全労連第19回大会:【第1号議案:付属文書】

「21世紀初頭」の目標と展望(案)

 全労連の「21世紀初頭の目標と展望」(案)を提言する。この提言は、1989年11月の全労連結成大会で行動綱領として採択した「基本目標」にもとづいて、昨年7月の第18回定期大会に提案した「21世紀に向けた全労連運動の展望」をさらに補強したものである。  21世紀を前に、財界も「経済戦略会議・日本経済再生への戦略」「経済審議会・経済社会のあるべき姿と経済新生の政策方針」をうちだしている。この「目標と展望」は、さらなる弱肉強食・競争社会をつよめようとする財界の「21世紀戦略」の方向ではなく、国民のだれもが人間としてあたりまえの仕事と暮らしが保障される社会づくりをめざすための提言である。  この「目標と展望」で提起している課題は、全労連が21世紀初頭(2010年)までに実現をめざす中期的目標であるが、その達成にむけたアクションプログラムについては、2年ごとに開催する定期大会で到達点を明らかにしながら補強していく。全労連の加盟組織と組合員はもとより、広範な労働者・国民の討論を呼びかける。

プロローグ

 敗戦の混乱と苦しみのなかから立ちあがったわが国の労働者と国民は、「主権在民」「生存権」「団結権」「言論の自由」を保障し、「戦争放棄」を誓った日本国憲法のもとで、平和で豊かに生きるためにたたかいつづけてきた。戦後再出発したわが国の労働組合運動も、さまざまな曲折をたどりながら、労働者の賃金水準の引き上げや労働条件の改善、基本的人権の尊重、社会保障制度の確立、平和と民主主義の定着にむけて大きな役割をはたしてきた。
 だが、戦後の日本は経済活動にすべての力をそそいできたといっても過言ではない。おかげで日本人は富裕な国民となったといわれる。しかし、ほんとうに生活と人生は豊かになったのだろうか。かつて田舎に行けば美しい川が流れ、海辺に行けば美しい海岸線がひろがっていた。いまは、日本中のあちこちで必要もないのにゼネコンと政治家が金儲けのためにつくったダムと護岸工事で川は死んでいる。山は切りくずされ、水資源を養う森林は伐採されている。汚染で人びとの健康は蝕まれ、ストレスが人間関係を不安定にしている。
 この国は、どこかで何かの歯車が狂ってしまった。目をおおい、耳をふさぎたくなるような少年犯罪、何が少年たちを「17歳の反乱」に駆り立てるのか。学校を卒業してもままならない就職。350万人をかぞえる失業者。平均寿命を押し下げるほどの中高年の自殺。政治家や企業や高級官僚の汚職・腐敗。犯罪を取り締まるべき警察官の悪事。社会不安につけこむインチキ宗教。くるくると所属を変える「渡り鳥」代議士、平気で二枚舌をつかう政治家。いったい国民は何を信頼して生きていけばいいのだろうか。
 職場もすっかり様変わりした。まじめに一生懸命働けば定年まで勤められる終身雇用制度や、わずかであっても毎年給料が上がる年功序列賃金制度はなくなりつつある。先輩が後輩に仕事を教える集団的人間関係が大切にされず、日本が世界に誇ってきた技術力も諸外国に追いこされてしまった。職場では、競争だけがすべての物差しとなり、会社の勝手な能力査定によって賃金や身分があたりまえのように差別され、他人をだしぬいてでも競争に勝つことが美徳とされる。弱肉強食の論理が大手をふるってまかり通っている。
 戦争と被爆体験にもとづく国民の合意としてかためられ、二度とふたたび戦争をしないことを誓った憲法は、日本国民の世界にたいする誇りであった。その国で、なぜ戦争準備のための法律が必要なのか。「天皇中心・神の国」の象徴である日の丸・君が代が強制され、盗聴法で国民の生活が監視されなければならないのか。憲法を変えて、日本を「戦争をしない国から戦争に参加する国」にきりかえることを、誰が望んでいるのか。国民は、戦争のない平和な世界で自由に幸福に生きたいという願いさえ叶えられないのか。
 「世の中がこのままでいい」とは誰も思っていない。多くの仲間が「政治と社会を変えなければ」と考えている。だが、その思いを束ねる労働組合の力はけっして十分でなく、職場・地域で、「労働組合の姿が見えない」という声もきかれる。怒りの吐け口を見いだせず、無関心・無党派になっていく仲間も少なくない。企業の横暴や悪徳政治と毅然とたたかう労働組合がいまこそ求められているのではなかろうか。労働者こそ国民の圧倒的多数派であり、その団結力と行動によってしか世の中は変わらないのだから。
 21世紀を前に、苦しみの根源である自民党政治に国民の不満が噴出し、激変の時代をむかえている。労働組合運動も、職場の反共主義や特定政党支持の押しつけがくずれはじめ、新たな共同がすすみ出した。労働戦線の再編から10年、全労連を選別排除してきた政府もその方針転換をせまられている。労働者と国民にとって21世紀を希望に満ちた新時代にするために、現状をどのように変革すべきなのか。たたかうナショナルセンターとして10年間の歴史を刻んできた全労連の真価が問われている。

提言1・大企業の民主的規制、人間らしく働くルールの確立

 20世紀の科学技術の進歩、生産力の発展は、豊かな生活を享受する可能性をつくりだした。だが労働者がおかれている現実は、実質賃金の低下と過労死をも生み出す労働の非人間化である。しかも財界は、21世紀の国際競争時代に生きのこるために弱肉強食の競争社会をさらに徹底するという。
 政府・財界の思わくに対抗し、この国の行方を健全な軌道にのせ、発展させていくのは容易ではない。しかし全労連は、日本の経済・社会の道理ある再生への道はわれわれの提言のなかにこそあると確信する。全労連は、大企業が労働者の雇用・生活にたいする責任、下請・中小企業の営業にたいする責任、消費者にたいする責任をはたすことを中心に、「大企業の民主的規制」の具体的内容として次のことを提言する。

(1)完全雇用と労働時間の短縮、労働条件改善

 雇用対策法はその目的として完全雇用をうたっているが、政府の雇用計画はその責任を果たすどころか大企業の人員削減を促進させている。その結果、リストラ・人減らしで企業利益の改善がめざましいのに雇用状況はいっこうに改善せず、企業の業績改善が雇用・所得を拡大するという「神話」も崩壊した。雇用が大きく減少していては肝心の消費は回復せず、日本経済の再建もありえない。雇用拡大の決め手は、労働時間の短縮による雇用創出と大企業によるリストラ・首切りの規制にあり、日本経済再生の最優先課題である。
 \府が策定する雇用対策・計画は、「完全雇用」の原則を前提とすること。そのためにも、失業者の増大をもたらす大企業のリストラを規制する解雇規制・労働者保護法を制定すること。
 ∪府の国際公約である年間総労働時間1800時間をただちに実行するとともに、週35時間労働制の法制化をはかること。違法な不払い(サービス)残業を規制する法的措置を講ずること。
 O働者のいのちと健康を守るための労働条件改善と安全衛生配慮義務の徹底。男女・中高年差別などの雇用・労働条件におけるあらゆる差別を禁止すること。

(2)国際労働水準への到達

 経済グローバル化のもとで、日本が世界に信頼される国として発展していくためには、国際的には当然のルールである「社会的条項」を備えなければならない。その基本となるのは、日本も加盟国として責務を負っているILO(国際労働機関)条約や勧告を遵守することである。しかし、日本政府が批准しているのはILOで採択されている183の条約のうち43にすぎない。日本が、勤労国民の権利や労働条件についてきわだった「後進国」であることを示すものであり、「ルールなき資本主義国」の実態を証明している。
 。稗味禄条約を批准するために、国内関連法をただちに改正すること。批准に至る過程においてもILO加盟国として条約を遵守するとともに、ILO勧告の実行をはかること。
 ■釘佞痢崑舂眠鮓杁制指令」(事前協議義務)「既得権指令」(企業譲渡指令:労働関係承継義務)「労使協議指令」「賃金確保指令」を日本でも確立・適用すること。

(3)企業活動の社会的ルールの確立

 大企業の内部留保は、バブル崩壊後の長期不況のもとでも一貫して増加し、98年度には143兆円に達した。中小下請企業の選別淘汰、生産拠点の海外移転というリストラの流れは、国内産業基盤の衰退と失業者の増大をもたらし、個人消費を縮小させている。リストラと不況の悪循環を断ち切らなければ、日本経済は再生どころかさらなる泥沼にはまりこむ。生産力の発展・技術革新が、生産規模の拡大・資本の集積へとつながることは資本主義社会において当然のなりゆきであり、全労連は大企業の存在そのものを否定するものではないが、その社会的存在の重さゆえ大企業は公共に対し一定の責務を果たさなければならないと考える。そのためのルールとして次のことを提言する。
 ‖膣覿箸法企業財務、生産計画、「合理化」計画などについて、事前の情報公開を義務づけること。事業所閉鎖・移転などにあたっての自治体調査と同意など、「アセスメントと同意」をルール化すること。
 大企業に、国内雇用確保の責務を明確にさせ、海外進出を理由とした事業所閉鎖・人員整理などを制限すること。同一多国籍企業内の賃金・労働条件の差別禁止を義務づけること。
 B膣覿箸砲燭い靴銅損椶気譴討い襦岾式発行差金の非課税」「受取配当益金の不参入」「貸倒引当金」「退職給与引当金」「土地の長期譲度所得の分離課税」などの「優遇税制」「特例措置」を廃止・適性化し、その財源を国家財政と国民に還元すること。

(4)中小企業の活性化

 日本の中小企業は、従業員数で労働者全体の約8割、経済活動の規模でも5割以上を占めており、中小企業の活性化なしに日本経済の発展はない。ところが政府は、大企業・大銀行には惜しげもなく国民の血税を投入する一方で、中小企業の切りすて政策をすすめている。日本経済の主役である中小企業の発展のために、全労連は次の施策の実行を提言する。
 ‖膣覿箸琉貶的な単価切り下げや発注打ち切りを規制する下請け関連法の改正をはかること。
 中小企業が広く受注先をもち、独自の市場が開拓できる財政的・行政的援助を強化すること。大型店の進出ラッシュを規制するとともに、既存商店街への駐車場整備などの振興策を推進すること。
 C肋貉唆箸篥租産業にたいする国と自治体の公的援助の抜本的拡充をはかること。国や自治体が直接買い手となる中小企業・業者向けの官公需を拡大すること。

提言2・国民生活の最低保障(ナショナル・ミニマム)の確立

 国民生活の最低保障(ナショナル・ミニマム)とは、国の責任においてすべての国民に保障される健康で文化的な最低限の生活水準のことである。日本国憲法第25条は、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と明記している。ところが国民の生存権は、政府の悪政と大企業の横暴によっていちじるしく侵害され、尊いいのちが過労死・自殺・孤独死・餓死などによってつぎつぎとうばわれてきた。
 政府・財界は、「ナショナル・ミニマムは基本的に達成した」と強弁する反面、国民の「反乱」をおさえ、みずからの権益を確保するために「セーフティ・ネット」をうち出さざるを得なくなっている。しかし、それはナショナル・ミニマムの水準からはほど遠い内容である。すべての国民が人間らしく生き働くことができる21世紀をつくるためにも、全労連のかかげるナショナル・ミニマムの確立こそが必要である。

(1)全国一律最低賃金制の確立

 わが国の「最低賃金法」は、労働者が生活するために必要な最低限の賃金を定めているが、その額は一般労働者の平均賃金の36%程度にすぎない。労働者が疾病や災害、失業などに直面したとき、その所得保障が働いていたときの賃金を大きく下回っていては、現役復帰をめざす安定した生活を送れない。欧米諸国では最低賃金と一般労働者の賃金が密接に結びついており、その額は6割(オランダ)、5割(フランス)など賃金の底支えの役割を果たしている。日本でも、最低賃金が上がれば全労働者の賃金も引き上げられるような機能をもつ最低賃金制度が必要である。全労連がめざす最低賃金制は次の内容である。
 〜換颪匹海任呂燭蕕い討癲¬唄屐公務を問わず、またパートや派遣の区別なく、さらには年齢や身分にかかわりなく、すべての労働者に一律に適用される「全国一律最低賃金額」を定めること。
 ∩換餔賣Ш把稍其發鯏畋罎法◆峪唆畔漫廚よび「地域別」の最低賃金を決定できるものとすること。
 A換餔賣Г虜把稍其發鯏畋罎法∩換駝韻寮験菠歉磴虜把禊霆燹淵淵轡腑淵襦Ε潺縫泪燹砲決まる役割をもたせること。これによって年金や雇用保険などの社会保障給付を改善するとともに、中小業者や農民の賃金(自家賃金)の土台とすること。

(2)社会保障制度の拡充

 すべての国民が、憲法第25条にもとづく権利として健康で文化的な最低限度の生活を享受するためには、高齢、病気、失業などの生活危機を支援する社会保障が整備されなければならない。「少子化」を克服し、日本社会を活性化するためにも、仕事が両立する社会保障の拡充が必要である。社会保障とは強制徴収される税金や保険料を財源とする「所得の再配分」であり、全労連は21世紀初頭までに次の施策の実行を提言する。
 〃鮃保険本人の10割給付を復活すること。高齢者医療費、乳幼児医療費の無料化をはかること。
 年金は、「男性60歳」「女性55歳」から支給を開始し、給付内容を改善すること。最低保障年金制度を確立すること。
 Cもが介護サービスを受けられる公的介護基盤を整備すること。高齢者と低所得者の保険料・利用料を無料化すること。
 な〇磴料蔀崟度の復活をはかること。児童手当制度を抜本的に拡充すること。生活保護基準を引き上げること。
 ジ柩冓欷欝詆佞魏善し、最低賃金を基準にして失業者の生活を保障すること。

(3)男女平等の実現と少子化社会の克服

 急激な「少子化社会」が進行しており、このまますすめば22世紀には日本の人口が「半減」するといわれる。雇用における男女平等がいまだ不十分であり、長時間・過密労働が健康と母性を破壊し、仕事と家庭の両立を困難にしていることに最大の原因がある。全労連は、男女平等を実現し、働くことと家庭生活が両立できる社会のために次のことを提言する。
 |暴雇用機会均等法の違反にたいする罰則規定、実効性のある救済機関の設置などをふくむ均等法の改正をおこなうこと。男女の賃金格差の是正など、男女平等の措置を企業に確実に実行させること。
 男女とも、変則勤務や夜間労働、家族と離れて暮らす配置転換がない労働のルールを確立すること。育児休業制度は、賃金保障を3分の2以上に引き上げ、育児休業取得による不利益扱いを禁止すること。
 産休や育休明けに機敏に対応できるように公的保育体制を拡充すること。教育費・住宅費など経済的負担の軽減をはかり、児童手当は財政再建とともに計画的に拡充をはかること。
 ぁ崟策・決定過程への女性の参画30%」の国際社会・および目標達成に向けて、「男女共同参画」をあらゆる分野で推進すること。

(4)食料自給率の向上と環境保全

 農業は国の重要な基幹産業であり、生産者を勇気づける農政への転換が求められる。残留農薬や遺伝子組み替え食品が次つぎと食卓に入りこみ、健康上の問題や生態系への影響をめぐって国民に大きな不安を与えている。安心できる国内産の食品を確保するためにも、身近な日本農業を支援・活性化させ食糧自給率を高める必要がある。また、大量生産・大量消費・大量廃棄社会のもとで、地球の温暖化、酸性雨と森林破壊、放射能汚染など人類滅亡につながりかねない環境破壊がすすんでいる。豊かな地球・自然環境を21世紀の子どもたちに引き継いでいくためにも、全労連は次のことを提言する。
 (堂繊穀物や農畜産物の最低保障価格を確立し、農民に労働者なみの所得を保障すること。年間需給に必要な最低量を国内産で確保するため、自給率の当面目標を50%に引き上げること。大企業による農地の買収・取得や、利益追求のための農業参入を規制すること。
 大気汚染や酸性雨を防ぐNO2基準の設定、大都市への車の乗り入れ規制を実施すること。汚染物質や環境破壊物質排出者に責任をとらせる法的整備をはかること。

提言3・憲法と基本的人権の擁護、国民本位の政治への転換

(1)核兵器と戦争のない21世紀を

 。横粟さの二度にわたる世界大戦を経ても、なお侵略や民族紛争が絶えない。日本でも戦争法、日の丸・君が代法制化などとともに、首相が「天皇を中心とする神の国」と公言してはばからない。また地球上には、いまも3万発の核兵器が存在する。全労連の存在をかけて、戦争へのあらゆる策動をくいとめ、核兵器と戦争のない21世紀をめざす。
 ∪鏝紕毅或年を経ても、日本は沖縄をはじめとする多数の米軍基地が全国に存在する。日米安保条約のもとで、米軍と自衛隊の合同演習、実弾砲撃や低空飛行訓練、核兵器の持ち込みなどが平然とおこなわれ、対米従属の異常な国となっている。全労連は21世紀の早い時期までに、安保条約の廃棄にむけた国民合意の形成をめざすとともに、それに至らない段階でも米軍基地の撤去・縮小、戦争法の発動と有事立法阻止、対等平等を原則とした日米関係の確立、アジア諸国との友好関係の確立をめざす。

(2)憲法と基本的人権が生きる21世紀を

  崙鹽戮箸佞燭燭喟鐐茲鬚靴覆ぁ廚海箸鮴世ぁ△修里燭瓩寮鑪亙棄、恒久平和を宣言した日本国憲法は、世界の平和勢力にたいする日本国民の誇りである。また、主権在民・基本的人権の尊重をうたった憲法を仕事と生活、職場と地域、日本社会のあらゆるなかで生かすことこそ、21世紀社会に課せられたすべての国民の重要な任務である。全労連は、憲法改悪のあらゆる策動を許さない広範な国民戦線をつくりあげるために努力する。
 ∪府は、国際的常識となっている公務員労働者の団結権の回復を拒否しているばかりか、労働組合の「組合費チェック・オフ」の廃止を策動するなど、憲法に保障された労働者の団結権、労働基本権を迫害している。また、日本社会のさまざまな分野で思想差別、障害者や老人への差別などの人権侵害が横行している。全労連は、近代民主国家の土台である基本的人権が完全に保障される21世紀社会の実現をめざす。

(3)国民本位の政治・民主的政府の実現

 ]働者と国民の要求を実現する民主的な政治への転換をめざす。そのためにも日本国憲法を踏みにじる現行の政治制度を改革し、民意を反映するルールを確立することが重要である。全労連は、小選挙区制度や政党助成金制度の廃止、比例中心の選挙制度の確立、企業・団体献金禁止の即時実行、18歳選挙権の実現、選挙活動の自由の拡大などを要求する。
 同時に、現行の選挙制度のもとであっても、自民党とその補完勢力を少数に追いこみ、憲法と議会制民主主義にもとづき、労働者と国民の要求がとどく民主的政府の確立に努力する。そのため、労働組合として積極的な選挙活動を展開するとともに、あらゆる場面での共同を追求する。民主的政府のもとでは、ロシア・朝鮮民主主義人民共和国との平和条約の締結、アメリカとの友好関係の維持・強化、アジア諸国との友好関係の確立を追求し、戦後の残された「重要懸案事項」の解決をはかる。

エピローグ・労働組合運動の壮大な共同と「統一」に向けて

 「目標と展望」の推進のためにも、労働組合運動の壮大な共同の追求、「統一」への探求が重要である。壮大な共同と「統一」をどのように追求するのか。複数のナショナルセンターが存続するもとでも、一致する要求課題にもとづく長期で継続的な共同戦線を築くことが土台となる。それは、]働者の生活、雇用、権利を守るためにたたかうこと、⊆民党中心の悪政に反対し、国と地方の政治・財政を労働者・国民本位に転換すること、F本国憲法の平和・民主的原則と労働基本権を守り発展させることをめざす共同戦線である。
 同時に、ナショナルセンター間で基本課題での合意が成立しない段階においても、当面する個別要求の一致があるならば、その実現をめざす共同行動を積み重ねていくことが重要である。全労連は21世紀初頭における運動の基本方向として、すべての労働者・労働組合との対話と共同を引きつづき追求する。そのため中央・地方・産業レベルにおける協議と合意形成を呼びかけ、相互理解と自主性の尊重に立った共同行動を発展させる。
 全労連が、日本労働組合運動の「統一の母体」としてその推進力の役割を果たしていくためには、主体的力量の強化をはかることが決定的な重要課題となっている。主体的力量の強化とは、「200万全労連」を早期に達成するとともに、日本の雇用労働者の10%以上を結集するナショナルセンターとして前進することである。同時に、職場・産業・地域からの日常活動の強化を土台に、労働者の基本的要求の実現はもとより、その組織力と闘争力を国民的共同要求の実現のために発揮し、労働者・国民の期待に応えてたたかう全労連運動として前進させることが重要である。

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