2014国民春闘共闘情報
全労連HP

第34号 2014年6月6日

2014夏季一時金・第1回集計

前年実績超える水準でスタート

 国民春闘共闘委員会(全労連、純中立労組懇、地方共闘などで構成)は3日、2014年の夏季一時金第1回集計を行いました。

<回答状況>
  2014年 2013年
登録組合数 765 781
回答組合数 231(30.2%) 253(32.4%)
うち上積み獲得 48(20.8%) 41(16.2%)
うち妥結組合数 105(45.5%) 123(48.6%)

<回答内容>
(月数および金額)
集計方法&対象 2014年 2013年(同期) (前年比)
単純平均 月数 2.05 1.91 +0.14
額(円) 710,275 699,879 +10,396
加重平均 額(円) 752,128 706,524 +45,604
組合員数(人) 42,344 60,848  
*額または月数のみの報告があるため、双方は連動しません。

<単純平均額で前年実績と比較可能な組合での回答状況>

  2014年 2013年
前年との比較が可能な組合数 111 112
うち前年額以上の組合 72(64.8%) 65(58.0%)
(前年超) 65 62
(同 額) 7 3

<前年実績と比較可能な組合での単純平均額・月数>

組合数 組合数 金額・率 前年実績 (前年比)
単純平均 額(円) 111 723,934 712,093 +11,841
月数 209 2.03 2.00 +0.03

<集計結果の概要>
 回答引出し・妥結状況

 2014年度夏季一時金の第1回集計には、17単産・部会から報告が寄せられました。
 登録765組合のうち、回答を引き出した組合は231組合・30.2%となっています。回答引出し率100%の外銀連を筆頭に、通信労組(92.3%)、生協労連(85.7%)、出版労連(83.3%)、民放労連(69.2%)などで積極的な回答引出しが行われていますが、全体では前年同期(2013年6月4日時点:22単産・253組合・32.4%)を22組合・2.2ポイント下回っています。
 前年同期と比較可能な16単産・部会別に回答引出し組合数をみると、化学一般労連(2組合増)、金融労連(2)、地方登録(2)、建交労・運輸(1)、民放労連(1)、の5単産・部会が対前年同期から回答引出し組合数を増やし、同組合数がJMIU、建交労・鉄道、外銀連、全農協労連の4単産・部会、日本医労連(15組合減)、建交労・建設(4)、地方マスコミ(3)、全印総連(2)、生協労連(1)、出版労連(1)、映演労連(1)の7単産・部会で前年同期を下回っています。現時点では各単産・部会での前年同期比の増減は小幅な動きとなっています。
 回答を引き出した組合のうち、春闘期に一時金交渉を行った組合を中心に48組合(20.8%)が数次にわたる上積み回答を引き出しています。前年同期(41組合・16.2%)と比べ4.6ポイント増えています。
 現時点で、回答引出し組合の45.5%にあたる105組合から、妥結もしくは妥結方向の報告が寄せられています。これは、前年同期(123組合・48.6%)を若干下回っています。

全体の回答内容
 金額回答のあった122組合での単純平均額(一組合あたりの平均)は710,275円で、前年同期(699,879円)を10,396円上回っています。加重平均(組合員一人あたりの平均)は752,128円で、前年同期(706,524円)を45,604円上回る回答状況となっています。
 月数回答のあった220組合の単純平均月数(一組合あたりの平均)は2.05ヵ月で、前年同期(1.91ヵ月)と比べ0.14ヵ月分上回っています。
 春闘での奮闘も反映し、夏季一時金集計は前年より高水準でのスタートとなっています。
 2組合が200万円超・5ヵ月分の回答を引き出したのをはじめ、100万円以上の高額回答を引き出したのは17組合(前年同期16組合)となっており、3ヵ月以上の回答を引き出した組合は、前年同期(29組合)から8組組合増え、37組合となっています。
 単産・部会別にみると、出版労連、民放労連、地方マスコミ、建交労・鉄道、通信労組が高水準の回答を引き出し、全体を引き上げています。
 規模別にみると、「29人以下」が単純平均2.32ヵ月、「30〜99人」が同2.07ヵ月と、春闘での傾向と同様に、中小規模組合が健闘していることが伺える状況となっています。

前年実績比較可能組合での回答状況
 同一組合で対比が可能な111組合での単純平均額の結果を前年実績と比べると、今期は723,934円で、前年実績(712,093円)比11,841円増となっています。
 111組合のうち72組合(64.8%)が前年実績額以上の回答を引き出しています。このうちJMIU、建交労・運輸、出版労連の組合で前年実績を30万円以上超す回答を引き出したのをはじめ、44組合が前年実績より1万円以上高い回答を得ています。
 尚、前年実績額以上の回答を引き出した組合のうち3割以上の組合が妥結せずに交渉を継続しています。
 月数で同一組合対比が可能な209組合の単純平均月数を前年実績と比べると、今期は2.03ヵ月で、前年実績(2.00ヵ月)を0.03ポイント上回っています。
 単産・部会別に月数での前年実績比をみると、17単産・部会のうち、8単産・部会が対前年実績比プラス、同月数が生協労連、外銀連の2単産・部会、マイナスが7単産・部会となっています。
 JMIU(対前年実績比80,207円増・+0.26ヵ月)をはじめ、建交労・建設、金融労連、民放労連、出版労連、地方登録組合、地方マスコミで、額・月数ともに前年実績を上回る状況となっていますが、運輸・通信業関係など、春闘での賃上げ回答状況でプラス傾向にある単産・部会でも、一時金では前年実績比マイナス傾向の単産・部会も多数あり、今後の奮闘が期待されます。

パート・アルバイトなど非正規雇用で働く仲間の一時金
 非正規雇用で働く仲間の一時金獲得は、別表の8単産の69組合で121件の成果獲得となっています。前年同期(2013年6月4日時点:92件)を29件上回っています。
 このうち、パートやアルバイトなどを中心とした時給制で働く仲間の一時金獲得は、生協労連での68件をはじめ、6単産・80件となっています。前年同期(81件)とほぼ同水準となっています。
 金額報告のあった29件の単純平均額は27,327円で、前年実績(54,715円)を大きく下回っています。月数では、54組合の単純平均で0.525ヵ月と、前年実績(0.598ヵ月)を若干下回っています。
 月額制(臨時・準職員・契約社員など)で働く仲間の一時金獲得は、6単産で31件の成果を獲得しています。金額では9組合平均250,867円(前年実績:290,701円)、月数では0.902ヵ月(前年実績:0.904ヵ月)となっています。
 また、再雇用・継続雇用で働く仲間の一時金獲得は、3単産から10件(時給制6件、月給制4件)の報告が寄せられています。
 時給制では単純平均34,500円(6組合平均)・0.075ヵ月(2組合平均)。月給制では、110,001円(3組合平均)・1.0ヵ月(3組合平均)となっています。

<参考> 他団体の夏季一時金集計結果
●連合の第7回回答集計 夏季一時金(6/2集計)は以下のとおりです。
金額(円)
集計組合 加重平均 単純平均
組合数 人数(万) 2014年 昨年実績 2013年 昨年実績
1,165 80.8 690,851 645,708 521,614 498,003

月数(ヵ月)
集計組合 加重平均 単純平均
組合数 人数(万) 2014年 昨年実績 2013年 昨年実績
1,822 113.9 2.37 2.16 2.11 2.00

●連合・第6回回答集計(非正規雇用労働者の賃金引き上げ・5月9日公表)は以下のとおりです。
集計対象 集計企業 加重平均 単純平均
金額 昨年実績 金額 昨年実績
大手企業 74社 889,046 817,155 700,719 668,602
※集計対象は東証一部上場、従業員500人以上の企業

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