2003年国民春闘共闘情報
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第58号  2003年7月10日

 

最賃・人勧の引き下げは許さない!

 厚労省前、29人が664分のハンガースト決行

官民一体の7・9最賃デーに1500人

写真

 全労連、国民春闘共闘と公務労組連絡会は9日、7・9「第5次最賃デー」「公務労組第2次中央行動」を実施、1500人が参加しました。民間と公務労働者が一体となり、最賃闘争と人勧闘争がタイアップした取りくみが終日展開されました。
 この日、中央最賃審議会の目安小委員会が開かれることから、神奈川労連青年部や全労連役員ら29人が厚生労働省前で朝8時から夜の7時04分まで664分(円)のハンガーストライキを決行しました。24人が参加した神奈川労連の仲間は「最賃答申引き下げ、マイナス人勧は禁じ手だ。憲法25条を実現しろ」と書かれたおそろいのオレンジのTシャツを着て座り込みました(写真)。また、各単産や東京地評の役職員など100人以上が参加して池袋駅東口、後楽園駅、霞ヶ関の官庁街など5カ所で早朝宣伝をとりくみ、最賃ビラ4500枚を配布しました。ハンストの光景は、坂口厚生労働大臣が厚労省1Fロビーから見つめたり、目安小委員会に出席する公労使の審議委員が正面玄関からの入・退出時に注目するなど効果満点の行動になりました。
 午前中は、パート・臨時労組連絡会による最賃リレートークで、全国各地から参加の生協労連パート部会のなかまなどが元気に最低賃金の引き上げをアピール。昼休みには厚労省に全労連カー、隣あわせの人事院前に全教カーを配置、全国からの参加者と近隣国公職場から1200人以上の公務労働者が結集し、2台の宣伝カーを交互に使って、最賃・人勧課題でのエールを交換しました。


「許すな!賃下げ悪循環」と総決起集会、請願デモ


 午後2時過ぎ、日比谷野外音楽堂で「マイナス勧告阻止、最賃引き下げ、民主的公務員制度の確立を 許すな!賃下げの悪循環7・9中央総決起集会」を開催。主催あいさつで国民春闘共闘の熊谷金道全労連議長は、「民間と公務との賃下げの悪循環を断ち切り、最賃、人勧、公務員制度改革を三位一体で取り組もう」と訴えました。
 目安小委員会で配布された「30人未満事業所の賃金改定調査」の平均が史上初めてマイナス(−0.1%)を記録したことや、朝のNHKニュースで「今年の人事院勧告もマイナスか」と報道されたことから、参加者の緊張が高まるなか、公務(国公労連、全教)、民間(JMIU)、地方(神奈川)の各代表がたたかう決意を表明し、集会後、国会請願デモを実施しました。



ハラペコ参加者を激励。最後も官民一体で

カウントダウンのシュプレを唱和

 夕方5時からは、厚労省前ハンスト激励、最賃リレートークUと、ハンスト座込み行動終結集会を、7時4分まで連続して行いました。全教の新堰副委員長や国公労連の岸田書記次長が激励や陣中見舞いに駆けつけ、仕事を終えてから合流した全印総連の青年がハラペコ状態の参加者を激励し、雪印の労働者フォークグループ「スノークリスタル」が歌声で励ましてくれました。行動のまとめとしてあいさつした全労連の西川征矢副議長は、「最賃と人勧の課題で力を合わせ取りくんだのは初めて。歴史的なこと」とのべました。全国一般の大木寿委員長は、「この座り込みに大変感激。誰もが明日を生きていくために元気が出る賃金を実現しよう」と訴えました。
 ハンスト参加者の神奈川土建の蜂谷さんは、「お腹がすいて帰りたいと思ったが、最後まで参加してよかった」、神奈川県国公の小笠原さんは「どっかで賃下げの輪にくさびを打ち込まなければと思っていた。最賃と人勧と一体になった取りくみは画期的」とのべました。最後に、神奈川労連の水谷事務局長が、「有事法制が強行され、働くルールが壊されようとしている。最賃、雇用、社会保障など国民の暮らしと平和破壊に、共同を広げ、反撃しよう」と呼びかけ、参加者全員で厚労省に向けカウントダウンのシュプレヒコールを行い、664分の終日行動を締めくくりました。「やったゼー!」。(詳細は後日報告します)




 
 春闘で 職場と暮らしの 元気回復