全労連第20回大会 大会宣言
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 大会宣言


大 会 宣 言


 全労連第20回定期大会は、延長国会の会期末、医療改悪法案、有事法制3法案をはじめ悪法を推進する小泉政権との激しいせめぎ合いのなか、緊迫した情勢のもとで開催された。大会2日目、自公保は医療改悪法案の委員会採決を強行した。私たちはかかる暴挙に満身の怒りをこめて抗議する。
労働者の雇用とくらしは、リストラ「合理化」の強行、史上最悪の企業倒産、350万人を超える失業者、賃金切り下げと長時間・過密労働など、かつてなく厳しいものとなっている。小泉「構造改革」は、倒産と失業をいっそう促進し、労働者・中小業者をはじめ広範な国民諸階層に堪え難い“痛み”をおしつけ、地域経済を破壊している。労働者・国民の深刻な状態悪化は、怒りとたたかうエネルギーを蓄積させ、労働組合の所属や立場の違いを超え、要求の接近と共同の機運を高めている。
 3日間の大会討論は、全国の職場・地域において雇用とくらしを守り、理不尽なリストラに対し果敢にたたかっている全労連の姿を鮮明にした。
 重要4法案をめぐる国会情勢に対し、職場・地域から有事法制反対や医療改悪を許さぬ国民的共同が飛躍的にひろがり、日本医師会の医療改悪法案への反対表明、日弁連等の有事法制に対する反対表明など、かつてない全国的な世論と運動の高まりを生み出した。大会討論は、全国各地での共同の広がりに確信を深めるとともに、全労連がよびかけた今春闘での「4.12国民総行動」が国民的共同をつくり出す上で大きな土台となったことを明らかにした。
 情勢は、私たち全労連が労働者・国民の期待にしっかりと応え、その力を十分に発揮することを求めている。この責務を果たすために、全労連は総力をあげて組織を強化、拡大しなければならない。本大会は、全労連の21世紀の展望を切り拓くために、パート・臨時労働者を含む広大な未組織労働者の組織化に断固として挑む決意を固め、「組織拡大推進基金」の創設を決定した。単産、地方・地域組織、組合員は、基金創設の意義と目的に確信をもち、その具体化にむけて大いに討論をし、知恵を出し合おう。要求実現の強力な砦として、3年間で「600地域組織、200万全労連」の達成をめざそう。この道こそ21世紀に全労連が飛躍する大道である。
 この間のたたかいの前進は、全労連が掲げた「21世紀初頭の目標と展望」が、広範な労働者と国民から熱い支持を得るものであることを示した。
 全労連は、最低賃金の改善、男女賃金格差の是正、パートの均等待遇実現、解雇規制、雇用創出、サービス残業の根絶などをはじめ、「目標と展望」が掲げる諸要求を具体的に実現させるたたかいを強める。グローバリゼーションが、全世界の労働者・国民の雇用や生活の低下を招いているもとで、労働者・労働組合の国際連帯とたたかいをいっそう強化する。
 全労連は、医療改悪や有事法制制定を許さず、雇用・くらし・いのちと平和を守る諸課題の達成にむけ、総力をあげて奮闘する。組織を強化・拡大し、あらゆる傾向の労働組合との共同をひろげるとともに、これまでの領域をこえる各界・各層との交流と対話の促進をはかり、小泉内閣退陣、国会解散・総選挙、政治の民主的転換を実現する壮大な共同の発展をめざし、全力をつくすことを宣言する。

 2002年7月26日   全国労働組合総連合第20回定期大会




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