2012国民春闘共闘情報
全労連HP

第6号 2011年12月9日

2011年末一時金・第3回集計

単純平均69.1万円 2.4%増


 国民春闘共闘委員会(全労連、純中立労組懇、地方共闘などで構成)は8日、2011年末一時金の第3回集計をおこない、23単産部会から報告を受けました。おもな数値と特徴を紹介します。

 第3回集計のおもな数値は以下のとおりです。

<回答状況>
2011年
2010年(同期)
登録組合数 717 683
回答組合数 485(67.6%) 429(62.8%)
 うち前年実績以上 169(34.8%) 150(35.0%)
 うち上積み獲得 135(27.8%) 107(24.9%)
 うち妥結組合 279(57.5%) 201(46.9%)

<回答内容>
集計方法など  2011年   2010年(同期)   (前年比) 
単純平均 月数 2.08 2.09 △0.01
額(円) 690,991 674,695 +16,296
加重平均 額(円) 670,168 700,086 △29,918
組合員数(人) 123,853 117,258
※単純平均は同一組合対比。月数のみ、金額のみの回答を含むため、双方は連関しない

<集計結果の概要>

 第3回集計には、別表の23単産部会485組合から報告が寄せられました。今回新たに報告があったのは、合同繊維、検数労連の2単産です。各単産は、12月上旬の支給日を目前に、ストを含む統一行動をかまえ、回答引出し・上積みのとりくみを強めてきました。これらの奮闘の結果、回答組合数は全登録組合の7割に迫り、このうち約6割が妥結するなど、いずれも前年同期を上回るペースで進んでいます。

“100人未満”が大幅アップ

 一時金の単純平均額(一組合あたりの平均)は69万0991円で、前年同期比1万6296円増。加重平均額(組合員一人あたりの平均)は67万0168円で、同2万9918円減となりました。月数の単純平均は2.08カ月で、前年とほぼ同水準になっています。

 全体の加重平均が前年比減となっているのは、規模別「1000人以上」のマイナスが影響しています。中小規模では、第1回集計時から「100人未満」が2万円以上のプラスを維持し、とくに「30人未満」は5万円以上と、単純平均を大きく引き上げています。

上積み獲得数、前年同期上回る

 単産別では、金額で前年同期と比較可能な20単産部会のうち、プラスが11、マイナスが9となっています。製造業関係は、JMIUを筆頭にすべての単産がプラス。運輸・物流関係はマイナスが目立ちますが、検数労連が5万円以上の増(+15.1%)を示すなど、昨年に続いて輸出入額の持ち直しが一定反映しています。金融労連が回答引出しの増加とともに平均でプラスに転じたほか、全印総連、出版労連、生協労連が第1回集計時からプラスを維持し、消費低迷のもとで健闘しています。

 前年実績額以上を獲得しているのは169組合(回答組合数の35%)で、前年同期とほぼ同率となりました。このうち5万円以上の増をかちとっているのは57組合で、うち半数近くをJMIU傘下の組合が占め、出版労連などが続いています。初回回答からの上積みを獲得しているのは135組合で、前年同期(107組合)を大きく上回っています。日本医労連の組合の第5次を筆頭に、JMIU、地方登録組合など27組合が3次以上の回答を引き出して奮闘しています。

 これまでに「150万円以上」の回答を引き出したのは10組合(前年同期は8組合)で、出版労連、民放労連の組合が多数となっています。

パート等一時金  平均0.9カ月 7.7万円 前年比若干増

 並行して実施しているパート等非正規の年末一時金は、生協労連など4単産から報告がありました。月数は110組合の単純平均で0.91カ月、金額は33組合の平均で7万6800円と、いずれも前年同期を若干上回り、医労連と全印総連が月数平均で1カ月以上となっています。正規と同等の責任を負って仕事に従事している非正規労働者が少なくないことからも、抜本的な改善に向けた奮闘が求められています。(おわり)

※第4回最終集計は、12月中下旬に予定しています。

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