2009国民春闘共闘情報
全労連HP

第 46 号   2009年07月02日

 

時給1000円以上。なくせ貧困、不況打開!

怒りのハンスト703分を決行

 6・30第4次最賃デー中央行動を展開 

 全労連と国民春闘共闘は6月30日、2009年度最低賃金の目安審議スタートに合わせて、東京・霞が関の厚生労働省前で「第4次最賃デー中央行動」を終日実施。早朝8時から「怒りのハンガーストライキ703分」(午後7時43分まで)を決行しました。ハンストには過去最高の50名以上が挑み、昼休みの「厚労省前要求行動」には官民各単産、首都圏や宮城、京都、大阪などから300人が参加しました。「最低賃金の大幅引き上げで不況打開を!」とアピールするとともに、「生活保護との整合性」をねじ曲げた昨年の中賃目安を厳しく批判しました。




 写真

 朝8時、雨が降りしきるなか、50人余が黒地に「1000円」をデザインした最賃Tシャツを着込み、現行最賃の全国加重平均額にちなんだ703分の「ハンスト」に突入。支援の組合員が順次駆けつけて座り込み、11時過ぎには用意した100脚の椅子が足らなくなりました。
 参加者は、8時30分から厚労省職員の登庁時間にあわせて、最賃の早朝宣伝とアピールの訴え、
 10時10分からは「麻生首相にガツンと一言!&個人請願作成タイム」。
 リレートークで、今春から東京地評で働いている菊池友里(25)さんは、「(派遣などでは)努力して働いても生活は楽にならなかった。せめて時給1000円を」と訴えました。大阪から参加した大阪労連青年部の女性(26)は、「生活保護を上回る(厚労省の説明)とされる時給765円の最賃額で1カ月暮らしたら、赤字になりました。最賃も生活保護も引き上げることが必要。消費を拡大し、中小企業も潤って景気回復になる」と話しました。全労連青年部の野村書記長が麻生首相のお面をかぶり、リレートーク(実態や要求)を身振り手振りで受け止めました。ここには、日本共産党の高橋ちづ子衆議院議員が駆けつけ、参加者を激励してくれました。


 
最賃引き上げで内需拡大、貧困の解消を

昼休みの厚労省前要求行動に300人

 雨もあがった昼休みの「厚労省前要求行動」には、官民各単産の旗が林立し、周辺の国公労連単組の仲間も参加して300人に膨れ上がりました。ハンスト参加者は、この間に書き上げたプラカード、「給料が安いぞ。1000円あったら夢が広がる」「暮らせない最賃、まっぴらゴメン」など掲げて、あいさつや決意表明に聞き入りました。
 主催者あいさつした小田川義和事務局長は、「最も激しい対立の中で最賃の目安審議が行われる」として、経済危機を口実に最低賃金の引き上げを抑え込む経営側の理屈を批判し、「最賃の大幅改定で内需を拡大し、貧困解消のため、最賃引上げの世論を広げよう」と強調しました。
 全労連全国一般、自交総連、国公労連、神奈川労連、首都圏青年ユニオンの代表が、自らの生活体験や産業実態を紹介しながら最賃の大幅引き上げをアピール。「貧困から(次の世代の)貧困が生まれないよう、全国一律の最賃制が必要だ」などと訴えました。



湯浅村長も現行最賃を批判、底上げを要求

審議会場前で、最賃引き上げ要求行動

 午後2時、中央最賃審議会の会場になった中央労働委員会前に移動しての「中賃審議委員激励・最賃引上げ要求」を展開。まずは、入場する公労使の審議委員に「日本の最賃、低すぎ!大幅に引き上げ、地域格差をなくそう」の最賃ビラを手渡しました。
 会場には「年越し派遣村」の湯浅誠村長が激励に駆けつけ、「最賃は生活できる賃金に遠く及ばない」と底上げを強く求めました。
 宣伝カーから、最賃労働の当事者(神奈川)や、元派遣労働者(首都圏青年ユニオン)が発言に立ち、食べていけない現行最賃を批判し、今年度の最低賃金の大幅引き上げ、せめて時給1000円以上、全国一律最賃制の確立などを、審議委員に届けとばかりに訴えました。
 産別最賃を追求している建交労、自交総連、出版労連の発言につづき、この日、厚労省と交渉(審議委員の任命問題を含む)した生協労連の代表が、交渉報告とリレートークで厚労省の姿勢を厳しく批判しました。(注:この日の審議は「諮問」だけで、わずか5分で終了)



青空歌声喫茶で「最賃ソング」など熱唱

 今年のハンスト特別企画で、3時30分からプロのうたごえ歌手とアコーディオン奏者による「青空歌声喫茶」が開かれ、リクエストが集中した「翼をください」「赤とんぼ」や、人気上昇中の「最賃ソング」(「手のひらを太陽に」の替歌=かながわ生協労組)など12曲を合唱。一同、元気に歌いましたが、余計に腹が減りました。
 拍手かっさいを受けたのは、国公労連・宮垣委員長の「麻生内閣冬景色」(「津軽海峡冬景色」の替歌)と、同・上野中執の「もうすぐ総選挙」(「高校3年生」の替歌)でした。感動を呼んだのは、争議和解がすすむJMIU東武スポーツ支部の「TOMORROW」(岡本真夜の替歌)と、首都圏青年ユニオンの「ありがとう」(組合員が作詞・作曲)でした。(*参加者に配られた「最賃闘争オリジナル歌集」は、各地方にも見本を配布済みです)



カウントダウン。歓喜の「ゼロ〜」

 夕闇せまる6時45分、再び支援の輪が広がるなか、終決集会が始まりました。全労連女性部の小澤幹事(全印総連)とJMIUの三木書記長が連帯あいさつに立ち、最後までがんばるハンスト参加者を激励し、ともにたたかう決意を表明しました。
 午後7時42分すぎ、全労連青年部・野村書記長の音頭でカウントダウンが始まり、「ゼロ」に達すると、飛び上がってこぶしを突き上げ、お互いの健闘をたたえあいました。



 


 
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