2014国民春闘共闘情報
全労連HP

第42号 2014年7月26日

2014夏季一時金・第3回集計

前年同期を2万6千円上回る

 国民春闘共闘委員会(全労連、純中立労組懇、地方共闘などで構成)は7月11日、2014年の夏季一時金第3回集計を行いました。

<回答状況>
  2014年 2013年
登録組合数 764 777
回答組合数 486(63.6%) 556(71.6%)
  うち上積み獲得 129(26.5%) 116(20.9%)
うち妥結組合数 286(58.9%) 425(76.4%)

<回答内容>(月数および金額)

集計方法&対象 2014年 2013年(同期) (前年比)
単純平均 月数 1.92 1.85 +0.07
額(円) 641,994 615,747 +26,247
加重平均 額(円) 693,754 667,169 +26,585
組合員数(人) 140,141 162,854  
*額または月数のみの報告があるため、双方は連動しません。
*2013年同期・実績の平均金額は、前年総括表の数値に補正をかけています。

<単純平均額で前年実績と比較可能な組合での回答状況>

  2014年 2013年
前年との比較が可能な組合数 244 260
うち前年額以上の組合 168(68.9%) 152(58.5%)
 (前年超) 153  133
 (同 額) 15 19

<前年実績と比較可能な組合での単純平均額・月数>

  組合数 金額・月数 前年実績 (前年比)
単純平均 額(円) 244 652,999 637,807 +15,192
月数 431    1.91    1.89 +0.02

<集計結果の概要>
 回答引出し・妥結状況

 夏季一時金の第3回集計には、あらたに建交労・製造、検数労連、全倉運から報告が寄せられ、別表の23単産・部会での集計となりました。
 登録764組合のうち、回答を引き出したのは486組合・63.6%となっています。前回調査(6月20日時点:416組合・54.4%)から70組合・9.2ポイント上昇しています。前年同期(2013年7月11日時点:556組合・71.6%)を70組合・8ポイント下回っています。
 単産・部会別にみると、検数労連、全倉運、外銀連、民放労連が回答引出し率100%で、これに生協労連(95.8%)、通信労組(92.3%)が9割台、JMIU(86.2%)、建交労・鉄道(85.7%)、出版労連(83.3%)、日本医労連(82.6%)、映演労連(80%)が8割台と高率で続いています。
 規模別にみると、1000人以上(85.7%)、300〜999人(81.1%)、100〜299人(71.1%)、30〜99人(58.5%)、29人以下(49.3%)と規模が大きくなるにつれ回答引出し率が上がっており、前年同期と同様の傾向となっています。
 回答引出し組合のうち、春闘期に一時金交渉を行った組合も含め、数次にわたる上積み回答を引き出したのは129組合・26.5%となっています。前回調査(99組合・23.8%)から30組合・2.7ポイント上昇し、前年同期(116組合・20.9%)と比べ13組合・5.6ポイント上回っています。
 JMIU、映演労連の計2組合で6次回答を引き出したのをはじめ、5次回答が民放労連の1組合、4次回答がJMIU(4組合)、民放労連、検数労連(各2組合)、建設関連労連、化学一般労連、全印総連(各1組合)の計11組合、3次回答が24組合となっています。
 現時点で、妥結もしくは妥結方向となっているのは、全倉運、外銀連で全組合での解決が図られたのをはじめ、回答引出し組合の58.9%にあたる286組合となっています。前年同期(425組合・76.4%)を大幅に下回っています。

全体の回答内容
 金額回答のあった268組合での単純平均額(一組合あたりの平均)は641,994円となっています。前回調査と比べ11,234円減となりましたが、前年同期を26,247円上回っています。
 加重平均額(組合員一人あたりの平均)は、693,754円で、前回調査比13,351円減、前年同期比26,585円増となっています。
 100万円以上の高額回答を引き出した組合は、前回調査から1組合増え23組合(前年同期24組合)となりました。このうち、150万円以上の回答を引き出したのは、前年同期同様に9組合となっています。最高額は出版労連の組合が2629,500円の回答を引き出しています。
 月数回答のあった458組合の単純平均月数は1.92ヵ月となっています。前回調査から0.02ヵ月分減少していますが、前年同期との比較では0.07ヵ月増となっています。前年実績と比べても0.03ヵ月上回っています。
 出版労連の2組合が5ヵ月分を、民放労連の4組合で4ヵ月台の回答を引き出したのをはじめ、前年同期(37組合)を上回る46組合が3ヵ月以上の回答を引き出しています。
 平均額を単産・部会別にみると、建交労・鉄道、民放労連、出版労連、映演労連、地方マスコミが、単純・加重額ともに全体平均以上となっています。
 単純平均月数では、建交労・建設、JMIU、化学一般労連、全労連・全国一般製造、建交労・鉄道、通信労組、全倉運輸、外銀連、民放労連、出版労連、映演労連、地方マスコミの12単産・部会が全体平均以上となっています。
 規模別にみると、月数では「29人以下」、「30〜99人」が依然として平均2ヵ月以上を維持し、加重平均額では、「1000人以上」が加重平均767,512円と全体を引き上げています。

前年実績比較可能組合での回答状況
 同一組合で対比が可能な244組合での単純平均額の結果を前年実績と比べると、今期は652,999円で、前年実績(637,807円)を15,192円上回っています。このうち、68.9%にあたる168組合が前年実績額以上の回答を引き出しています。前年同期(152組合・58.5%)を16組合・10.4ポイント上回っています。
 同一組合での対比が可能な431組合での単純平均月数の結果を前年実績と比べると、今期は1.91ヵ月で、前年実績(1.89ヵ月)比0.02ヵ月増となっています。
 単産・部会別に月数での前年実績比をみると、21単産・部会のうち、12単産・部会が対前年実績比プラス、同月数が4単産・部会、マイナスが5単産・部会となっています。産業別に月数での前年実績比をみると、鋼業・建設業関係、製造業関係、金融・保険業関係、マスコミ関係、地方登録がプラス傾向、農林水産業関係、運輸・通信業関係、卸売・小売業関係、医療関係が前年並みもしくは、マイナス傾向となっていることは前回調査と同様の傾向となっています。
 規模別にみると、「29人以下」、「300〜999人」が、単純平均額で前年実績比3%以上の伸び率を示しています。

パート・アルバイトなど非正規雇用で働く仲間の一時金
 非正規雇用で働く仲間の一時金獲得は、別表の11単産の183組合で243件の成果獲得となっています。前年同期(2013年7月11日時点:194件)を49件上回っています。
 このうち、パートやアルバイトなどを中心とした時給制で働く仲間の一時金獲得は、生協労連(78件)、日本医労連(70件)を中心に、8単産・168件となり、前年同期(157件)を11組合上回っています。金額報告のあった53件の単純平均額は40,327円で、前年同期(30件平均36,330円)を3,997円上回っています。また、月数では、97件の単純平均で0.777ヵ月と、前年同期(126件平均0.733ヵ月)とほぼ同水準となっています。
 日給制で働く仲間の一時金獲得は、2単産・7件となっており、単純平均額は258,814円(5件平均)となっています。
 月額制(臨時・準職員・契約社員など)で働く仲間の一時金獲得は、9単産で51件の成果を獲得しています。金額では193,994円(15件平均)、月数では0.931ヵ月(36件平均)となっています。
 また、再雇用・継続雇用で働く仲間の一時金獲得は、4単産から17件(時給制7件、月給制10件)の報告が寄せられています。
 時給制では単純平均26,750円(4件平均)・0.067ヵ月(3件平均)。月給制では、106,000円(5件平均)・1.384ヵ月(6件平均)となっています。

<参考> 他団体の夏季一時金集計結果
●連合の第8回回答集計 夏季一時金(7/3公表)は以下のとおりです。
金額(円)
集計組合 加重平均 単純平均
組合数 人数(万) 2014年 昨年実績 2014年 昨年実績
1,708 104.2 685,228 628,524 505,262 478,097

月数(ヵ月)
集計組合 加重平均 単純平均
組合数 人数(万) 2014年 昨年実績 2014年 昨年実績
2,405 159.6 2.25 2.12 2.06 1.94

●日本経団連の夏季一時金妥結集計(大手企業=5/29現在)は以下のとおりです。
集計対象 集計
企業
加重平均 単純平均
金額 昨年実績 金額 昨年実績
大手企業 74社 889,046 817,155 700,719 668,602
※集計対象は東証一部上場、従業員500人以上の企業

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