全労連第19回定期大会・討論:第3日目

討論(発言要旨):第3日目


東京労連 三好鉱一

 総選挙と同時に行なわれた狛江市長選のたたかいと勝利について述べる。矢野市長の得票は19940票。対立候補に5000票の差をつけて圧勝した。4年前と比べると、得票は2倍に増えている。前市長がバカラ賭博に明け暮れ100億円の借金をつくり、市長室から失そう。これを辞任においこみ、突然、市長選になった。現職市議の市長立候補に政党も当初難色を示したが、市民団体の要請もあって、実現した。準備不十分だったが、保守層が候補をまとめられず割れたことも幸いして、全国にも数少ない共産党市長が誕生した。
 選挙では、「豊かな狛江を作る市民の会」の中に労働対策部をつくった。市内に労働組合の数は少なく、全労連加盟は2つだけ。地域労連も調布市と一緒に構成して1000人程度である(調狛労連)。しかし、東京労連、三多摩労連などでバックアップした。単産でも特別の体制が組まれ、東京土建狛江支部も矢野市長支援にまわるなどし、前回に比べ1.7倍の人が参加した(467人)。労働者部隊はハンドマイク、宣伝カー、全戸ビラ配布、駅頭宣伝を展開。電話による対話も1.5倍に増やした。総選挙と同時の選挙で、メリット・デメリットあったが、前回を大きく上回る労働者部隊の結集で勝利に貢献できた。
 総選挙中、反共謀略ビラ、市長選についても矢野市長個人攻撃ビラが何種類もまかれた。共産党員が市長をやってはいけない、という宣伝だ。こうした反共攻撃に果敢にたたかった。今回の選挙では、相手陣営は、どうして負けたのか分からない、と洩らしていたが、勝利した要因は明確。一期4年間の実績だ。情報公開の徹底、福祉の充実、中小企業融資の拡大、4年間公共料金の値上げをしなかった。一方で、14年間増やしてきた市財政の借金を、この間にはじめて減少へと転じさせた。反共謀略宣伝されても、勝つことはできることを示した選挙だった。

福島県労連 野木茂雄

 8月17日告示9月3日投票でたたかかわれる福島県知事選に、県労連議長の山口文彦が立候補する。連合の推薦を受けた現職との一騎打ちだ。苦しみ抜いている労働者・県民の要求を実現するために全力でたたかう。支援をお願いしたい。
 この知事選を県労連運動の画期をなすような運動にしなければならない。第一に、「『21世紀初頭』の目標と展望(案)」の「エピローグ」は「労働組合運動の壮大な共同の追求、『統一』への探求が重要である」とし、そのためにも「主体的力量の強化をはかることが決定的な重要課題となっている」と書いている。すべての労働者・県民を視野に入れた大きなたたかいをしたい。
 県労連のこの1年間のとりくみの最大の特徴は、共同の前進だ。ジャスコ進出にたいするたたかい、元日営業にたいするたたかいでは、商工会をはじめ保守的といわれる人々との共同を前進させてきた。議長を先頭に、こうした人々、自治体首長などとも対話を進めているが、「いまの政治ではダメだ」「もう変えるとき」という声が寄せられている。
 山口議長は、全林野で活動してきた。福島地域の連合の役員もやっていたこともあり、連合職場の労働者、役員、OBをふくめて声がかけられている。「よく立候補してくれた」「がんばってほしい」との声が広がっている。
 今回の立候補は、県労連の役割の大きさを示すものであり、必ず勝つ決意だ。
 全組員が参加する選挙活動をどうつくるかが重要なカギだ。要求型選挙活動をすすめるという全労連の提起は重要だ。職場で論議が始まっているが、「なぜ組合が選挙にとり組むのか」「なぜ議長が立候補するのか」「なぜ勝てない選挙をやるのか」など、こうした疑問を乗り越える学習に取り組んでいる。
 選挙戦を通じて実現する要求を明らかにすることが大事だ。県民の苦しみに心を寄せ、それを我がものとする学習が必要だ。全単産が要求を鮮明にして候補者と政策協定を結んでいくこと、推薦決議を上げていくこと、対話・支持カードにも要求を書いてもらうことなど、全組合員が参加する選挙を進めたい。議長を何としても知事に押し上げたい。
 運動方針案への意見をひとつ。福島では原発が10基稼働している。方針案は、原発・エネルギー問題に触れていないので、必要な補強をお願いしたい。JCOで2人が犠牲になったが、再びこうした事故を起こしてはならない。この問題は21世紀に避けて通れない問題であり、とりくみの基本方向の確認が必要だ。

奈良県労連 井ノ尾寛利

 中小企業審議会に出した全労連の意見書はよかった。こうした問題を、関係産別だけのものととらえず、全体で取り組むことが大事だ。奈労連では、ある100数十名程度の中小企業の解雇争議を支援するなかで、その会社から「御抗議」という手紙を受け取った。「貴職にはご多忙中お手数かけ・・・」との書き出しのその手紙は、「12名程度の解雇しなければ、会社なりたたない。10名解雇するが、苦渋の選択だ。8名は円満退職してくれたので、理解してくれ」と、解雇撤回できない理由をしたためたものだった。親会社は100%仕事を発注する化学関係の大企業。そこで、奈労連は、親企業に抗議文をだした。「下請けへの発注計画や倒産させない施策はどうか、人員整理のノルマを課しているのか等。今後の展開によっては社会的な問題になる」と指摘した。下請企業からの抗議は親企業からの忠告のもとに行なったものであることが後でわかった。「働くものの幸せのために」とのタイトルの親企業の社員向けテキストを、下請け会社から見せてもらったが、「労働組合など必要ない」と記載してあった。これに対してむしろ中小企業者が、「この時代に、労働組合など認めないなどという大企業があるのだろうか、国会で問題にしてくれないだろうか」と怒っている。結局この争議は解雇された社員の要求がほぼ認められ勝利解決したが、こうしたたたかいは、はじめから親企業を問題にしなければならない、という教訓を実感した。
 有名な液晶開発電機開発の下受け企業のリストラの件でも同様であった。22年以上働いてきた正社員をパートに切り替えるというもので、これも結局解決したが、大企業の総額人件費抑制攻撃のなかで、有給休暇など労基法の最低の権利保障もない、社保扱いせず、国保に加入させる、など法規違反が横行していることがわかった。経営者団体は、「リストラは最後の手段」で解雇の乱発を戒めるなどというが、労働局の監督調査でも違反率はおよそ6割にもおよぶ。地域で圧倒的多数を占める中小企業労働者、未組織労働者に呼びかけ、彼らが主人公となって組合をつくり、決起していかなければ、こうした事体を変えることはできない。この点で、全労連の提起している、「地域労組構想」を全国に広げることは大賛成である。また、地域で活動できる幹部の育成もかかせない。これらはナショナルセンターの使命である。それぞれの地方や産別で議論が必要だ。口先では中小企業という政府だが、大企業優遇政策しかない。苦しむ中小企業への支援は自治体の仕事。不況打開のために、地域春闘重視でいくべきだ。
 公務労働者について。彼らのまわりで、最低賃金で働いている労働者がたくさんいる。10月の改訂される最賃を無視し、3月までは最賃以下(前年度)でやっている例がたくさんある。それを改善させる取り組みをしている。公務労働者も、そういう点の改善をしていかなければ、公務員賃金の改善への連帯も生まれない。

JMIU 下村三郎

 この1年間もリストラの嵐が吹き、いまも吹き続けている。風速の違いはあっても、リストラの風の吹いていない職場はない。リストラでは日本経済は再生しない、雇用を守って、モノづくりを大切にしてこそ日本経済の再生がある、ということが明らかになった。雪印の例や三菱自動車のリコールもこのことを明らかにしている。
 昨日の討論でも、地域のみなさんに支えられたJMIUの活動が紹介された。感謝申しあげたい。
 先週、2000年上半期の自動車販売台数が発表された。日産は一人負けだ。ところがその記事のあとに「北米は好調」だと書いている。「10億ドルを投資し、2000人を増やして北米での生産を強化」と報道されている。日産リストラは、国内からは批判されているが、ルノーの戦略が日産を下請化し、グローバル戦略で儲ければいいということが明らかになった。リバイバル・プランから9カ月が経った。このたたかいではみなさんにたいへんお世話になった。感謝したい。毎週の門前宣伝が続いている。11月と1月に大きな集会も開いた。
 日産リストラにたいするたたかいをとおして、第一に、リストラの嵐のなかで、労働者のくらしと雇用、地域経済を守ってたたかう全労連の姿が明らかになった。連合や未組織の仲間を大きく励まし、政府・独占に全労連の力をみせつけた。
 第二に、リストラが当たり前という社会的風潮に大きな一石を投じた。日経連の奥田会長をはじめ、財界のなかからもリストラへの危惧がだされている。
 第三に、職場では劇的とわれる変化がおきている。これまでビラを受けとったこともないような労働者のほとんどがビラを受けとるようになった。全労連、JMIUへの大きな期待のあらわれだ。管理職からも経営にたいする批判の声が寄せられている。
 リバイバルプランの見直しは実現していないし、組織戦線はまだこれからだ。しかし重要な局面に入る。9月から10月にかけて栃木や神奈川への大きな異動が始まる。下請関連企業にたいする猛烈なコストダウンや発注の打ち切りも現実に始まっている。コストの3割削減を押しつけている。村山周辺の工場をたたんで他に集約するところもでてきた。賃金の2割ダウンが押しつけられ、JMIUに相談する労働者もでてきた。
 9月に大きな宣伝をやりたい、その前後に地域での宣伝、神奈川、栃木での宣伝をやりたい。引き続く支援をお願いする。
 丸子のたたかいに勝ったが。単に勝って終わらせたでなく、パート臨時の冊子にまとめた。臨時パートを組織すること、底上げを重視すること、格差を是正すること、そのたたかいを丸子は示した。21世紀の運動に活かしていただけれは幸い。

岐阜県労連 竹中美喜夫

 岐阜では、経営者との交渉の場でも、事務局長が攻める、わたしは優しくまあまあとやる、と役割分担しながらやってきた。今回は岐阜県労連の成果の報告でなく、争議支援行動を通じて川崎労連に学んだことを話したい。川崎で、揖斐川工業運輸のトラックの運転手達が解雇撤回をたたかっている。その本社のある大垣市に彼らが抗議にきた。3度にわたり、バス2台で80名(うち40名が宿泊)がやってきた。大垣市はデモ行進もできないところだが、神奈川からこられ方々がデモ行進を行ない、市民の反応もよかった。神奈川から遠く岐阜まで来て、解雇撤回闘争をする。早朝の支援デモ行進に参加するために、夜中に出てくる、という努力をする。解雇撤回争議闘争とは、こうやってたたかうものか、ということを学んだ。これこそが、労働者の連帯なのか、と感動した。また、こうした連帯が成立するのも、全労連あってこそだと思う。神奈川労連の幹部の方々をみて、こういう幹部にならなければ、と思った。
 岐阜ではパート部会・公務部会をやっと立ちあげた。草の根の運動を発展させるため、奮闘する決意である。

全信労 田畑俊郎

 不動信金従業員労組の組合員でもあり、解雇撤回をたたかっている。全教の大会が大阪で開催されるが、防衛要員になっている。指一本触れさせないためにがんばる。
 全信労は2000年春闘で「要求する権利の確立」を前面にかかげてたたかった。いま金融の職場では要求すること自体が困難になっている。金融ビッグバンの総仕上げとして、目の前でつぎつぎと信金信組がつぶされている。「生き残っているだけでもありがたいと思え」「文句を言うとお前らも職場を失うことになる」という企業の生き残りの思想攻撃の材料に利用されたのが不動信金の事業譲渡だった。
 不動信金は、大阪の全信労の核となる労働組合であり、ねらい打ちでつぶされたといって過言ではない。
 労働組合をつぶすために50名の組合員を排除するのではなく、160名の労働者全員を排除し、不当労働行為を隠ぺいしている。裁判所も、労働組合員だけが排除されたのではないという立場に当初は立っていた。気に入らない人がいると、その周りの人まですべて犠牲にするというきわめて乱暴な労働組合つぶしだ。
 第二に、会社は、全信労からの脱退が救済合併の条件といい、公然と全信労からの脱退を迫ってきた。それを拒否すると、救済合併ができなかったのは不動信金のせいだと責任転嫁までおこなってきた。不動信金の解体が全国の全信労の各組合への組織攻撃に利用されている。企業の生き残りのために不当労働行為が「合理化」されている。
 不動信金争議は、労働者の要求する権利さえ抑えるために利用されている。しかし、不動信金を突破口に一気に「合理化」しようとした経営の思惑はうまくいっていない。単なる一企業の解雇争議ではなく、公的資金を使った国家ぐるみの雇用破壊、組合つぶしだ。
 若い女性組合員も決起している。夏暑く冬寒い組合事務所で寝泊まりしている。なぜこなんなところに寝泊まりしなければならないのかと怒りがこみ上げてくる。大阪に来るときにはぜひ組合事務所を訪ねていただきたい。
 29分で金融ビッグバンのすべてが分かるビデオをつくった。JMIUや証券労働者のたたかいなども収録されている。ダビング機能防止付きですので、一家に一本購入を。

JMIU 三木陵一

 日産闘争以外にも長野・高見沢のたたかい、IBM、NCR、セガのいじめ退職強要、アジアエレクトロニクス・兵庫の西神テトラパックでの営業譲渡や工場閉鎖などまさにこの1年を振りかえると、リストラ「合理化」反対闘争に明け暮れていたといっても過言ではない。まるでJMIUはやられぱっなしのように思われるかもしれない。日産の12・23集会に参加したアジアエレクトロニクスの労働者が、その直後、自らの職場でリストラ攻撃を受ける立場となった。どの職場でおこってもおかしくない情勢だ。
 この1年のたたかいをとおしてたたかいの基本方向が見えてきた。
 第1は、どんなリストラでも職場の仲間みんなが力をあわせ、声をそろえて「NO」といえばどんな厳しくてもそれをはね返すことはできる。兵庫の西神テトラパックでは、連合労組とJMIU労組が一体となって面接拒否など「工場閉鎖NO」でたたかい、撤回させる成果を勝ち取ってきている。
 第2に、あまりにひどいリストラは企業の存立基盤も、社会的にも矛盾をかかえている。そこを社会的にアピールすること。東海村の臨界事故をはじめ最近の雪印事件にみられるように企業のリストラと利益追求は国民のいのちと安全性を脅かすところまできている。リストラでは真の企業発展はない。
 第3に、労働組合のチェック機能と対等平等の労使関係をつくることが労働者の雇用と権利をまもり、企業の将来展望をつくっていく。
 わたしたちは、こうした立場からこれまで以上に秋闘の中で、資本、職場、労働組合の総点検をおこなっていくと同時に、事前協議・同意協定の締結要求を重点課題として取り組んでいきたい。 今回、教科書のような運動方針の感があるが労働組合の原点に返ることの重要性を強調しているのだと思う。
提案されている「21世紀初頭の目標と展望」を提言に終わらせるのでなく、その実現にむけて奮闘していきたい。

高知県労連 坂本靖

 県労連青年部の再建・強化についてと、組織拡大強化について述べる。昨年5月、約1年間の討議を経て、県労連青年部を再建することができた。かつて活気のあった青年部だが、最近は自治労連の反核ライダーへの一部参加のみ、となっていた。会議も開かれなかった。各構成組合の青年部自体の活動が停滞していた。そこで県労連として専任の担当者を配置、各組合青年部の担当者との連絡・団結を密にした。熱く労働運動を語り、元気づけることが大事だ。仕事が遅くなって集まりが悪くても、忍耐強く、携帯電話などで連絡をとりあい、みなが集まるまで努力する。こうしたやり方においては、女性部の取り組みが参考になる。県労連青年部結成後は、青学連の平和友好祭に参加したり、学習交流集会を実施し、元気が出てきた。大会後の懇親会には、全労連青年部長もふくめ20名が参加してもりあがった。今後は、労働学校を開催したいと考えている。
 大会方針で10点にわたって組織拡大強化を指摘している。県労連では月間の設定できていない。常設の労働相談機関が他の地方ではできている。高知でもやらねば、と思う。これらの提起の最前線にたちたい。今、高知一般の専従者になっているが、拡大が人減らしに追いつかない。連合の労働相談は匿名電話。数はこちらの方が少ないが、県労連の電話相談には多くが名前をかたり実際に会って相談にのる。これは県労連に信頼があることの反映だ。今後は常設の労働相談機関つくるなど、魅力ある、信頼できる組織造りに尽力したい。

東京労連 中野謙司

 第7章の組織拡大と第4章の国鉄闘争について発言する。
 東京都の労働者は780万人。派遣やパートなどの非正規労働者は150万人を超えており、毎年増加している。都内の総組合数は8926組合。うちパートなどを組織している組合は609組合で6.0%にすぎない。パート組合員は組織労働者の2.0%にすぎない。この比率を高めることが組織された労働者・労働組合の課題だ。
 この春の組織拡大月間では、自治労連特区一般が非常勤・臨時職員の雇い止め、賃金切り下げ攻撃とたたかい、6組合を結成した。日々雇いの雇い止めを撤回させ、42名が組合に加入した。
 建交労神田支部は、全国で100名のパート、都内で40名のパート労働者を組織した。東京労連加盟組合の多くは、パートと仕事をいっしょにしながら、これら労働者に加入を訴えてこなかった。
 東京労連は、パートや派遣などすべての非正規労働者に組合に門戸を開こうとの方針を決める。第一は、すべての労働組合が非正規労働者を加入させるよう規約を改正すること。第二に、パートや派遣の実態を調査し、どんな要求をもっているの把握して、加入を勧めること。第三に、個人加盟の受け皿づくりだ。
 東京都の調査では、パートに労働組合に加入したいかと問うと、54.3%が「加入したくない」と答えた。ただ「他の会社に勤めるパートと情報交換できるものに加入したい」が11.0%と興味ある結果を発表している。パートやアルバイトは家庭との関係で時間的制約があり、職場と家が接近しているので、情報交換したいと思っている。
 介護ヘルパーの組織化にむけて対策委員会設置し、選任オルグを配置する。関係単産の協力も得て、職能別組合「東京介護ユニオン」結成の展望もかかげた。特区一般、医労連、福祉保育労などと2回会議をもった。この分野での東京労連の任務は、_雜邊慙∀働者の要求にもとづく政策をつくる、厚生省交渉などの窓口になる、介護労働者の労働相談と組織化、この分野の運動の受け皿づくり、に着手する方向が決まった。となる。秋にはヘルパーの相談にとり組む。力を集中したい。
 国鉄闘争について。方針では、闘争の基本方向として、(1)政治の場での動きを注視し、政治の場での解決の動きを重視し、政府責任で解決する、(2)JRの不当労働行為責任を追及するとしている。私たちは、責任は政府とJRだと明確にしてきたが、方針案ではJRの責任が明確にされていない。
 JR4党合意は、JRに法的責任がないことを前提にしている。国労に示されたものだが、63名の全動労の解決にとっても大きな影響をあたえるものであり、到底容認できるものではない。ILO勧告にもとづいたJRと政府の責任を明確にすべきだ。
 JRは、28兆円の負債処理、在来線の切り捨て、第3セクターの破綻などをはじめ安全問題でも矛盾を深めている。たたかうすべての労働者・労働組合との共同で早期勝利を勝ちとる。
 秋に出されるILO勧告を無視するなら、緊急にILOへの調査団を全労連として派遣していただきたい。

京都総評 安田正志

 この10年、職場・地域での組織化の運動がなかなか進んでいない。それでも私たちの乙訓郡地域では「地域でのたたかう砦」としてとりくんできた。大企業、大工場がつぶされてきている。国労・全動労組合員の配転、教職員組合への攻撃が加えられてきている。
 地域に、行政による共済などのサービスセンターをつくり、6人のスタッフを配置し、1700人を組織してきている。
 地域労働組合運動の強化が必要であり、人とカネ問題で10年経ってもなかなか進まない。地域組織の仲間が大会への参加保障がなく、大会討論では職場・地域での実践報告が少ないと思う。

千葉 山口哲雄

 幹事会への要望も含めて話す。第1に総対話・共同の新しい経験について。年金改悪反対、解雇規制・労働者保護法制定で、中央では全労連、連合、全労協との共同ができた。県内では、共同行動の具体化はできなかったが、連合単産27組合をまわり、ほとんどの組合と意義ある懇談ができた。そこでは「地域でのたたかいが重要」「連合と全労連との共同が大切」「こういうことを中央にも意見として上げていく」と語る連合幹部がいた。
 中小企業訪問では、「労働組合がこういうことをやるのか」と驚いたり、政府の景気対策、大企業の横暴に怒りの発言をする中小企業者と語ることができた。また、コンビニを訪問し、パート、アルバイトの賃上げを要請した際には、どのコンビニでも、最賃を意識して賃金決定していることが明らかとなった。今、国民的規模での総対話共同はきわめて重要であることがわかった。
 第2に、労働者の状態悪化の中で組織化の可能性が広がっていることについて。賃下げ、雇用不安などを背景に、この間、23組合が結成された。これはこの10年間でも最高だ。船橋児童施設恩寵園は5月結成。4年前の園長の虐待事件でいったんできた組合は消滅したが、新しく若い女性が中心になって、福祉保育労フリージア分会を結成した。また、君津では「日教組にはいったものの、頼りにならない」と、全労連加盟をした私立高校教職員組合もあらわれた。そのほか、有料老人ホーム、ホームヘルパーの組合結成も目立つ。組合づくりの成果の背景には、組織統合した建交労や全国一般などの単産が、組織拡大に特別な体制を取って力を注いでいるということがある。また、これら単産と地域労連の協力・共同が進んでいることも重要だ。新規組織を単産と地域に同時加盟させ、結成通告にも同席する。地域にも信頼できる仲間がいるというのは大変な安心となる。未組織労働者にもっとも近いところにいる地域労連の活躍が大切。
 第3に、秋闘の三大課題にも位置付けられている消費税増税反対闘争。民意反映しない小選挙区制反対運動。これらに粘り強く取り組みたい。

いわて労連 村上和雄

 2000年春闘での賃金闘争は、結果的に史上最低の賃上げ率に追い込まれた。単純平均で5504円で2.3%の引き上げ率だ。額・率とも前年比でマイナス。労働者の要求にはほど遠い結果となった。
 医労連の民間精神病院の労働組合は、産別統一ストライキを背景に、赤字攻撃とたたかうなかで、6200円の賃上げ、一時金5.0カ月で妥結した。例年であれば、経営者が職能に応じて賃金を配分してきたが、執行部で賃金検討委員会を設置して、労使双方で配分を決めることにした。県内の賃金実態調査を調べるとともに、中途採用者の賃金がどう決まっているのか全組合員から調査をとった。のべ300時間以上もかけて検討し、看護婦を中心とした中途採用者の賃金格差是正でとりくんだ。格差是正の要求では、最高4万円も引き上げさせた。
 ここは68人の組合だが、年間のべ1600人が組合活動に参加している。1日になおすと4.4人の組合員ががなんらかの活動に参加していることになる。6月の定期大会で組合費の値上げも決めた。全員参加をあらゆる組合員に訴えて、職場での討議を重視してきた。春闘結果についても敗北感がなく、十分たたかったと総括した。
 連合加盟組合、中立加盟組合がいわて労連に加盟している。NHKの受信契約・集金業務の労働者が昨年11月、連合加盟を脱退して新たに全日本受信料労働組合岩手支部を結成して、いわて労連に加盟した。そのきっかけは、受信契約や集金にあたっている労働者が委託契約解除で職場を辞めさせられたが、連合内にいたのではこうした攻撃に歯止めがかからないとして加盟した。
 民間の中立組合もいわて労連に加盟してきている。40年の歴史がある組合で、秋田や青森にも営業所を置いている会社だ。旧県評が解散されて以降、上部団体に加盟しなかった。いわて労連加盟のきっかけは、昨年リストラで10人が削減され、今年4月からの新社長のもとでいっそうの労務対策が予想されるので、就任する前に上部団体に加盟することが最善だとして加盟した。
 未組織労働者の受け皿として個人加盟の労組を結成した。不況のもとで企業倒産、解雇、賃金不払いの労働相談が連日寄せられている。4地域に地域支部を確立し、70数名が加盟している。
 個人加盟した労働者と一緒に団交をおこない、6カ所で不当解雇の撤回させ、2カ所で退職金増額などの前進を勝ちとった。
 企業倒産によって労働組合を結成した分会長は、労組と無縁だったが、活動を通じて、みんなと力をあわせることの重要性を感じたとのべている。未組織労働者をどう組織するかは21世紀に向けて私たちに課されている重要な課題だ。全力で奮闘する。

自治労連 阿部登志雄

 6月26日に労働省が発表した「99年就業形態の多様化に関する総合実態調査」によれば、全労働者に占める非正規社員の割合は約3割にもおよび、5年前に比べ4.7ポイントも上昇している。
 雇用流動化がいっそう進むなかで雇用形態の如何に関わらず、企業に働く労働者の過半数を代表する組織を維持していく努力が必要だ。
 いま自治体職場でも、「総人件費抑制・職員定数削減」攻撃の結果として、退職者の不補充や新規職員の採用抑制がすすめられ、残念ながら組合員の減少傾向を十分に克服する状況にない。
 自治労連として全労連の「組織拡大3カ年計画」をうけて3カ年で25万組織から32万自治労連を建設していく必要と意義を確認しあいながら「目標と計画」を練り上げてきた。さらに実践にむけて「オルグナイザー養成講座」を今年1月に東西2カ所で開き、この約300人が参加して大成功させてきている。その後各ブロックや県組織でも取り組まれ、この7月までに約700人が参加してきている。
 この1年間のとりくみで一人でも入れる自治体一般労働組合を21地方組織で結成してきた。自治労連組織のない山梨や熊本でも地方労連の協力で結成してきている。
 「底上げ要求」について。企業内最賃の協定化のとりくみを重視するが必要がある。企業内に働く正規・非正規労働者すべてを対象にするものであり、未組織の組織化にとっても重要だ。労働協約上の波及効果はヨーロッパにくらべ、日本は低い。ぜひとも企業内最賃制のとりくみを重視した賃金闘争のあり方と未組織労働者の組織化について全労連の指導性を期待したい。

埼玉県労連 原富悟

 総選挙と同日で知事選をたたかって、前回の5割増の得票を得た。全国からの支援に感謝する。
1.まず、第1号議案に賛成の立場で7章について。今春闘のたたかいで貴重な経験をした。北村バルブの外国資本による買収・協定踏みにじっての人減らし攻撃とのたたかい。全国一般中央精機の事業所閉鎖、福島への移転に対するたたかい。これらは産別、県労連、地域組織との連携でたたかうことができた。とりわけ地域組織が機敏に取り組み、共同の力を発揮できた。
2.介護保険が実施されるなか、多くの市町村が独自施策の努力をしている。利用料の補填措置を県内の4割の自治体が取り組んでいる。ホームヘルプサービス受けていた人の利用料3割助成、や税金の2.5割減など。これらは社保協を中心とした運動と埼労連の全県を網羅した取り組みの成果だ。草の根の社会保障闘争発展させる力があることが証明された。
3.埼玉の最賃審議会で労働者側委員が、東京との差をなくそう指摘した。すると経営側委員は県北秩父の経営が成り立たなくなるからと、主張、押し切られた。調べてみると、秩父地域と県南地域とでは、2割もの賃金格差があることがわかった。そこで、秩父経営者連盟との懇談をおこなった。時給669円の最賃そのものだった。私たちの「埼玉の最賃を秩父が引き下げている」との主張に対し、連盟側は「理解する。できれば、我々も賃金をあげたい。しかし、秩父の企業は群馬や栃木の企業と競争しているので上げられない」そう話していた。あらためて全国最賃の必要性が痛感されたと同時に、1200名を擁する秩父地域労連があるからこそ、こうしたあたらしい運動が展開できたことを感じた。
 以上の3つに共通しているのは、地域での共同のたたかいが大きな可能性を持っていることを示している点だ。リストラ攻撃をはねかえし、運動をすすめる展望は、職場の拠点であり、住民との接点である地域にこそある。そこを起点にしてこそ運動は社会的に広がりをもつ。
 今、埼玉では組織拡大を前面に据えた秋のたたかい準備している。すべての運動を組織拡大につなげ、拡大月間を成功させ、付属議案の目標、雇用労働者の10%組織化を現実のものにしたい。われわれの側に未来があることを全ての県民・労働者に知らせていきたい。

宮城県労連 真壁完一

 全国各地で米軍による超低空飛行が大きな被害をあたえている。宮城も例外ではない。 ラムサール条約に登録されている渡り鳥の飛来地、伊豆沼上空や仙台市近郊で低空飛行が強行され、ただちに防衛庁と米軍に抗議行動をおこなってきた。
 宮城には、航空自衛隊の飛行隊ブルーインパルスの松島基地があり、日常的に訓練飛行をおこなっている。松島基地は、女川原発の西方20キロのところにあり、訓練空域は原発からわずか5キロのところまで設定されている。
 ブルーインパルスは、有視界飛行でおこない、急上昇、背面飛行、急降下など時速600キロから800キロの極限状態で飛行を重ねている。
 ブルーインパルスは愛知での航空ショーで墜落事故などを起こし、91年には金華山沖で2機が墜落事故を起こしている。私たちは、そのつど再発防止を申し入れてきた。今年の3月22日には、原発の北約9キロに練習機が墜落し、1名が死亡した。私たちは、ただちに抗議と訓練の中止を申し入れた。しかし自衛隊は無視し、安全対策をせず、9日後に訓練を再開した。今月4日、女川原発のわずか4.5キロの山林に2機が墜落した。ほんのわずかのずれで原発に墜落しかねない事故だった。
 周辺自治体も、危機感をもち、この訓練の中止はもとより、ブルーの撤去そのものを求めるようになっている。しかし基地幹部は、訓練再開は約束できないと暴言をはいた。発言を訂正させたが、早期再開の策動はつよまると思われる。大会後、抗議行動と撤去を求めていく。
 最賃について。過去4年間にわたって最賃審議会において口頭意見陳述をおこなってきた。最賃審議会で意見陳述できているのは全国で唯一だと思う。その背景には、最賃・標準生計費生活体験に多数の労働者がとり組み、その要求を最賃要求として審議会に提出してきたこと、委員任命を求めるねばりづよい運動があったことだ。
 7月11日に最賃審議会が開かれ、私たちが推薦する2名の労働者が陳述した。一人は全労連副議長で全労連・全国一般委員長の及川さん、もう一人は県国公共闘の岩崎副議長だ。及川さんは、ヨーロッパ各国の最賃の実態と比較し、日本の送れた現状を指摘しつつ、憲法25条にもとづく最賃のあるべき姿を訴えた。また、地域経済活性化のために最賃引き上げが必要であることを訴えた。
 国公の岩崎さんは、標準生計費がいかに生活実態とかけ離れたものであるかを自らの体験を通じて訴え、標準生計費の抜本見直しと最賃の大幅引き上げを求めた。国公労働者が意見陳述したのははじめてのことだ。
 全国で地方労働委員会の公正任命を獲得するために奮闘しているが、同時に、審議会や委員会での公開審議、意見陳述を求めることに積極的にとりくむことを重視すべきだ。全国一律最賃制の確立のために奮闘することを決意する。

沖縄県労連 宮里武志

 沖縄でも労働者状態悪化が進み、失業率は全国最悪の8%台になっている。企業倒産・閉鎖も相次いでいる。常設した労働相談ホットラインの相談からこの5月に日本列島最南端の八重山に民間労働組合が結成された。
 沖縄への関心はやはり基地闘争だ。この間のお礼と引き続き支援を頂きたい。
 県知事選で自民党県政を許したが、嘉手納基地包囲行動には、27000人が参加。その内、安保実行委員会の隊列は5100人、本土の代表団は約500人だった。大混乱のなかで大きく成功した。主催者の心配をよそに大きく成功したのは無党派の人々の参加である。この1年間におよぶ自民党県政への県民の怒り・危機感をもった表われだ。「命どう宝」は生きている。
 沖縄のたたかいの励まされるというが、われわれも今回、無党派の人たちに励まされた。名護のみなさんも97年12月の市民投票の落ち込みから新たなたたかいをつくりだそうとしている。11月には32年間守りつづけている革新・那覇市の市長選があり、日本平和大会がおこなわれる。引き続き基地撤去のたたかいに全国的な支援をお願いしたい。

京都総評 岩橋祐治

 第4号議案、大会の隔年開催に反対する立場を表明する。理由の第1は、労働組合運営の基本である組合民主主義という点で、また、全労連運動の強化、組織の統一と団結強化という点で後退をもたらす懸念があるからだ。加盟組織全体の要求と課題を調整し、統一をはかり、それにもとづく統一した運動の推進をはかる、というナショナルセンターとしての役割は、年1度の大会を軸にしておこなわれるべきだ。大会で議論をし、決定し、意思統一された課題・方針を全加盟組織が実践する。こうしたことが、大会隔年開催では弱まってしまうのではないか。
 理由の第2。21世紀に向けて、日本の労働者と全労連をめぐる内外情勢はますます激動・激変する。資本と権力の攻撃はいっそうきびしく複雑になってきている。これらの情勢変化や労働者の状態を掴み、課題を確認する作業は、年1回は必要だ。隔年開催では変化に追いつかなくなる。この点に関連して、幹事会に要望したい。内外情勢の把握や、労働者の意識・状態分析にもっと力を入れてほしい。一単産、一ローカルではできない作業だ。
理由の3。日本の労働運動は、春闘、夏季闘、秋闘と、1年を基本としたものになっている。大会の隔年開催は、こうした日本の運動サイクルに反している。実践のありかたが、2年間の方針決定というやり方には、なじまないし、2年間というスパンの運動方針は、より抽象的になるのではないか。提案文書では、「定期大会は加盟組織の十分な討議、意志統一のもとに、大局的視点に立った運動方針を確立し、・・・一定の時間をかけていくことが求められている」とある。一定の時間がかかるのは当然のことだが、なぜ、毎年の開催ではなぜできないのか、という率直な疑問を抱く。春闘の時期と重なる、準備が膨大だ、ということで、毎年の開催を回避するのはおかしい。大会開催時に春闘をたたかわないつもりなのか。
 以上、大会の隔年開催に反対表明したが、あくまでも全労連組織の運動の発展を願うからであることを、幹事会のみなさん、大会代議員のみなさんに、ぜひご理解いただきたい。

東京労連 岩倉博

 4号議案で2年に1回の大会開催を提案している。私は、機構改革委員会の一員でこの検討に参加した。予算と決算の問題については規約で明確にされている。3号議案で「大会で委ねられた事項」として提案されている。しかし決算・予算は大会の大きな議題だから、規約上明確にすべきだと考える。今回の扱いは別にして、幹事会で検討願いたい。
 「『21世紀初頭』の目標と展望」をだした。大変重要な指摘がされていて、うれしく思う。働くルールの1としてILO条約の批准など国際労働水準の到達が入ったことだ。東京労連は、ILOの限界を十分承知しながら、運動に活用できることは大いに活用するという立場で運動してきた。ILOは、派遣やテレワーク、SOHOについても明確な条約を定めようとしているし、定めている。ILOをますます活用することができる。政府の監視を含めて今後のとりくみを全労連に期待したい。東京で運動している「批准を進める会」をさらに大きくしていきたい。余談が長くなったが発言した。
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