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【談話】安保3文書に基づく「戦争する国づくり」に向けた各種法案に断固反対する

2024年3月28日
全国労働組合総連合 
事務局長 黒澤 幸一

 2022年12月16日に岸田内閣が閣議決定した「安保関連3文書」に基づく大軍拡と、米軍と一体となって推し進めている「戦争する国づくり」の具体化に向けた各法案が今通常国会に提出され、成立が狙われている。

<地方自治法改定案>
 岸田内閣が3月1日に閣議決定した「地方自治法改正案」は政府による指示権を認めることで、国と地方の「対等・協力」の関係を崩し、自治体の自主性・自立性を奪い団体自治を侵害するものである。
 また、本改正案では、武力攻撃事態だけでなく武力攻撃予測事態の認定すらできない段階であっても、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が「発生するおそれがある場合」と国が判断すれば、指示権を行使できるうえ、一般法である地方自治法を根拠として、自治体の自治事務全般に対して網羅的に指示権を行使することも可能となる。
 このように本改正案は、有事における国の自治体に対する統制を一気に強化し、自治体を丸ごと動員することを可能にする内容となっており、憲法の平和主義の観点からも反対である。

<重要経済安保情報の保護及び活用に関する法律案>
 岸田内閣が2月27日に閣議決定した「セキュリティ・クリアランス」制度を盛り込んだ「重要経済安保情報の保護及び活用に関する法律案」は、政府が指定した「重要経済安保情報」の取扱いの業務を行うことができるのは、適性評価(セキュリティ・クリアランス)においてこれを公に漏らすおそれがないと認められたもののみであるとし、重要経済情報を漏えいした者等に対する処罰規定を設けている。
 本法案の実質は、秘密保護法において特定秘密の対象となっていた4分野(外交、防衛、テロ、スパイ活動)に加えて、更に経済情報についても「重要経済安保情報」として秘密に指定することによって秘密保護法制を拡大する、「経済安保版秘密保護法案」である。
 秘密保護法が国民の知る権利を侵害する立法であることは明白である。そして、本法案が秘密の対象を経済分野にまで拡大することは、国民の知る権利に対するさらなる制約をもたらし、民主主義を破壊する。加えて、「セキュリティ・クリアランス=適性評価」は、公務員のみならず、広く民間人の身辺調査を行いうるとするものであってプライバシーを侵害し、国民監視を強めるものであり、経済分野における戦争する国づくりをねらうものであり、許してはならない。

<食料・農業・農村基本法改定案と食料供給困難事態法案>
 岸田内閣が2月27日に閣議決定した「食料・農業・農村基本法改定案」と「食料供給困難事態法案」は、食料の輸入依存を加速させ、国民の食への権利をいっそう脅かすものである。
 気候変動が食料生産を不安定にし、食料と農地の争奪戦が起きていなか、政府改定案は、食料の輸入を増やし、輸入相手国での農地や資源の買い占めを促すものであり、争いをいっそう激化させかねない。
 紛争の火種を増やす一方で、基本法の不測事態条項(24条)と抱き合わせで、食料供給困難事態対策法案が提案され、命令と統制に基づく食と農の有事法制が作られようとしている。安全保障関連3文書の改定と軌を一にする「戦争する国づくり」の一環である。基本法改正に当たって求められるのは、食料をめぐる争いを激化させるのではなく、争いの要因を取り除き、平和の礎を築くことである。輸入依存を減らし、食料自給率を向上させることこそが求められているにもかかわらず、それに逆行する基本法案の改定に反対である。

 全労連は、「戦争する国づくり」の具体化をすすめるこれらの法案に断固反対するとともに、その問題点を大きく広げて様々な団体や市民とともにこれらの法案の成立阻止のために全力を挙げる。

以上

 
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