第77回メーデー 中央で4万1000人が決起

写真 第77回メーデーは5月1日、全国371会場で開かれ、28万人が決起した。中央集会は、代々木公園で開催され、4万1000人が参加。改憲策動と一体となった教育基本法改悪法案が国会に提出され、医療制度改悪法案の成立、国民投票法案の上程も狙われている情勢のもとで開かれた集会は、憲法を守り、労働者・国民の要求実現、小泉構造改革をストップさせ、悪法を阻止する決意をさらに強めるものとなった。

 主催者を代表し、中央メーデー実行委員会代表委員の熊谷金道全労連議長は「改憲策動と一体となった教育基本法改悪法案が4月28日に上程され、連休あけの国会では、医療制度改悪法案の衆議院採決、国民投票法案の上程も狙われている。このメーデーは未来の歴史にとって重大な緊迫した情勢のもと開かれている」と述べ、「この歴史的なたたかいに勝利するため、職場・地域からの総決起を」と呼びかけた。また、小泉構造改革による国民への負担増、格差拡大が広がっていることから、見直しを求める世論も広がってきていると述べ「5・27大行動にむけ、全国から運動を積み上げ、多数の世論で包囲し、もうひとつの日本を切り開くためともにがんばろう」と呼びかけた。

 閉会後、明治公園、新宿、恵比寿の3コースでデモ行進し、沿道の人たちにアピールした。

 「LOVE 9」の人文字

 地方では、「憲法改悪阻止・9条を守ろう」と人文字に取り組んだ地方、地元商店街活性化に一役買うショッピングラリー&抽選会を企画した地方、連合などと共同で開催した地域、恒例のデコレーション・プラカードコンテストなど、各地方でさまざまな工夫を凝らした取り組みが展開された。

第77回中央メーデー宣言

 私たちは、本日、たたかうメーデーの歴史と伝統を受け継ぎ「働くものの団結で生活と権利を守り、平和と民主主義、中立の日本をめざそう」のスローガンのもと、小泉内閣の悪政への怒りと切実な要求を結集し、実現するための国民総決起の場として、第77回中央メーデーを大きく成功させました。
 すべての労働者・国民のみなさん!
 小泉首相は、「痛みに耐えれば明日がある」といって構造改革・規制緩和をおし進めてきましたが、JRや航空機の事故、耐震強度偽装事件、ライブドアの証券取引法違反、アメリカ産牛肉の輸入再開圧力など、国民のいのちやくらしを脅かす事件が相次いでいます。
 また、大企業が史上空前の利益をあげる一方で、正規から非正規雇用へのおきかえによって働く貧困者が急増し、生活保護世帯が100万世帯を超え、貧困と格差が一段と広がっています。小泉首相は、「格差が出るのは悪いことではない」と開き直っていますが、「小さな政府」をかかげる小泉「改革」の害悪が噴出しています。
 こうしたなか、06春闘では、庶民大増税・医療改悪に反対し、すべての労働者の賃金引上げを要求し、国民春闘共闘に結集する26万人の仲間がストを含む3・16全国統一行動に総決起しました。そして、多くの労働組合が昨年実績を上回る賃金回答を獲得し、引き続き、ねばり強くたたかっています。
 すべての労働者・国民のみなさん!
 小泉内閣は、今通常国会で、定率減税の廃止につづき、憲法改悪にむけた国民投票法案、教育基本法改悪法案、公務リストラのための「行革推進法案」や「市場化テスト法案」、「医療制度改悪法案」などの成立をくわだてています。こうした悪法が通るならば、国民生活が大打撃をうけ、「貧困化と格差社会」がいっそう拡大し、日本の平和と民主主義が重大な危機にさらされることになります。
 マスコミの世論調査でも、圧倒的多数の国民は「格差社会」は問題だと答え、「所得再配分機能」を強化し、格差を拡大しないために、消費税の大増税と社会保障の改悪に反対する声が急速に広まっています。
 また、多くの国民は、米国とともに海外で戦争する国づくりのための憲法9条の改悪を望んではいません。
 在日米軍再編強化では、米軍と自衛隊の基地をかかえるほとんどの自治体が猛反対の声を上げ、岩国市の住民投票で、9割が米空母艦載機部隊の移駐反対を表明しています。
 すべての労働者・国民のみなさん!
 憲法・教育基本法の改悪と国民投票法案の成立を許さず、庶民大増税・消費税引き上げに反対し、社会保障と安全・安心の公務・公共サービスを拡充して、青年にまともな生活・雇用と未来を実現する社会、働くなかまが元気のでる社会をつくりましょう。
 第77回中央メーデーの成功を力に、世界の労働者と連帯し、憲法を守って、労働者の生活改善などの諸要求を実現するために意気高く前進しようではありませんか。

働くものの団結万歳! 第77回中央メーデー万歳!

2006年5月1日 第77回中央メーデー集会


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