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なくせ貧困・景気回復へ、最低賃金の大幅引き上げを決断せよ
茜荘前で、中賃審議委員要請行動を展開

写真 全労連と国民春闘共闘は今年度最低賃金の目安審議が山場を迎えた7月21日、東京・赤坂の茜荘(厚労省の宿泊施設)前で「中央最低賃金審議委員要請行動」を実施した。小雨のなか、官民各単産と地域労連などから33人が参加、会場入りする審議委員にむけて「なくせ貧困!時給はせめて1000円以上に」「最低賃金の引き上げで景気回復を!」とアピールするとともに、ねじ曲げられた「生活保護との整合性」を正すよう、改めて要請した。

不況を理由に最賃改善を遅らせるな

 午後1時、小雨が降りしきるなか、30人余が茜荘前に集まり、各単産・地方地域組織の組合旗を立て、「誰でもどこでも時給1000円以上に」「なくせ貧困!最低賃金の引き上げで景気回復を」の横断幕を掲げて、審議委員に向けた宣伝行動が始まりました。
 冒頭、伊藤圭一常任幹事が、現在の審議会の状況について、「労働側の形勢が思わしくないようだ。今年はホップからステップへの重要な最賃改定だ。不況を理由に最賃改善を遅らせることはあってはならない」と力強く述べました。

多くの貧困にあえぐ人にまともな生活を

 全労連全国一般の大木寿委員長は、「年収200万円以下の労働者が1000万人を超える状況の中で、法律は生存権の保障とその具体的な数値として生活保護基準との整合性を掲げた。たとえ、不況からの脱出が遅れようとも貧困に苦しむ人の生活改善を先送りするようなことがあってはならない」と強調しました。その上で、一昨年、労働総研の発表した最賃1000円に引き上げた場合の経済波及効果に触れ、「賃金引き上げが経済危機克服の大きな力になる。また、生活の苦しい人の賃金を上げた場合、ほとんどが生活必需品の購入に向かうことから中小企業の商売に大きな影響がある」と述べました。目安小委員会で行われている生活保護基準との比較について、「(1)政府の用いる指標では県庁所在地で生活保護以下の賃金で働く人がたくさん出てしまう。人口加重平均ではなく、県庁所在地の生活保護基準との比較を。(2)働く人の賃金なのだから、勤労必要経費をぜひ加えてほしい」と訴え、公益委員と労働側委員に対し「多くの貧困にあえぐ人にまともな生活を保障する大きな責任があることを自覚してほしい」と要求しました。

審議委員殿。聞いてください、この声を!

 参加者が次々マイクを握り、審議委員にむけて現行最賃額では生活できない実態を語り、せめて1000円以上の要求を届けました。「正規の時間単価が2000円を超えている中、短時間労働者の賃金が1000円に届かない。生活が維持できずダブルワークトリプルワークせざるを得ない人が増えている。月20日働けば安心して生活できる賃金が保障されれば、就業人口も増え、税収も上がり、地域経済も活性化する。景気回復のためにも最低賃金の大幅引き上げを」(国公労連)、「東京の最低賃金は766円、今年30円上げても800円に満たず、生活改善にはほど遠い。せめて1000円以上に」(東京地評)、「誰でもどこでも1000円以上の全国一律最賃制が今こそ必要だ」(全労連・全国一般東京地本)、「憲法25条の『健康で文化的な最低限度の生活』から見ると、1000円はささやかすぎる。もっと高くてしかるべきだ」(大田労連)、「(国土地理院の)建設関係の仕事が競争入札で年々安くなる。入札の仕組みを変えてほしい。時間給は1000円以上にしてほしい」(建設関連労連)、「独法等の職場の委託業務が競争入札になって、同じ仕事をしながら時間給が100円もダウンし、限りなく最賃に貼りつこうとしている。本日、衆議院が解散していよいよ総選挙だ。『構造改革』でズタズタにされたセーフティネットを再構築しよう」(特殊法人労連)…。
 参加者は最後に、周辺の住宅街に気配りしつつ、中賃審議委員会開会間近の茜荘に向い、「生活保護との整合性を図れ!」「時間給を1000円以上に引き上げろ!」「ワーキングプアをなくせ!」「最賃を引き上げて景気を回復せよ!」などとシュプレヒコールを挙げました。

 なお、この日までに集まった署名=「改正最賃法をふまえた最賃1000円以上の実現と、全国一律最低賃金制の確立を求める要請」の個人署名8740筆(累計3万0910筆)、団体署名357団体(累計924団体)を事務当局に提出しました。

 
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