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突然解雇いわれたが…


飲食店に勤めて4年になります。今日、店長から「最近お客が減ってきているので、今月いっぱいで辞めてもらえないか」と突然解雇を告げられました。その時は頭の中が真っ白になり、混乱して何も言えず帰ってきました。ショックで仕事に行く気が起こりません。このまま黙って解雇になるしかないのでしょうか。


話の内容では解雇通告でなくあなたに退職を勧める退職勧奨と思われます。労働者が退職勧奨に応じるかどうかは労働者の自主判断ですので、辞める意思がなければ応じる必要はありません。辞める意思がないわけですから、店長に「辞める意思はありません」とはっきりと伝えることが大切です。

解雇とは一般的には会社の責任ある立場にあるものから「〇月〇日付けで解雇する」と、明確に労働契約を解除する旨の通告がなされることです。「あなたはもういらない」とか「辞めてほしい」などの発言は、『解雇のほのめかし』、あるいは、『退職を勧めるもの』です。応じるか応じないかは労働者の自由であり、辞める意思がなければ応じる必要がないものです。

それでも解雇を強要してくるのであれば客観的・合理的な理由が必要であり、かんたんに解雇できるものではありません。

残業手当が払われない


私の会社では恒常的に残業がありますが、残業手当は支払われません。 どうしたらいいのでしょうか。


まず、請求することです。そのためには、自分が残業した日とその日に何時間の残業したかを手帳につけるなどしておぼえておいて、月の合計残業時間数に対する残業手当を支払ってほしい旨会社にいうのです。それで支払われなかったら、近くの労働組合に相談しましょう。

労働基準法では、事業主は労働者を1日8時間以上、週40時間以上働かせてはならないことになっています(労働基準法32条)。もし事業主がその時間をこえて労働者を働かせたい場合は、労働基準法36条にもとづいて会社の労働組合か 労働組合がない場合は労働者を代表する者と協定をむすんで、労働基準監督署に届け出ていなければなりません。

会社が36条の協定をむすんでいなかったり、監督署に届けていなかったり、協定の内容を労働者に知らせていなかった場合は、残業をさせることはできません。 残業とは(法律では時間外労働といいますが)1日の労働時間が8時間をこえたり、1週間の労働時間が40時間をこえた場合、そのこえた時間帯での労働のことをいいますが、労働者が残業をした場合、2割5分増の賃金が支払われます。

また、残業が午後10時以後になった場合は、深夜労働割増(2割5部増し)が加算されて10時からの部分について5割増となります。 

過労やいじめによる心身症の労災扱いについて


私は今年の3月うつ病と診断されました。というのはこの数年間、上司から過重労働を押し付けられ、それができないと深夜までの残業を強いられ、体調が悪くても休むこともできず、休暇を申請しても認めてもらえない状態です。まわりの人も例外ではなく、少しのミスでみんなの前で罵倒されたり、人格を傷つけられることもしばしばです。そのために会社を休むようになり、ストレスと過重労働で心身を壊す人も続出しています。このままでは過労死する人も出るのではないかと心配です。このような心身症には労災は適用されないのですか。


近年、リストラ人減らしで過重労働とサービス残業が横行し、企業の業績悪化で成績一辺倒の会社が増えています。過労死や過労自殺が増えている要因の一つになっています。本来、労働契約は使用者の指揮命令に従って「労務を提供し、その対価を受ける」という契約であり、請負契約のように、仕事の完成に全責任を負うものではありません。したがって、同僚とほぼ同等の仕事を行っている者に対して、「無能力」を理由になんらかの差別をしたり、残業を強制するのは不当です。まずは、長時間労働を正すことが大切です。これまでの症例から、時間外労働が月45 時間を超えると、発症との関連性が強まることが明らかになっています。36協定を守らせる、時間外手当をきっちり請求する。次に、年1回の健康診断を行わせ、異常が確認されれば2次健診をする。産業医(地域産業保険センター)に相談し、その原因を明らかにすることも大切です。厚生労働省は「心理的負荷による精神障害等に関わる業務上外の判断指針」(H11.9.14基発544号)の中で「業務上」の判断基準として、(1)業務以外の心理的負荷・固体側要因によらない (2)発病前おおむね6ヶ月間の業務による強い心理的負荷 (3)対象疾病を発病。 をあげ、これらの発病については労災適用の判断をしています。さらに、労働安全衛生法には、労働者の危険または健康障害を防止するための措置(安全配慮義務第20条〜24条)が義務づけられており、これに違反した場合には罰則規定があり、同時に災害・疾病が生じた場合には労災保険給付以外に民亊上の損害賠償を請求することができます。いずれにしても、職場のみんなと相談して、そんな人権侵害にも当たる暴言は止めさせることが必要です。ひとり一人が対応するのでなく、労働組合があれば組合が、なければ組合をつくって対応することが大切です。

労働契約、請負契約、業務委託契約のちがい


最近使用者は、労働者を採用するときに、労働法のしばり(いわゆる雇用リスク)を避けるため、労働者として雇うのでなく、請負や業務委託で契約しているケースが増えています。労働契約と請負契約、業務委託契約とはどのような違いがあるのでしょうか


民法では、労働契約(民法では雇用契約という文言をつかっています)、請負契約、業務委託契約(民法では準委任契約という文言をつかっています)ははっきりと区別されています。

労働契約とは、契約の当事者の一方が相手方に労務に服することを約束し、相手方がこれに対して報酬を支払うことを約束する契約のことです(民法623条)。

つまり、労働契約の目的は労務の提供そのものにあります。これに対して、請負契約は、仕事を完成させることを約束し、仕事の結果に対して報酬をもらう契約で(民法632条)、業務委託契約は、法律行為以外の事務を行うことを受諾した者が自分の責任・管理のもとで、その事務の処理を行うことを約束する契約です(民法656条)。

つまり、請負契約は仕事の完成が、業務委託契約はまかされた事務の処理が目的となっているわけですから、労働契約とは異なり、労務の提供そのものは目的とはなりません。このように、民法上は、契約の目的により区別されているわけですが、労働基準法では、これに関係なく、使用者と「労働者に該当する者」とが結ぶ契約、すなわち労働契約について、定めるべき労働条件の最低基準を規律しています。 労働基準法では「この法律で労働者とは 職業の種類を問わず、事業または事務所に使用される者で、賃金を支払われる者をいう」と定義されています。 したがって、民法上の契約形態に関係なく、事業に使用され、賃金の支払いを受けているとみなされる者は、労働法による保護の対象となる労働者とされ、この労働者と結んだ契約は労働契約になるわけです。 そのため、個人と 請負や業務委託と称する契約を結んだとしても、会社がその者を指揮命令して労務に服させているなど使用従属労働を行わせている場合には、労働契約とみなされることになります。

この場合には、使用者に対して、解雇についての予告の義務など労働法による各種の義務が課せられるのはもちろんのこと、解雇についての解雇権の乱用の法理などの各種の制約も受けることになります。 なお、労働基準法研究会 労働契約等法制部会労働者性検討専門部会報告(1996年)では、労働者性の判断基準として、

(1)仕事の依頼や業務従事で諾否の自由がない
(2)業務遂行について本人の裁量の余地があまりない
(3)勤務時間について拘束される
(4)本人のかわりに他の者が労務提供することが認められていない
の4条件を満たす場合は労働基準法上の労働者としています。

パートタイマーの雇止め


私は契約期間3カ月のパートタイマーとして働いています。何度も更新を繰り返し、勤続3年をこえました。ところが社長から「今年4月以降は再契約をしない」と言われました。まだ働きたいのですが辞めなければならないのでしょうか。


あなたのように、期間の定めのある労働契約が長期間反復更新されてきた場合、次の契約更新を使用者が拒否したときに、その契約更新拒否が解雇になるのか、あくまでも契約期間の満了であり解雇ではないと解されるかは、問題のあるところですが、判例では、このような場合の契約更新拒否は、解雇であると考えるべきものとしています。

したがって、期間の定めのある契約(有期契約)によって雇用されたパートタイム労働者やアルバイトの契約が反復更新され、実質上期間の定めのない契約と異ならない状況になった後の契約更新の拒否(雇い止め)については、労働基準法上の解雇制限および解雇予告並びに解雇権濫用の法律適用を受けることになります。

お尋ねの場合は、他の事情も考慮しなければなりませんが、数年前から労働契約が反復更新されてきたことから、実質的には期間の定めのない労働契約と同一に取り扱うべきもので、契約終了は解雇であると考えられます。ですから、解雇についての客観的、合理的な理由がなければ解雇はできません。たとえ解雇が成立する場合でも、30日前までの解雇予告または30日分以上の解雇予告手当の支払が必要です。

したがって、契約終了で辞める必要はありませんので、使用者に対し「辞めません」とはっきりいって話し合うことが必要です。話し合っても解決しないような場合は労働組合があれば労働組合に相談し、労働組合のない場合には一人でも入れる労働組合に加入し、会社が不当に一方的な手段をとることのないよう、早急に話し合いを求める事をおすすめします。

 
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