイナスとなったままです。その原因の一つが、お米をはじめとする食料品の高騰による物価高です。
特に主食であるお米の高騰は、わたしたちの生活に大きな影響を与えています。

農林水産省は、スーパーで販売されているお米の価格をまとめ、毎週公表しています。

3 月末の平均価格は、5㎏で 4,206 円でした。前年同期から 104%の上昇、倍の価格です。4 月も上昇が続いています。
こうしたこともあり政府は、備蓄米を放出し、価格の安定、引き下げを図ろうとしていますが、下がる気配がありません。なぜ下がらないのでしょうか。

そもそも政府の減反政策によって、作付面積や農家が減少を続けてきました。

昨年からの需要増を受け、主食用のお米については、作付面積が拡大する方向にありますが、農家の戸数は減り続けています。これでは国内の生産量が大幅に増えることは期待できません。米は余っているのではなく、不足しているといわなければなりません。

今政府が行うべきことは、国民のいのちとくらしを守るために、農政を転換し、自給率を大幅に向上させることではないでしょうか。食料を海外からの輸入に頼るような国であってはならないと思います。

日本の豊かな自然を活かし、将来に希望が持てる農家を増やす農政を実現させようではありませんか。


もう一点述べておきたいことがあります。

それは、日本政府が大軍拡を進めることを許してはならないということです。

世界では、ウクライナやパレスチナで戦争が続いています。また、トランプ大統領による関税政策によって、中国との貿易戦争が続いています。

こうしたことで、東アジアでの戦争につながるのではないかと危機感が高められ、軍事予算の増大もやむを得ないものとして、国民世論が誘導されているのではないでしょうか。

戦争は絶対に起こしてはなりません。そしてまた、核兵器が使用されるようなことも絶対にあってはなりません。

改めて、日本は世界で唯一の核兵器による被爆国として、核兵器禁止条約に参加するよう求めます。

ノーベル平和賞を受賞した日本被団協の被爆者の願いを実現させなければなりません。日本政府には、世界各国に対し、核兵器の廃絶の先頭に立って呼びかけることが求められているのではないでしょうか。

軍拡予算の拡大は、戦争への道です。絶対に認めることはできません。

「軍拡よりも国民のいのちとくらし、教育に回せ」を強く訴え、財政を転換するよう求めようではありませんか。

世界の労働者と連帯し、大幅賃上げ実現!労基法解体許すな!社会保障の充実!
ジェンダー平等!均等待遇実現!なくせ貧困・格差・差別!賃下げなき時短の実現!
被災者支援!福島原発事故を忘れない!原発ゼロ社会の実現!
反戦平和!核兵器廃絶!9 条改憲反対!大軍拡・増税反対!辺野古新基地建設阻止!

という統一スローガンにある要求だけでなく、すべての働くものが安心して働き続けられるよう、諸要求の前進をめざし、世界の労働者と連帯しようではありませんか。

第 96 回メーデー  バンザイ!

すべて表示する