2002年国民春闘共闘情報
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第18号  2002年3月15日

3・14全国統一行動にストで決起

「ベアゼロ」や「賃下げ提案」に抗議

 日本医労連  9万人余が抗議のストライキ・職場集会など

 日本医労連は、春闘全体の動向に便乗した「定昇見直し」「諸手当・一時金切り下げ」等の一方的強行は、労基法や労働契約・労働協約違反にあたることを指摘し、労使対等平等の原則に立って、「人間らしく、生き働く権利」を擁護することを厳しく求めてきました。
 事前の要請にもかかわらず、回答延期や切り下げ「見直し」回答を示すなど、小泉悪政を労働者に転嫁する経営姿勢は断じて容認できないものです。直ちに労働者の生活改善の要求に誠実に応えることを求めるものです。こうした中でも、ベア回答を示したり、具体的回答に至らなかったものの「労働者の生活改善と維持に努力する」ことを誠意ある態度で表明し、医療改悪反対の姿勢も明らかにしている経営者もいます。仲間の要求に確信をもって、粘り強い追求で要求の前進を図りましょう。(医労連速報「2002春闘」bV号 3/13-(2)から転載)



通信労組――全国で221名がストでリストラ撤回をせまる

 通信労組は、37都道府県、36支部、45拠点で、全国221人が始業時から午前10時までの指名ストライキに突入しました。国公労連は、通信労組のストライキを支援するためビラ20万枚を作成し、全国のNTT営業所前で配布しました。
 東京・大手町のNTT持ち株会社前では、通信労組千代田・中央分会の指名スト25人をはじめ約50人の通信労組組合員が、午前8時からスト突入集会を実施しました。この行動には地元千代田区、中央区からの支援の仲間も参加。また、地下鉄・大手町駅周辺では、国公労連の仲間47人が、通信労組への支援ビラを配布しました。
 スト突入集会で、情勢報告を行った通信労組本部の野形書記長は、「北海道では指名ストを含む40人の仲間が立ちあがり、鹿児島では1人の組合員が他単産や地域の仲間の支援を受けストに突入している。NTTはグループ全体で14億円の収益をあげている。NTTに残る仲間も、新会社にいく仲間もともに春闘をたたかい、賃上げ要求実現と11万人リストラ反対で会社の経営責任を徹底的に追及していこう」と訴えました。通信労組東日本地本の黒岩委員長は、「NTTはゼロ回答。成果主義賃金導入で定昇はほとんどない。50歳以上の労働者は新会社で賃金3割減になる。NTTの身勝手に怒りがわく。生活の厳しさから、賃上げ要求は切実。要求実現のため団結してたたかおう」と述べました。東京支部の中村委員長は、「景気不況は深刻。リストラをやめ、雇用安定、賃上げこそ重要。ゼロ回答は許せない。要求をかかげ、最後まで奮闘しよう」と訴えました。
 始業時の午前8時30分にスト突入宣言を行った後、連帯あいさつにたった、全労連の国分事務局次長は、「ベアゼロ回答で春闘が終ることはない。全労連・春闘共闘は、不当回答に抗議して本日、ストでたたかっている。国会はムネオ疑惑で揺れ、小泉支持率は急落している。春闘を全力でたたかい、要求実現、NTT11万人リストラを粉砕しよう」とあいさつしました。国公労連の堀口委員長は、「NTT11万人合理化は、日本の労働者の生きる権利の問題。通信労組のたたかいは日本の労働者の要求と怒りを代表するもの。労働者の権利、誇りをないがしろにする50歳集団クビきりは許せない。手をたずさえともにたたかおう」と訴えました。



JMIU――低額回答に抗議しストライキで決起

 2002年国民春闘勝利東部金属労働者総決起集会が東京・千住中居町公園で開かれました。前日のJMIU第2時回答指定日の、平均4800円という低額回答に抗議し職場集会・ストライキを決行し、東京東部の金属労働者さらなるたたかいの決意を結集して開いたものです。
 集会を始めるにあたって、JMIU東部地協立花議長があいさつ。立花議長は「いまだに、経営の将来展望をもたず、不況に悪乗りし、労働者の生活を省みない経営者にたいして、怒りを込めて更なるたたかいの意思結集をしよう」と訴えるとともに、「小泉政権の中小企業切捨て政策により、倒産・廃業問題を考えない経営者はいない、厳しいたたかいになるが、私たちのたたかいは日本の『ものづくり』をなくさないたたかいであり、中小企業の活性化をもたらすもの」とこれからのたたかいの展望を述べました。また、経常利益1兆円のトヨタの昨日のゼロ回答について「経営者の不遜な態度、横暴は許せない。国民の力を総結集する4.12国民総決起行動を成功させよう」と呼びかけました。
 全労連小林議長が連帯あいさつをし、昨日のJC回答に触れ、昨日の全労連の厚生労働省交渉を報告。「『大儲けしている企業のゼロ回答に厚生労働大臣としてものを申さないのは、行政の任務を放棄するもの』と厳しく糾弾。「いま、政府は国民・労働者の生活を守るのではなく、利権をあさる腐敗したものになった。この政権を変えることが国民の生活改善のみち4.12国民総決起で、小泉政権を追い詰めよう」と参加者に訴えました。
 参加者は集会後北千住駅までデモ行進をしました。



1時間スト構え15日の回答を要求―JMIU北村バルブ支部

埼玉春闘共闘 バス3台200人で激励団行動

 8:00に県庁前に集合し、バス3台、別号車3台の200名の大型激励団が6コースに出発しました。1号車は、9:00〜9:30の浦和通信労組のストライキ支援、10:30〜11:00JMIU北村バルブのスト支援、12:20〜12:50のJMIUサンウエーブのスト支援を行った。通信労組は、13日のベアゼロに抗議をし、就業時に食い込んだストライキに入いりました。門を入る労働者へのチラシ配布は、立ち止まってストライキに入っている通信労組組合員へ握手を求めて激励する人もあり、ほとんどの人が「がんばれ」「ご苦労様」と声をかけてチラシを受け取っていました。賃上げゼロ回答への抗議とともに、11万人リストラによる2490億円もの利益を上げることへの怒りが、激励参加者からも寄せられています。
 JMIU北村バルブ支部は、昨日の定昇込みの3300円の低額回答に対して、1時間のストライキに立ち上がり、時間外拒否闘争も構えてたたかいました。引き続く15日の団体交渉に向けて決意を固めていた。14日から腕章とワッペン着装闘争に入っています。
 JMIUサンウエーブ支部は、会社からの回答の「現状で考えた場合、賃上げの力や環境もない。踏み込んで話せば賃金カットも検討もしている。次回に考え方を提示したい」との提示に、第2組合の連合組合からも怒りがおこり、現在合同の交渉が設定されています。
 「すでに3年間賃金カット同じ扱いを受けてきており賃金カットはとんでもない。資産売却有りきではなく、本業で収益を上げる、経営体質の刷新で生活・雇用を守り将来展望を切り開こう!」と決意を固めあいました。



滋賀--日本IBM野洲で宣伝 通信労組が拠点スト

 8:00大津駅前では、ハンドマイクで訴え、ビラを配布し「ベースアップゼロ回答をはねかえそう」「賃上げで不況打開を」「NTTリストラとたたかう労働者の支援を」と訴えました。
 日本IBM野洲事業所でもJMIU地本と守山野洲地区労連が春闘勝利・リストラNO!でIBM労働者に向けて早朝宣伝を16名で行い、480名ビラを配布しました。
 通信労組では、始業時2時間のストに決起。栗東106事業所で草津栗東地区労、全教、高教組、町職、国公などが支援に駆けつけ、通信労組組合員・OB含めて8名、合計17名が参加してスト集会を成功させました。昼デモ終了後58団体の署名を提出し、一方的広域配転や賃下げ攻撃をやめよ、定年まで働かせろと県労連議長を先頭に要請しました。



大阪春闘共闘――3・14総行動に2万人が呼応し大決起

 3・14大阪総行動では、ストライキはJMIUが半日スト200人、全印総連2職場30分スト、生協労連33名の指名スト、通信労組は2時間51名の指名ストに立ち上がりました。
 早朝宣伝は、120ヶ所1500人が参加し、ランチタイム救心デモ(5コース)に2000人、裁判所包囲500人、合同庁舎前700人(ナースとJMIUがデモで合流)、NTT西日本本社前500人、菜の花行動(女性春闘)120人。
 大産別共闘は、政府出先機関や関連団体への申しいれ行動などをとりくみ、ナースウエーブ実行委員会400人、建設共闘22人、交通運輸共闘200人、金融共闘20人などが参加し、大阪総行動に直接参加者は4000人を越える。
 行動に呼応した職場集会や門前集会は、自治労連、全国一般などがとりくみ15,000人が参加。
 地域総行動では、堺地区労連は朝宣伝で10ヶ所の駅頭で1万枚のチラシを配布、みどうすじ総行動90名休暇部隊が争議関連企業など11箇所へ要請、河内総行動47人が6ヶ所へ要請、北区労連40名で朝宣伝14名で2ヶ所へ要請、岸和田職安前「失業者アンケート活動」6人で28人から1時間で回収、花の種をプレゼントしました。



山梨県労――通信労組取り囲む労務の妨害はねのけ

スト決行、次々とビラを受け取る出勤労働者

 リストラ合理化・削減に抗議し、NTTの中央支店には、地区労連などから激励者が参加し、11万大人リストラに抗議する宣伝行動が行われました。塩部営業所では、通信労組組合員が60分の指名ストを決行し、組合員が街頭から訴えビラの配布を行いました。いずれの事業所でも労務担当者5名〜6名が、ビラ配布やストライキを取りかこみ監視するなどの緊迫した事態がありました。
 山梨民医労は、始業時より60分の全面・時限ストに入りました。全支部でストライキ集会が開催され、医療改悪反対、診療報酬引下げの医療機関つぶしへの抗議と定昇一部カットに抗議する集会となり、近年にない緊迫した行動となりました。さらに、国公職場、沢病院、全医労国立病院等で職場集会が開かれました。生協労組は定昇手当て込みの回答を受け、緊急の会議を開催して今後の対応を確認し、ベースアップの昨年並みの実施を求めています。



徳島県労連――「医療改悪反対」101病院へ共同申しれ

 2月7〜8日、徳島県労連、徳島建労・医労連・地域労連の仲間は一斉に病院訪問を実施。91名が参加し、101の病院に医療改悪反対の共同の申入れを行いました。署名の協力を約束してくれた病院は52病院。「皆さんと共闘するのは初めてですね」とか「私は自民党員なんですが、今回の改悪は許せません。医師会も反対し、皆さんの運動に期待しています」などの対話ができました。
 2月14日に埼玉で開催された「医療を守れ2・14国民大集会」に呼応して開かれた徳島学習決起集会には、会場いっぱいの150人が参加しました。集会は、労働者、高齢者、医師、薬剤師など5名がパネラーとして発言。労働者の立場から徳島労連の見田議長は「受診抑制は生産の担い手である労働者の早期発見早期治療を損なうもので、到底改革とは言えない」と批判しました。
 また、働くルール署名と医療署名をセットにして、
(1)返信用封筒にビラと要請文を入れて住宅地に7000セットを配布しました。
(2)また同様に袋にセットを入れて600通を団地にいれました。
 さらに、社保協レベルで、26万部のハガキ付チラシを2月14日に新聞折込をしました。現在約800通が返ってきています。