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【談話】労働者派遣法修正「改正」法案の衆院通過にあたって

 本日8日、労働者派遣法「改正」法案が衆議院本会議で可決された。昨日の衆院厚生労働委員会に民主・自公3党による大幅修正案が提出されて、審議なしの可決が強行され、衆院通過が謀られたことに、全労連は強く抗議する。
 3党修正の内容は、製造業派遣・登録型派遣の「原則禁止」の削除、みなし雇用の3年先送りなど、今でさえ大穴が開いていると指摘してきた政府「改正」法案の目玉を取るものであり、事実上の「改正」の看板おろしと言うべき大幅修正である。民主党は派遣切り、「年越し派遣村」を「政治災害」と強く指摘してきたが、今回の3党修正は政権交代に託された労働者・国民の願いに背く、明白な公約違反である。しかも、それを自公と取り引きし、審議もおこなわず採決に付したのであり、議会制民主主義のうえからも大問題、二重の裏切りと言わざるを得ない。

 舞台は参議院に移されることになるが、衆議院のわずかな審議のなかでは、震災後の雇用情勢の深刻さを理由に人材派遣会社などが雇用機会の拡大の場として有効に機能しているという論が展開された。しかし、雇用の実態は逆である。被災地では短期の低賃金労働が横行し、「これでは暮らせない。復興もできない」という声が強くあがっている。被災地以外でも、非正規雇用のひろがりが賃金破壊をより深刻化させ、内需も低迷する悪循環が進行している。震災後の今だからこそ、雇用の安定が強く求められており、労働者派遣法抜本改正の必要性はいっそう高まっている。
 参議院においては十分な審議時間を確保し、派遣労働者などの参考人招致はもとより、雇用の現場の実態に即した論議を深めることが必要である。そして、製造業派遣・登録型派遣の禁止をはじめ、労働者派遣を厳しく規制する再修正がはかられることを強く求める。
 その実現のため、全労連は派遣・非正規労働者や広範な労働組合、国民と力をあわせ、世論と運動をいっそう強化していく。

  2012年3月8日

全国労働組合総連合    
事務局長 小田川 義和 

 
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