2005国民春闘共闘情報
全労連HP

第 38 号  2005年08月05日

 

給与構造の見直し阻止!マイナス勧告許すな!

炎天下の座り込みに800人

 公務労組連。人事院前で12時間のロングラン行動

 人事院が「給与構造の見直し」に加え「マイナス勧告」をねらうもと、公務労組連絡会は8月4日、人事院前の座り込み行動にとりくみ、民間単産も連帯して参加しました。東京の最高気温が35度を超える炎天下のなか、朝8時からスタートした座り込み行動は、夜8時までの12時間におよび、昼休みの要求行動をふくめて800人が参加、人事院にむけて、仲間たちの怒りとたたかう決意を高らかに示しました。




各地の人事局前座り込みと連帯。官民一体でたたかう

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 早朝8時、人事院前にはずらりと折りたたみイスが並べられ、国公労連、自治労連、全教、特殊法人労連などさまざまな色の組合旗がはためき、150人が参加するなか、座り込み行動が開始されました。日比谷公園にはセミが鳴き、朝から気温が上がり、じっと座っているだけで汗が吹き出してきます。

 スタート行動で主催あいさつした公務労組連絡会・堀口副議長は、台風のなかで4500名の仲間が結集した7月26日の中央行動での奮闘に感謝しながら、「そうした決意あふれる行動が、人事院を追い込んできている。マイナス勧告は断じて許せない。本日一日、各地でとりくまれている人事院地方事務局前の座り込み行動とも連帯して、全国の仲間とともに汗を流し、不当な勧告をはね返そう」と呼びかけました。

 9時からは、霞が関の官庁街を通る出勤の人たちにビラを渡しながら宣伝行動にとりくみ、人事院がねらうマイナス勧告や、総人件費削減の問題点などを訴えました。その後も、リレートークなどで人事院に職場の仲間の声を伝え、全国の職場から届けられたメッセージを紹介するなど、猛暑のなかで整然と座り込み行動が続けられました。

 人事院前には、全労連・熊谷議長(国民春闘共闘代表幹事)、国民春闘共闘・岩田事務局長らが訪れ、参加者を激励。民間単産からも、建交労、建設関連労連、JMIU、自交総連、通信労組、生協労連、全労連全国一般、日本医労連、年金者組合などが駆けつけ、東京地評、埼労連などの代表も座り込み、まさに官民一体の行動となりました。
 座り込み行動には、国民春闘共闘、全労連から陣中見舞、東京地評からの冷たい飲み物、人事院職員組合からのアイスクリームの差し入れ、そして、農民連からは、もぎたてのトマトが宅配便でとどけられ、うだる暑さのなかで座り込みをつづける仲間たちをねぎらいました。


たくさんの仲間が駆けつけた昼休みの要求行動


 正午を過ぎ、気温がぐんぐんと上昇するなか、昼休みの時間帯にとりくまれた要求行動には、霞が関に勤める国公の仲間などが駆けつけ、450人が人事院を取り囲みました。
 要求行動では、公務労組連絡会・駒場副議長が主催者を代表して、「国会でも郵政民営化関連法案阻止へ、座り込み行動でたたかっている。人事院は、2年前と同様に賃下げの遡及実施の勧告をねらっている。公務・民間の共同したたたかいを発展させ、最後の最後までがんばろう」と決意を込めて、あいさつしました。

 激励に駆けつけた全労連の大木副議長(全労連全国一般委員長)は、「公務の仲間が最賃闘争に全力をあげて奮闘したことが、昨年に続き、最低賃金のマイナス攻撃をはね返すことができた。しかし、勧告がマイナスになれば、民間賃金への悪影響は必至だ。“悪魔のサイクル”につながるマイナス勧告を断じて許さず、連帯してともにたたかう」とのべました。

 日本年金者組合の久昌副委員長は、「人事院勧告は、社会保障の水準を決め、マイナス勧告は年金にも影響する。給与構造の見直しによる5%の引き下げは、年金者としても絶対に認めることはできない」と怒りを込めて、連帯あいさつしました。
 公務労組連絡会の若井事務局長は闘争報告で、人事院との交渉の経過やこれまでの運動の到達点を報告し、「人事院は、小泉『構造改革』に追随せず、本来の役割を果たすべきだ。最賃闘争の前進を確信に、最後まで要求の切実さを示して奮闘しよう」と呼びかけました。

 参加者の決意表明では、「職場では定員削減で人が減り、多忙を極めているが、みんな国民に奉仕するという誇りを持ってがんばっている。なのに賃下げをねらう人事院は労働基本権制約の代償機関と言えるのか!」(国公労連・全港建・比護中央執行委員)、「全国から17万筆の人事院への要求署名を集めた。政府は『構造改革』によって、自治体のあり方さえも変えようとしている。住民や民間労働者との共同をさらにひろげる必要がある。最後まで力を合わせてがんばる」(自治労連・田中副委員長)、「都教組として、『給与構造の見直し』では4万5千人を対象にして学習討議資料を作成してきた。7月20日の人事院前行動には1700人が参加。仲間の怒りのエネルギーを力にたたかい抜く」(全教・都教組・中山書記長)など、力強い決意が示されました。国公労連・全建労の近藤中央執行委員のリードで人事院にむけて怒りのシュプレヒコールを繰り返し、昼休みの行動を閉じました。


 真夏の太陽が容赦なく照りつけるなか、午後からも座り込み行動が続行され、参加者のリレートークに加え、人事院前の「青空フォーラム」が催されました。
 「フォーラム」では、「構造改革」や賃金闘争をめぐって3人が報告に立ちました。通信労組の岩崎委員長は、民営化後のNTTの実態を報告し、11万人大リストラを強行するNTTの不当性を告発。全労連の伊藤常任幹事は、最賃闘争の到達点や今年の答申の内容、問題点などをわかりやすく解説しました。最後は、国会前の座り込み行動から駆けつけてきた郵産労の山崎委員長が、郵政民営化の問題点、国会での論戦の経過などをあらためて整理して解説し、最終盤をむかえる関連法案阻止のたたかいに全力をあげる決意を表明しました。
 ようやく、照りつけていた太陽も沈み、辺り一帯が闇につつまれるころ、締めくくりの行動では、公務労組連絡会・黒田事務局次長から、800人の仲間の参加で行動が整然と成功したことが報告され、引き続き全力でたたかうことを全員で確認、最後に、若井事務局長の団結ガンバロウで12時間におよぶロングランの行動を締めくくりました。




 
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