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●パンフレット
パンフレット
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●保険業法の適用除外を求める請願
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許すな共済規制 「改正」保険業法の共済つぶしを許さないたたかいを
写真 労働組合の行う共済活動は、福利厚生事業として、また『助け合い』の活動として、組合活動の重要な側面を担ってきました。

 現在、全労連では友好組合を含む20数単産43地方共済会で構成する労働共済と国公労連・自治労連・医労連・全教・福祉保育労・首都圏土建の単産共済が、共同の取り組みを発展させています。「安い掛金・安心の保障」の共済は、組合活動に深く根付き、団結の基礎となっています。

 全労連の結成時、全教や自治労連には共済をテコとした激しい組織切り崩し攻撃が行われました。JMIUや全労連・全国一般も新しい共済活動の必要に迫られていました。こうした中で、全労連に結集する各単産は、単産独自であるいは全労連以外の友好単産も含めた共同の取り組みで、新しい共済事業を立ち上げていったのです。

 これらの共済は、全員加入で慶弔見舞等を中心とした組織共済をベースに、個人で加入できる生命共済・医療共済・火災共済・交通事故共済・自動車共済・年金共済等々、組合員の要求に応じた、多彩で豊富な共済(助け合い)を創り出してきました。

保険業法の「改正」で自主共済がつぶされる
図 06年4月に施行された「改正」保険業法は、それまで規制対象でなかった共済事業を保険業と同列とみなし、厳しい規制をかけました。具体的には、共済事業を行う組織・団体は、会社として登録し、保険業と同様の積立金の義務付け、税金の支払いなどを義務化したのです。全国商工団体連合会や全国保険医団体連合会などの自主共済は、「共済の今日と未来を考える懇話会」を結成し、適用除外を求めて運動を繰り返してきました。しかし、08年3月末までに、会社登録を行い保険業者としてスタートしなければなりません。すでに多くの共済が廃業の危機に追い込まれています。写真

■保険業法見直しの世論を高め、当面、登録期限の1年延期を勝ち取ろう
写真 「改正」保険業法の施行後、アメリカの横暴やまじめな自主共済がつぶされていく実態が次々と明らかになり、業法見直しの世論が大きくなっています。業法の違憲性も問われており、金融庁の乱暴な立法手法に批判が集まっています。当面、登録期限を1年延長し、業法の施行をストップして、法律の再改正などを展望できるようたたかいを広げることが必要です。

労働組合の適用除外は当然自主共済の適用除外を求めます
 労働組合の共済事業は、当面、「改正」保険業法の適用除外とされていますが、3年後(2011年)見直しの対象となっており、業法適用の危険は色濃く残されています。労働組合の共済は、憲法第28条で保障されている団結権に基づき運営されており、労働組合法にも「経済的地位の向上」を目的としたものと位置づけられています。「改正」保険業法の労働組合への適用は憲法違反であり認めることはできません。
イラスト  自由法曹団は、「改正」保険業法について、「憲法が保障する『結社の自由』を侵害するものであるから、違憲性を排除する新たな立法がなされない限り、その適用を即時停止すべき」と述べています。
 しかし、共済つぶしの流れは今国会での保険法制定などむしろ強まっています。この背景には、アメリカ金融資本が日本での保険市場拡大を狙って、日本政府に共済規制を強行に申し入れている事情があるのです。

■保険法でも共済を保険扱いに
 保険業を監督するための「改正」保険業法で労働組合の共済まで規制するのは憲法違反です。さらに現在、契約法としての「保険法」が08年国会に上程されようとしています。
 ここでも、共済は保険と同じものとして扱われています。自由法曹団の「共済5つの規定」を軸に、保険法から、労働組合および自主共済の適用除外を求めてたたかいます。

今国会上程の保険法要綱案
第1 保険法の適用範囲
 商法の保険契約に関する規定が適用又は準用の対象としているもの(保険を営業としてする者を保険者とする保険契約と相互保険契約)だけでなく、契約としてこれらと同等の内容を有する共済契約等も、適用の対象とする。

アメリカ言いなりの「改正」保険業法で 「助け合いの共済事業を「営利目的の保険業」扱いは誤り
■共済をつぶし、保険市場の拡大を狙う

イラストこんなに違うのに同じ規制は筋ちがい!
 共済は、特定の組織・団体が、構成員の団結を促進する目的で「助け合い」事業として取り組まれています。対象は構成員に限定され、信頼に基づく自主管理・責任で民主的に運営されています。「改正」前の保険業法は構成員が特定される共済を規制対象にはしていませんでした。同時に、不特定多数を対象に、利潤を追求する保険業に対しては、消費者保護や、不正を許さないための様々な規制をかけていたのです。にもかかわらずこの間、多くの生保・損保で膨大な不払いが発覚したのは記憶に新しいことです。


共済 非営利・特定 保険 営利・不特定
目的 営利を目的とせず構成員の生活を守ること 営利を目的とした商行為
対象 組合員や商工業者など特定の者を対象とする 契約者として不特定多数の者を対象とする
事業 運営する団体が同団体の理念や目的に従って
活動を行っており、自主共済はその活動の一部を構成
事業者は、専ら保険業務を行う

背景にアメリカの強い要求
 「改正」保険業法は、オレンジ共済など「共済」を騙った詐欺行為から消費者を守るという口実ですが、背景には、共済をつぶし市場拡大を狙うアメリカ保険会社の強い要求があります。
 アメリカは在日米国商工会議所〈ACCJ〉を通じて、日本政府に対する共済規制を繰り返し要求しています。
 その理由として、(1)共済の商品は実質的には不特定多数の人に対して販売され、実態は保険会社と変わらない、(2)共済は、生命保険・損害保険市場において、契約件数・保険料・掛金などで相当数を占めている、(3)共済は契約者保護機構への資金拠出が免除され、法人税も低く、保険業法の規制下にもないことをあげ、制度共済とよばれるJA共済・全国生協連などの具体名もあげて、共済規制の強化を要求しているのです。
 日本政府は、アメリカの言いなりに保険業法を「改正」しましたが、制度共済は適用除外にして、まともに共済事業を行ってきた自主共済だけをつぶそうとしています。しかし、制度共済も労働組合の共済も保険の一種とみなし、「3年後見直し」の狙いを捨てていません。

労働組合の共済は憲法28条で保障された権利
■「共済規制」は憲法違反
 労働組合の団結権・団体交渉権、団体行動権は、憲法第28条によって保障されています。団体自治が尊重され、労働組合の活動内容・会計報告などの役所等への報告義務もなく、組合活動に対する税金もかかりません。また、正当なストライキによる民事賠償責任も刑事責任も免除されています。
 ところが、「改正」保険業法は憲法28条で保障されている労働組合の福利厚生活動を、保険業者を監督する法律で規制しようというのです。憲法違反であり、絶対に認められません。

■共済は労働組合法に基づく活動
イラスト
 労働組合の共済は、憲法第28条の団結権に基づく活動であるとともに、労働組合による福利活動の一環です。労働組合法は、労働組合の共済について次のように規定しています。
 〈第9条〉「労働組合は、共済事業その他福利事業のために特設した基金を他の目的に流用しようとするときは、総会の決議を経なければならない」
 
労働組合が共済事業を行うことは当然とした上で、福利事業が一定規模の特設基金を必要としていることも認め、その目的外流用を厳しく規制して、民主的運営を義務付けています。
 〈第7条3項〉「厚生資金又は経済上の不幸若しくは厄災を防止し、若しくは救済するための支出に実際に用いられる福利その他の基金に対する使用者の寄付及び最小限の広さの事務所の供与を除くものとする」
 第7条は使用者からの資金援助を「不当労働行為」として禁止していますが、上記の3項で、これを除くとして共済活動への寄付を認めています。

■共済加入者を大きく増やして共済規制をはねかえそう
イラスト 労働組合の共済は、加入者が多くなればなるほど、安心・安全な「助け合い」に発展します。職場・地域で共済未加入の組合員に加入を積極的に勧めましょう。また、新しく労働組合に加入したり、結成した場合には、共済加入を重視して推進しましょう。
 非正規労働者が雇用労働者の3分の1を突破し1000万人を大きく超えています。その多くは年収200万円以下の低所得者層です。これらの仲間に、「助け合いの共済」の魅力を知らせ、労働組合への結集をよびかけましょう。共済加入者を飛躍的に増やし、憲法違反の共済規制を団結の力ではねかえしましょう。

金融庁
「消費者保護」を口実とした労組への介入をやめよ
 金融庁は交渉で「労働組合でも消費者保護は必要」と、労働組合の共済が、あたかも消費者保護の立場にないような言い方をしています。しかし、「民主主義の学校」といわれる労働組合の行う共済は、自治権と高い倫理性に基づく民主的な運営を貫いており、加入者保護の観点も最大限に追求しています。金融庁は、民間保険の膨大な「不払い問題=実態は詐欺・犯罪」などこそ厳しくチェックすべきです。
厚労省
憲法・労組法を守り、労働組合の活動を保障せよ
 厚生労働省は交渉で、労働者の「経済的地位の向上」から共済の意義を認めています。しかし一方で、労働組合の共済が「改正」保険業法で規制されることを容認するような姿勢です。憲法28条の立場から労働組合を保護する姿勢に立たせることが重要です。

自由法曹団の意見書
自主共済は適用除外にすべき

 自由法曹団は、改正保険業法が自主的に運営されている共済を圧迫していると指摘し、下記の5項目に合致する自主共済は保険業法の適用除外にすべきと主張しています。
(1)共通の社会的立場にある人々による団体が、その構成員等を相手方として行うこと
(2)共済への加入を主目的とした構成員がいないことが明確であること
(3)共済契約者及び被共済者が団体の構成員及び家族に限られていること
(4)共済事業の運営がその団体の構成員によって行われ、非営利であること
(5)共済事業の運営を共済契約者である構成員が十分に監督しうるしくみがあること

「改正」保険業法は憲法の結社の自由を侵害
 憲法21条1項は「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する」と定めている。「集会、結社」「言論、表現」の自由は、国家権力が最大限に尊重すべき国民の基本的な権利として憲法上位置つけられている。この不可侵の権利は、近世から現代にかけて圧制のもとで人民の不屈の闘いの成果として確立されたものである。
 当該団体の加盟者の団結と相互扶助を基調とする「自主 共済」に対して、公権力の規制と干渉の道を開く今回の「改正」保険業法は、憲法が保障する「結社の自由」を侵害するものであることが明らかであるから、違憲性を排除する新たな立法がなされない限り、その適用を即刻停止すべきである。さもなければ、健全に機能している「自主共済」について適用を除外する適切な立法措置がとられるべきものである。

共済は、なかまの助け合いがはじまり
イラスト■はじまりはイギリスのパブ 困ったときはお互い様…
 労働組合の源流はイギリスのパブ(居酒屋)を舞台にした労働者の相互扶助活動といわれます。産業革命の時代、過酷な労働による病気やケガに対して、パブに集まった労働者がお金をだしあって助け合いをはじめ、団結を固めて、やがて労働条件の改善を要求する労働組合に発展してきたのです。この「助け合い」を制度化したのが共済ですから、共済活動は労働組合の原点です。

写真■「改正」保険業法で取り締るのは民間保険の莫大な不払い問題
 2005年2月に発覚した明治安田生命こよる「保険金不払い事件」を発端として、現在までに生保・損保57社で1300億円以上にものぼる莫大な「保険金の不当な不払い」が明らかになりました。生命保険会社では、01年〜05年の5年間で、38社全てで131万件964億円もの不払いが発表されています。損害保険会社では07年7月3日現在で、22社中19社で49万6干件、381億円の不払いとされています。
 「加入時に告知義務を問わないで、支払い請求時に告知義務違反を理由に保険金を支払わない」とか、「1社で100種類もの特約を開発し、事務処理能力を超える複雑化した自動車保険を販売して、特約保険金を支払わない」など、詐欺まがいの行為が続いていたのです。問題の根本に「利益第一、顧客軽視」の体質があるのです。
 「改正」保険業法は、こうした問題こそ厳しく取り締るべきで、まじめに運営している自主共済や労働組合の共済を規制の対象にすべきではありません。

 
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