全労連第19回大会:【第1号議案:付属文書】

1年間の活動経過と到達点

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 (1)20世紀最後、かつてない激動の情勢のもとでのたたかいとなったこの1年間、21世紀の展望につなげる運動の前進が求められた。全労連は、政府・財界による雇用・生活破壊攻撃と立ち向かい、労働者の要求実現をめざす諸闘争を展開してきた。また年金改悪阻止をはじめとする社会保障闘争でも、平和・民主主義を守り政治の民主的転換をめざす運動においても、日本労働組合運動のまぎれもない本流であることを示してきたといえる。
 (2)しかしこの1年間、350万人を数える完全失業者にみられるように、大企業の凶暴なリストラ「合理化」攻撃と「自自公」「自公保」政権による悪政が進行し、労働者・国民の状態は一刻の猶予もできない危機に陥れられた。全労連に結集する労働組合や多くの民主団体による懸命のたたかいにもかかわらず、要求の多くが大企業の横暴と悪政の前に実現をこばまれ、2000年春闘でもきびしいたたかいを余儀なくされた。
 (3)同時に、この1年間は労働組合運動の新たな局面を迎えた年でもあった。深刻な雇用・生活破壊のなかで、多くの仲間が労働組合を結成してたたかいに立ちあがってきたし、一致する要求課題での共同も中央・地方で大きく前進した。また、結成から10年にわたって、「全労連排除」の姿勢をとりつづけてきた日本政府も、「労働組合基礎調査」の方式やILO労働者代表の選任をめぐって一定の変化のきざしをみせており、全労連がいっそう社会的役割を発揮することが求められている。

供ィ横娃娃闇国民春闘と賃金闘争

1.賃金破壊攻撃と春闘方針づくり

 (1)財界・日経連は、2000年春闘で「高コスト構造の是正」「総額人件費の抑制」をさらに強化する方針で臨み、賃金交渉においても8年連続のベアゼロ、能力・成績主義賃金の強化、横並び否定の個別対処方式、ワークシェアリングによる「賃下げ」など、これまで以上の攻撃を強めてきた。さらに、パート、派遣、アルバイトなどの非正規労働者が増大していることを利用して、成績賃金や一時金の業績配分などが押しつけられ、中高年の賃金ダウンは50歳代から40歳代に引き下げられている。総額人件費抑制は、賃金、一時金、退職金の切り下げと改悪、社会保険料の引き下げ、福利厚生費の削減など全面的な攻撃としてひろがっており、深刻な実質賃金の低下をもたらしている。
 (2)全労連は、昨年の大会で「底上げ」を重視した賃金闘争方針を提起、加盟組織の討論を重ねてきた。賃金闘争を前進させる共通の決意と認識を土台としつつも、「要求目標」をめぐって活発な論議が展開され、「生計費原則にもとづく大幅賃上げ」「大企業内部留保の社会的還元」という基本方針を堅持し、単産・地方組織のかかげる大幅賃上げ要求の実現をめざしてともにたたかうことを確認した。同時に賃金の底上げをめざす要求として、「誰でも・どこでも月額1万5000円」、臨時・パート、派遣など日給・時間給で働く労働者の要求として「時間額100円引き上げ」を提起し、未組織をふくむすべての労働者を視野に入れた要求運動を展開することを確認した。

2.春闘における全国統一行動

 (1)2000年春闘は、総額人件費削減攻撃、中小企業の経営難、史上最低のJC相場のもとできびしいたたかいを余儀なくされた。「2・25怒りの総行動」「3・7中央行動」などの春闘前段行動を成功させるとともに、「3・16第一次全国統一行動」では12単産におけるストライキをはじめ、全国で職場集会、スト職場への激励行動、宣伝署名活動を計画、全体で23単産・47都道府県・45万人が決起した。また「4・18第二次全国統一行動」ではストライキ、職場集会とともに、労働省・国会前座り込み行動、「春闘勝利・社会保障総決起集会」、国会請願デモ、宣伝行動などが展開された。
 (2)全労連と各単産・地方組織は、すべての労働者を視野に入れ、全組合員参加の運動を重視して2000年春闘をたたかった。産業や地域における統一闘争と共同のひろがり、集団交渉の強化、地域春闘の前進、賃金底上げ闘争のとりくみなど、春闘発展の「新たな萌芽」も生まれている。しかし要求闘争は、長引く不況と中小企業の経営困難、財界・日経連の春闘解体攻撃、JC・大企業組合による低額・一発回答の受け入れなど2000年春闘全体の否定的影響とあいまって、きわめて不十分な到達点にとどまり、実質賃金の低下、賃金体系改悪などの賃金破壊攻撃には歯止めがかかっていない。
 (3)方針や行動にたいする結集の面でも、いくつかの改善点を残している。組織人員を上回る集約をめざした要求アンケートは52万余、解雇規制・労働者保護法制定署名は72万余の集約となった。春闘要求の提出は4,518組合中3,623組合(80%)となったが、ストライキ権の確立は2,764組合(66%)、有額回答の引出しは2,626組合(58%)、6月30日現在の妥結は1,731組合(38%)にとどまった。統一闘争のさらなる前進に向けた意思統一をはかる必要がある。

3.大幅賃上げ・賃金底上げ、最賃闘争の到達点

 (1)2000年春闘のJC回答は、史上最低の2%未満に落ち込んだ。自動車は日産が2年連続ベアゼロを避けるとして500円を回答したが、業績好調のトヨタは昨年実績を下回った。隔年春闘の鉄鋼はNKK、神戸製鋼が今年度分のベアゼロ、業績回復の電機もベア500円で決着、NTTは賃下げ回答で収束、連合相場は加重平均6,048円(1.95%)、単純平均5,047円(1.81%)にとどまった。史上最低の賃上げ結果は個人消費をいっそう冷え込ませ、景気回復の重い足かせとなるものである。
 (2)全労連の水準は、加重平均7,547円(2.26%)、単純平均6,763円(2.22%)となり、昨年比で単純平均218円のマイナスとなった。いくつかの単産が額・率のいずれかで昨年実績を上回り、約80組合が1万円以上の回答を引き出すなど、精一杯の回答を引き出した組合もあるが、全体的には春闘の全体状況にそった低額水準にとどまった。登録外の組合をふくむ全体の状況はさらにきびしく、少なくない組合で「賃上げゼロ」「定昇ストップ」「無回答」などを克服できなかった。また、未組織の多くの職場では賃下げをふくむ労働条件の切り下げに苦しんでいることも忘れてはならない。こうした実態を直視し、今後のたたかいに生かすことが重要である。
 (3)最低賃金闘争では、建交労が首都圏・大阪・兵庫などの集団交渉によって最賃協定をかちとるとともに、年齢別最低保障賃金や業種別最賃闘争を前進させた。全印総連では平均賃上げ回答に先行して企業内最低賃金の回答を出させ、医労連は看護婦初任給や35歳・50歳のポイント賃金闘争にとりくんだ。全国一律最低賃金制確立の運動では、「2・4最賃デー」でパート春闘中央行動と合流した労働省前集会と交渉、駅頭宣伝にとりくむとともに、「4・18統一行動」と「6・7最賃・ミニマムデー」で労働省前座り込みや個人請願、関係省庁交渉などを展開した。最低賃金闘争の抜本的強化が重要である。
 (4)賃金底上げのたたかいでは、JMIU・丸子警報器がパート賃金の大幅改善をかちとった。また東京春闘共闘が「時間給1000円」を求める業界団体への申し入れ、主要駅頭でのティッシュペーパー宣伝を展開、大阪のパート集会・デモでは多くの市民から激励が寄せられた。地域では大阪・高槻島本地域労連が未組織をふくむ事業所に「時給100円アップ」の申し入れ運動を展開したのをはじめ、東大阪地域労連の「時間給100円アップ、賃金底上げ」を訴える新聞折込の全戸配布、神奈川や埼玉における事業所訪問活動などがとりくまれ、具体的な成果も生まれてきている。

4.公務の賃金闘争と制度改善闘争

 (1)生活改善にかかわる職場の制度要求では、14単産部会からのべ1098組合の成果が報告された。前年同期を308組合上回っており、今年は企業内最賃・最低保障賃金やパート賃上げ、雇用保障・定年延長、介護保険料などの労使負担割合改善などが前進しているのが特徴である。春闘共闘の出版労連はのべ128項目の前進回答を実現させている。とくに、今春闘で重視してきた「介護保険料の労使負担割合の改善」要求については、これまで37単組が具体的に改善させた。なかでも医学系3単組は全額使用者負担としたほか、2単組で「労2・使8」、23単組で「労3・使7」負担をかちとっている。
 (2)郵産労など国営企業は、民間水準をも下回る不当な低額回答にたいする中労委の調停・仲裁作業のたたかいとなった。中労委は郵政など国営4企業の新年度賃金について、平均369円、0.12%(定昇込み6143円、2.05%)という超低額の「仲裁裁定」を交付し、総額人件費抑制政策に追随したものとなった。また、人事院は公務員労働者の生活と地域経済に深刻な影響を及ぼす「調整手当の見直し」を提案、大幅な賃下げとなる改悪を強行しようとしている。また、99年度の民間一時金の状況からして2年連続の一時金切り下げの危険性も高まっている。超低額の民間賃上げ結果が、史上初の「年収でマイナス」という人事院勧告に波及した99年勧告の再現を阻止するため、政府・人事院に対する官民一体のとりくみをつよめた。

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1.力の集中によるリストラ反対闘争

 (1)「リストラ当然」の風潮をはねかえす典型的な運動として日産リストラに反対する運動を位置づけ、現地闘争本部を設置して本社前宣伝行動、村山工場での定例宣伝、電話での労働者との対話、自治体・議会要請などを推進してきた。12月23日の現地集会や1月25日の本社包囲行動の成功は、全労連の姿を内外に大きくアピールした。こうした闘争が日産労働者を激励し、連合・全日産労組の組合員のなかにも大きな変化をつくりだしてきた。結果として工場閉鎖の撤回などには至らなかったが、全労連のとりくみは職場労働者や下請け関連企業などを激励し、日経連会長をはじめとする財界・大企業幹部による「日産リストラ批判発言」などを引き出し、大企業のリストラ「合理化」を批判する国民世論を喚起するうえで大きな役割をはたしてきたものと評価できる。
 (2)各産業・地域からのたたかいでは、企業の中枢部門の分社化・組織再編にともなう転籍の強要と拒否者への見せしめ出向とたたかう日本IBM、リストラに反対する労働者への見せしめの「現代版座敷牢」を社会問題化したNCRやセガ、工場閉鎖・全員解雇攻撃に緒戦で勝利した高見沢電機、パート労働者の労働条件引き上げと実質正社員化を実現した丸子警報器、会社分割・持ち株会社化と2万1千人の人減らしや労働条件の改悪とたたかう通信労組、全員解雇攻撃をはねかえした大阪弘容信組、営業譲渡・全員解雇攻撃に職場占拠し裁判闘争でたたかっている不動信金など、多くの教訓をつくりだした。
 (3)住民生活と労働者犠牲の自治体リストラとのたたかい、国家公務員25%削減・独立行政法人化に反対する闘争、高校生の就職問題などを推進し、たたかいのなかで組織拡大を前進させるなどの貴重な教訓をつくりだしている。締結している協定を武器にリストラをはね返している例も多く見られ、改めて事前協議・同意約款などの協約闘争の重要性を教えている。また11・17中央総行動では、経団連に向けた丸の内デモ、中央総決起集会、日産本社前行動など多様な統一行動を実施してきた。

2.雇用拡大と全国網の目キャラバン行動

 (1)政府が不十分ながら「緊急地域雇用特別交付金」を予算化したもとで、8月から2次にわたる行動を提起、32県・1700余の自治体要請・交渉など、「全国網の目キャラバン行動」を展開した。また、連合加盟組合をふくむ4200余の労組訪問、1400余の各種団体への要請をおこなった。「雇用交付金」は、雇用対策を自治体の課題とする契機になったが、仝柩儡間が6カ月未満、更新が認められず、地域的に雇用吸収力のある公共事業が対象外とされ、仕事の発注が「失業者組織」を事実上排除する入札制度になっていることなど、さまざまな問題点が明らかになった。しかし、不十分な制度のもとでも、「ホームヘルパーの育成」「産廃不法投棄パトロール」などの事業を実施させ、建交労が10県・22市区町村で約1億2000万円の事業を受注したことなどは、今後の雇用・失業闘争における足がかりを築いたといえる。
 (2)こうした運動と結合して、失業者ネットや職安前アンケートのとりくみが全国各地で展開されたが、失業者の組織化は東京・北海道を除いて具体的な前進には至っていない。全労連は、雇用・反失業、リストラ反対闘争を職場・地域・全国的に前進させるため、99年10月31日〜11月1日の「失業・リストラ合理化反対、雇用確保全国交流討論集会」、2000年2月8〜9日の「雇用・失業対策地方組織代表者会議」、3月3〜4日の「リストラ合理化反対、雇用確保全国交流討論集会」などを開催、リストラのたたかいの交流とたたかいの方向を明らかにして追求してきた。

3.解雇規制・労働者保護法制定のたたかい

 (1)政府は、中小企業の保護、産業・業界支援行政を縮小し、これを創業・ベンチャー支援と一部の優良企業の支援に抜本転換する中小企業基本法の改悪法案を臨時国会に上程した。全労連は、これに反対して全商連などと国会闘争にとりくんだが、臨時国会では中小企業基本法改悪法案、独立行政法人化関連法案、民事再生法案などが十分な審議もおこなわれないまま成立させられた。また、大幅な保険料の引き上げと失業給付の削減を内容とする雇用保険の改悪法案は、連合が反対していないことから与野党の対決法案にはならず、日本共産党と社民党をのぞく各党の賛成で成立を許す結果となった。
 (2)全労連は、整理解雇4要件の立法化、企業組織の再編などから労働者を守る労働者保護法の実現を重要課題に位置づけてとりくんだ。99年秋闘では労働省交渉、政党・国会議員要請、日経連・経団連要請などを実施、2000年春闘では500万署名運動を推進した。連合、全労協でも共通課題として運動が推進され、これを背景に民主党・共産党から「労働者保護法」「解雇規制法」「サービス残業根絶法」が国会に提出された。連合は、短期日のうちに「1千万署名」を達成したが、全労連の「500万署名」は約70万余の集約にとどまった。国会では、転籍にともなう本人同意の原則を形骸化させ、会社分割に限定した政府の労働契約承継法案が成立した。

検ス坡廖Φ制緩和、国鉄闘争と労働委員会の民主化

1.行革・規制緩和に反対するとりくみ

 (1)行革・自治体リストラと規制緩和が労働者の国民の生活・安全に重大な悪影響を及ぼしているなかで、自交総連、建交労、国公労連、自治労連など単産と地方・地域からの運動がさまざまな形で展開された。自交総連は「タクシー破壊」の道路運送法改悪阻止で2カ月以上の国会前座り込み、全議員要請などを展開、改悪法案は成立したがタクシー運賃認可制度などは維持した。建交労では大企業の運賃切り下げ強要などにたいして労使共同の運動を前進させ、運輸省・地方運輸局の荷主団体への指導をおこなわせた。また国公労連は、行革・省庁再編と国家公務員25%削減、国民サービス切りすてに反対し、国民本位の行財政・司法の確立をめざす全国キャラバンを展開した。
 (2)自治体リストラに対する地域住民と自治労連の共同、浜松での地域経済振興条例直接請求運動なども前進している。大型店出店、正月営業反対でも、地元商工団体と共同した地域からの運動が福島・宮城などで広がり、また新潟での地域生活を守る数次の自治体キャラバン、佐賀での街づくりシンポジウムなどがとりくまれた。行革・規制緩和問題労組連絡会は、10月に「街づくり、地域の活性化と労働組合の役割」をテーマに討論会を開催、核臨界事故や新幹線コンクリート崩落事故の真相を追及し安全確立をさぐるシンポジウムも特殊法人労連、全労連などの主催で開催された。

2.国鉄闘争の勝利をめざすたたかい

 (1)「政府責任での解決」「JRの不当労働行為責任の追及」を基本に、毎月の「一の日」行動、国会・政府要請、集会、裁判闘争などを積極的に推進してきた。こうしたなかで、昨年11月に出されたILO理事会の中間報告は、JR不採用が98号条約を侵害するとの認識に立って、「当該労働者に満足のいく解決に到達するよう、JRと当該組合間の交渉を積極的に奨励するよう要請する」との画期的な報告となった。全労連はこの間、昨年10月と今年3月に代表団をILOに派遣して勧告を要請してきた。
 (2)東京地裁は3月29日、全動労採用差別事件で「中労委命令を取り消す」不当判決をおこなった。JR職員の採用は「新規採用」であり不当労働行為にはあたらないとし、旧国鉄の数々の不当労働行為事実を認定しながらも、国会で運輸大臣が「組合差別があってはならない」と明言したことによって、組合差別の意味は失われたとした。まさに、「JRに不当労働行為責任なし」とする結論に暴論・詭弁をもって導いた不当判決であり、中労委と全動労は東京高裁に控訴した。公正判決を要請する団体・個人署名は7,100団体署名・503,000筆の個人署名を集約し、判決を前に地裁に提出した。
 (3)5月30日、与党3党と社民党による「不採用問題の打開にむけて」とする合意が発表された。この枠組みは、国労にたいして示されたものであり、全労連・全動労にたしては今日に至るも正式・具体的な提案は何らおこなわれていない。国労に示された枠組みは、「JRに法的責任がないことを認める」とすることなど、国鉄闘争の基本にかかわる重大な問題をふくんでおり、全労連は事務局長談話を発表した。

3.労働委員会民主化のたたかい

 (1)地労委闘争は99年度の前半にかけて、埼玉での任命実現、名古屋地裁の「今後、より多くの労働組合・労働者に支持される合理的な選任方法を検討することを望む」との判決、千葉事件での東京高裁・「排除を意図してなされたものとの推認が強く働く」という裁量権の逸脱に触れた判決など、状況の変化があらわれた。しかし、後半では99年9月の沖縄、2000年1月の和歌山での「連合独占」への逆流、愛知・東京・大分・京都・宮城・神奈川・静岡・鹿児島での偏向任命があいついだ。各県労連は抗議を表明すると同時に愛知での「地労委活用マニュアル」作成、滋賀での「シンポジウム」開催など、労働委員会民主化の課題と運動をいっそう総合的・大衆的に組織している。
 (2)労働委員会民主化対策会議は、第26期中労委労働者委員の統一候補の任命にむけ全力をあげてきた。また、2001年4月からの独立行政法人の発足も視野におき、さらに地労委委員の獲得にむけて運動にとりくんできた。公正任命を求める団体署名は6900団体に達し、大衆行動では3月7日に労働省への1万人包囲行動を展開、6752筆の個人請願書を提出するなど新たな高揚を示した。労働省交渉、労働省前宣伝行動、国会議員要請、学者・文化人・労働者委員経験者のアピール、賛同支持署名運動、「民主化推進パンフ」学習運動など、多彩なうねりをつくりだしてきた。

4.すべての争議の勝利解決をめざして

 (1)99年秋の争議支援中央総行動は、14都道府県9単産54争議団が6コース39社前で抗議・要請行動を展開、延べ4915人が参加、裁判所、労働委員会、中央省庁などへの要請が2コース12ヵ所でとりくまれた。第8回全国争議交流集会には67団体88人が参加した。2月の地方を中心とした春の争議支援行動は46都道府県で展開され、日立、東陽社、関西航興、三和銀行、全動労争議など100余の争議団が参加、大量宣伝、背景資本・銀行抗議行動、社前行動にとりくんだ。この行動を通じて日立の和解交渉への展望をつくり、三和争議では大阪地裁での勝利判決を勝ちとる力となった。また、司法の反動化がつよまっているもとで5月に司法総行動にとりくんだ。
 (2)現在、全労連が支援している争議は17単産・376件、38地方・397件にのぼる。この1年間のたたかいで、関西電力争議、丸子警報器争議などの重点争議が次つぎに勝利解決する重要な成果をかちとった。しかし一方では、東京地裁が「整理解雇の四要件」をくつがえす判決を7件もだすなど、政府・財界の産業再生法や商法改悪、労働契約承継法などと機を一にする司法の反動化が強まってきている。

5.働くものの命と健康を守る活動

 (1)「全国センター」「地方センター」と連携して活動をすすめてきた。2000年春闘にむけた要求アンケートで、サービス残業の有無や疲労状態などの質問項目を増やして調査し、4割を超える労働者が「サービス残業」を強いられ、8割が「疲れ」を訴えるなど深刻な実態が明らかになった。また、各加盟組織の職場段階の活動状況の調査をおこなった。各単産でも、通信労組、建交労、自治労連、医労連、生協労連などが、職場の労働実態と健康調査などを実施し、職場の環境改善や時短・夜勤制限の前進をはかっている。地方では、全国センターの結成以降、千葉、山梨、京都、神奈川、佐賀、鹿児島、長野、埼玉で地方センターが結成され、岩手、宮城、滋賀、和歌山、兵庫、広島などが「地方センター」の発足や準備会結成、対策委員会の設置や学習会が開催されている。
 (2)労・公災認定闘争では、労働省交渉、裁判闘争などが前進した。労働省は昨年、深刻な実態と運動の前進のなかで「過労自殺の認定基準の見直し」をおこなったが、その後も自殺・過労死や頚肩腕・腰痛などの認定闘争で、「電通」過労自殺や京都の養護教員、愛知の調理師などで認定・裁判闘争が勝利している。とくに、最高裁が電通過労自殺事件で示した「使用者は業務の遂行に伴う疲労や心理的負担が過度に蓄積して、労働者の心身の健康を損なうことがないよう注意する義務を負う」との新たな判断は経営者に対する警告であり、広範な労働者、経営者にひろげる必要がある。また、トンネルじん肺訴訟における鉄建公団やゼネコンとの和解交渉もすすんでいる。

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1.年金・介護などの社会保障闘争

 (1)全労連はこの1年間、年金改悪阻止・介護保険の抜本改善を求めて全国からたたかいをすすめてきた。年金改悪法案は、政府がもくろんでいた秋の臨時国会での成立を阻止し、4月実施直前まで同法案の成立を許さない運動の前進をつくりだした。全国で320万筆の署名を集め、6次にわたる国会前座り込み・議面・傍聴行動にのべ4500人以上が結集、連合、全労協とも連帯した労働者の総意を示し、国会に大きくアピールするものとなった。職場や地域でも、ストライキをふくむ全国統一行動をはじめ、多様な行動が展開された。これらの運動と世論に呼応し、民主、共産、社民の野党3党が「5項目の共同見解」を堅持し、自自公連立政権と対決してたたかったことも教訓的である。5年後の次期改正時を待たず、年金の拡充を求める運動が重要になっている。
 (2)介護保険制度の抜本改善を要求し、9月から11月に全国キャラバン行動を展開、実態調査や自治体との懇談をすすめてきた。中央社保協などとともに、基盤整備の拡充、低所得者層の保険料・利用料減免、介護認定の問題などの解決を求め地域から多様な運動をすすめるとともに、自治労連の策定した「介護保障条例モデル」を活用した運動を各県に呼びかけてきた。これらの運動を反映して、政府は65歳以上の高齢者の保険料を当面の間凍結したが、根本的な問題は何ら解決されないまま介護保険制度が4月からスタートした。また今春闘では介護保険料労使負担割合3:7要求を前進させた。
 (3)社会保障闘争を中心とした共同闘争では、秋闘で福祉5団体、中央社保協主催の「11・10集会」、国労や全建総連も参加した「11・16健保・共済・国保組合学習交流集会」、国民大運動などと共催の「12・9国民集会」などを成功させ、春闘では広範な労働組合や中央社保協とともに「4・18中央決起集会」を開催した。また、介護・医療・年金・福祉・国保など5つの社保要求で1,100万筆に近い数を集約してきている。地方・地域でも多様な共同行動として前進している。しかし、政府は財政危機を口実にさらなる社会保障予算の削減、制度の改悪を強行しようとしている。社会保障20兆円、公共事業50兆円の逆立ち予算の転換が重要である。

2.消費税の減税、悪法阻止の国会闘争

 (1)長引く不況の打開には「消費税の減税が効果的」という主張は、政府与党の一部やマスコミからもだされ、国民の意識調査によっても個人消費拡大の決め手であることが明らかになっている。しかし、依然として政府は「消費税減税法案」を審議しないまま今日に至っている。全労連は、「ただちに消費税率を5%から3%に引き下げること。消費税率のさらなる引き上げをおこなわないこと」を求めて、署名用紙・宣伝チラシを作成し、消費税廃止各界連絡会の「24日宣伝日」の宣伝行動に参加してきた。また、学習資料として、消費税をなくす全国の会発行の「消費税黙っていたら大増税」のパンフを大量に普及してきた。署名の集約数は4月末現在266万2387筆に達した。
 (2)全労連はこの1年、自自公・自公保連立与党が圧倒的多数をにぎる国会で、国民のくらしや営業を危機におとしいれ、平和と安全・民主主義を蹂躙する悪政・悪法の連続的な強行に抗議し、国民大運動実行委員会などとともに国会闘争をすすめてきた。また国民春闘共闘、国民大運動、中央社保協、消費税廃止各界連絡会、新ガイドイラン反対国民連絡会、盗聴法反対実行委員会、比例定数削減反対連絡センターなどと共同をつよめ、この1年間の国会闘争を展開してきた。1年間の国会闘争の特徴は、全労連、連合、全労協など労働組合の共同歩調がかつてなく前進し、さらに院内での民主、共産、社民など野党の一致した対応など、新たな局面をひらいたことである。

3.政府・財界の中小企業切りすてとのたたかい

 (1)自自公政権は、99年秋の臨時国会で中小企業基本法の改悪、関連法案の成立をすすめてきた。改悪法案は、現行法の「不利是正」「格差是正」や「従事者の経済的社会的地位の向上」などの政策目標が削除されたが日本共産党だけが反対した。全労連は、9月段階で「中小企業政策審議会中間答申」にたいする意見書を提出、法案が上程された段階では政党や議員への要請、商工委員会傍聴などにとりくんできたが法案の修正には至らなかった。
 (2)各単産は、中小企業と経営環境、地域経済を守る課題を積極的に追求してきた。建交労では、労使共同セミナーやシンポの開催、運輸省交渉などにとりくみ、春闘前段で運輸当局から「過積載防止」の指導通達を出させ、春闘回答の前進に結びつけた。JMIUや全労連全国一般は、大企業や背景資本による一方的な仕事の打切り、単価の切り下げなど、不公正取引の是正を求める要請行動、中小企業を守り地域経済の振興をめざす署名運動、事業所訪問、通産省・中小企業庁との交渉などをすすめた。全印総連は、自治体が発注する仕事を地元業者に回すこと、適正単価の保障などを要請する運動を前進させた。
 (3)商サ連(生協労連、全労連全国一般、全労連繊維、全農協労連)は、6月施行の「大店立地法」を前に各地で大型店の駆け込み出店、深夜営業の申請がつづくもとで、地域労連、地域住民、商店街などとともに反対闘争を展開してきた。福島県伊達町、宮城県仙台市などで巨大スーパーの出店を断念させている。また、各地方で「街づくり」や「地域経済の振興」「地場産業の育成」をめざすとりくみがすすみ、住民、業者団体などとの共同が各地で展開され、提案型の地域運動へと発展しつつある。

4.農業と食糧の安全、環境保全のとりくみ

 (1)政府は99年4月にコメの関税化を強行し、農産物自由化にいっそうの拍車をかけている。全労連はWTO改定、食糧自給率の向上、安全な食糧を求めて全国食健連に結集して99年秋から2000年春にかけて全国キャラバン行動をとりくんできた。99年12月のWTO閣僚会議は、反ダンピング、農業、労働問題等で各国の調整がつかず決裂した。こうしたなかでアメリカ、イタリア、韓国の代表も参加した「WTOに関する国際シンポジウム」が2000年2月20〜21日に開催され、全国から約600人が参加した。シンポジウムのなかで、「WTOのもとでは食糧・農業問題は悪化するだけである。協定から食糧・農業ははずせ」との声が世界に広がっていることが確認された。
 (2)99年10月5日、「災害被災者支援と災害対策改善を求める全国連絡会」(災対連)が結成され、阪神・淡路大震災被災者等の支援、支援法の抜本改善、災害・防災問題に関する運動・情報の交流などをすすめている。阪神・淡路大震災5周年メモリアル行動は、報告集会・シンポジウムに500名、17日夜の県民集会には3000人以上が参加した。3月31日の北海道・有珠山の噴火後、全労連はただちに全国的カンパをよびかけ、代表を派遣し対策会議や交渉への出席、被災地視察、職場激励などをおこなった。道労連は「現地対策本部」を設置、労働者の雇用問題を中心に奮闘してきた。99年9月30日の東海村放射能漏れ臨界事故について、ただちに科学技術庁長官宛に緊急申し入れをおこない、万全の事故処理対策、事故原因の徹底究明などを求めてきた。
 (3)大気汚染公害裁判闘争を支援し、共同のとりくみに連帯するなかで今年1月に尼崎公害裁判の画期的な住民側勝利判決をかちとった。全労連は公害地球懇に結集し、二酸化窒素、酸性雨、浮遊微粒子などの大気汚染全国一斉測定運動のとりくみに参加してきた。また、吉野川の可動堰建設の是非を問う徳島市の住民投票運動では、建設反対の住民運動が勝利した。全労連は、徳島県労連の要請を受けて単産・地方組織に可動堰反対の緊急支援・協力要請をおこない、全国的な運動として展開した。

此ナ刃臓μ閏膽腟繊∪治の民主的転換

1.平和と民主主義、憲法擁護のたたかい

 (1)小渕政権と、これを引き継いだ森「自公保」連立政権によって、憲法の平和・民主的原則を蹂躙する悪政があいついで強行されてきている。戦争法、国旗・国歌法、盗聴法、住民基本台帳法改悪、衆議院比例定数削減法と公選法再改悪、衆参両院での憲法調査会設置による改憲策動などである。森首相は、有事立法の法制化や教育基本法見直しをほのめかし、さらには、「日本は天皇を中心とする神の国」発言で世論の激しい批判をあびながらもこれを撤回せず、平和・民主主義破壊の反動政治をつよめている。
 (2)沖縄県名護市への米軍新基地建設計画をめぐって、99年11月に稲嶺県知事が名護市への建設を表明、市議会受け入れ派による新基地受け入れ決議と岸本市長の受け入れ表明など、基地撤去をのぞむ県民・市民の意思にそむく基地強化・固定化の動きがつよまっている。全労連は、安保破棄実行委員会などと共同して「沖縄・名護に新たな基地をつくらせない3・17共同集会」の成功や、米軍機超低空飛行訓練に反対する「被害関係者全国交流集会」の開催など、米軍基地反対の運動をすすめてきた。また水爆禁止99年世界大会、安保廃棄10・21全国統一行動集会、99年日本平和大会IN岩国、2000年3・1ビキニデー、陸海空港湾20労組団体などの新ガイドライン発動阻止共同シンポジウム、2000年原水爆禁止国民平和大行進など、平和と民主主義の擁護、核兵器廃絶をめざす国民共同のとりくみをすすめてきた。

2.大阪知事選・京都市長戦、総選挙闘争

 (1)2000年春闘の前段の重大な政治戦として、横山知事のセクハラ事件による辞任を受けた大阪府知事選挙、京都市長選挙がたたかわれた。全労連は、大阪府知事選で「明るい革新大阪府政をつくる会」の鯵坂真候補を、京都市長選では「市民本位の民主市政をすすめる会」の井上吉郎候補の支持を決定し、両候補の勝利をめざしてたたかうことを全国に呼びかけた。新春早々の1月6日に、「単産・近畿フロック組織代表者会議」開催して意思統一をはかるとともに、全国から大阪労連、京都総評へ支援を集中してたたかった。大阪、京都のいずれも、当選をかちとるには至らなかったが大いに奮闘した。
 (2)6月25日投票でおこなわれた総選挙では、‖膣覿箸硫K修魑さず、民主的規制とルール確立、∀働者・国民本位の国家財政、7法を擁護し、戦争法の発動を許さず平和・民主主義を守る政治への転換、を方針に学習決起集会を開くなど職場からの政治論議、対話活動をつよめてたたかった。結果は、政権与党は自民党が38議席、公明党・保守党がそれぞれ11議席減らすなど、あわせて65議席を後退させた。民意を反映しない小選挙区制度によって辛うじて国会の過半数を維持したが、自公保政権と自民党政治への国民のきびしい審判が下されたことを示すものである。野党では、民主党が躍進し自由党、社民党も議席を伸ばしたが、日本共産党は政権与党による未曾有の反共謀略宣伝が全国的に展開されるきびしい条件のもとで後退した。

察ヂ佻辰閥ζ院∩反コ搬隋Χ化のとりくみ

1.すべての労働者・国民との対話と共同

 (1)すべての労働者・労働組合との対話、中小企業訪問、自治体訪問などにとりくんできた。秋闘では、「雇用・失業」「年金・介護保険」「戦争法発動阻止」を緊急課題に、2000年春闘では「要求アンケート運動」を中心に対話と共同をひろげた。また今年度は中小企業経営者との懇談を重視して追求してきた。1年間の労働組合訪問は、直接訪問3760組合、郵送7409組合の1万1169組合となった。これはすべての単位組合の21.4%にあたり、訪問活動への参加は1730人となった。昨年と比べ訪問数が大きく減少しており、その背景を分析し今後の活動に生かすことが重要である。
 (2)中小企業への訪問申入れは、全国一般、JMIU、福祉保育労などで目的意識的に推進され、それぞれの経営者と対話がおこなわれた。とくに全国一般では、業界団体をふくむ訪問と対話をとおして新規・中立組合の加盟という成果をかちとってきた。自治体訪問は、秋から春にかけてすべての地方組織でとりくまれた。新潟では全自治体訪問のなかで共感と賛同をひろげ、徳島では吉野川可動堰反対、愛知では万博反対の住民投票などの運動と結合してとりくまれ、これらの活動で県労連を社会的存在として認知させてきた。この間の共同は、年金改悪反対闘争、解雇規制・労働者保護法の制定、組合費のチェックオフ禁止に反対する課題などをめぐって、ナショナルセンターの違いをこえた全労連、連合、全労協の連携が新たな段階を迎えていること、中小企業経営者、自治体当局との対話がすすみ、反撃と包囲のひろがりをつくりだしていることである。
 (3)しかし一方で、「10万人オルグ」運動は、抜本的に強化すべき課題が残されている。単産では建交労が7000人、自治労連が1000人のオルグ集団づくりに着手するなど努力がおこなわれているが、「10万人オルグ」の提起から4年を経過した全労連全体の到達点はきわめて不十分である。この間、労働相談活動が活発にとりくまれ、常設相談センターが19地方組織・5地域に拡大し、約50人の専任相談員が配置されるなどの前進をふまえ、対話と共同の運動を組織化に結実させる10万人オルグ運動をすべての単産・地方組織が目的意識的に推進することが必要である。

2.組織拡大のとりくみと到達点

 (1)全労連の5月末時点での組織現勢は、21単産・47地方組織・1,500,440人となり、この1年間19,706人の減となった。労働省の「平成11年労働組合基礎調査」では新たな集計方式が取り入れられ、全労連の組織人員は地方組織の組合員数を加えて106万1千人と公表された。なお、年金者組合や地域組織のみ加盟組合員数を対象外にするなどの不当性はあるが、労働省が全労連を「100万を超す」組織として発表したことは、ナショナルセンター・全労連の社会的地位を高めることになった。
 (2)春と秋に「組織拡大月間」を設定して、すべての単産・地方組織が集中した拡大運動を展開したが、月間を設定できない組織も残されている。月間の成功にむけて、「単産・地方組織担当者会議」を開催して意思統一をはかるとともに、個別単産との協議をおこなった。この間の特徴は、.螢好肇蕁峭舁化」攻撃とのたたかいのなかで組合加入がすすんでいること、∧裂・少数組合で第2組合を上回る前進が生まれていること、100名・200名といった中規模の単独組合が加盟してきていることこと、は働相談が組合結成に結びついていること、ッ羇峇浜職の組合結成などである。
 (3)全国労働相談・ホットラインを10月と4月に実施した。99年1月から12月に全国で2,906件の相談があり、359件を即時解決、その後の面談で124件を解決し、124の労働組合結成に結びついている。体制も19地方組織・5地域組織で常設化され、約50人の常任相談員を配置するまでに拡大している。11月にははじめて、「全国労働相談交流会」を開催、20単産・地方から39人が参加、現実に相談者の困難を解決するとともに、相談活動から組織化へ意識的に結びつけていることが報告された。
 (4)丸子警報器パート労働者の勝利に激励されながら、大阪歯科大学臨時職員の提訴、農協関連臨時労働者が組合を結成して要求を前進させた富山の経験など、パート労働者の差別是正のとりくみが前進している。11月の「パート・臨時労働者総決起月間」は13地方で集会・宣伝行動がとりくまれ、1700名のパート労働者が参加した。春闘でのパート中央集会には全国から200名が参加した。先進的地方での年間を通したとりくみが定着しつつあるが、まだ全体的なとりくみになりえていない。

3.教育・宣伝活動のとりくみ

 (1)全労連新聞の改善をはかってきた。教宣研究交流集会を12月4〜5日に開催し、春闘での宣伝計画案を提起し討論した。第8回文学賞授賞式・及び交流会を99年10月2日開催するとともに、作品集を発行した。「第1回機関紙コンクール・写真コンテスト」を企画し、機関紙コンクールに94点、写真コンテストに6点の応募があった。職場への徹底が不十分だったことから、今後開催時の徹底などの宣伝を強化する。また、2000年春闘では全労連提供の「TBSラジオスポット」を3月6日〜31日まで放送した。
 (2)10万人オルグの推進をめざし、「10万人学習運動」にとりくんだ。単産・地方ごとに、「2000年国民春闘白書」などをテキストとする春闘学習会、随時に開催した「情勢論・課題論・運動論」の学習会、総選挙学習決起集会などへの参加者は、この1年間で地方組織集約9万人、単産集約で13万人、のべ22万人以上に達した。「検証・大企業の内部留保2000年版」「2000年春闘パンフ」とともに、「2000年国民春闘白書」を内容・装丁を刷新して発行した。2000年春闘を学習春闘と位置づけたにもかかわらず、各種冊子の普及は前年対比3割減となった。今後、普及低下の原因を調査し内容充実もふくめ検討しさらなる普及活動を強化する。

4.全労連10周年事業と機構改革、会館建設

 (1)全労連結成10周年記念集会・レセプションを99年11月20日に開催した。記念集会では、小林議長が「壮大な統一に向かって」と題して21世紀の展望について述べた。またパネルデイスカッションでは、暉峻埼玉大学名誉教授、石川新潟国際情報大学教授、坂内全労連事務局長をパネラーに、憲法を政治とくらし・職場に生かすうえでの労働組合の役割などについて縦横に語り合い、参加者から大きな評価が寄せられた。10周年記念として作成したグラビア誌「The Movement」は、全労連のたたかいの歴史を写真で記録するもので、参加者に配布するとともにひろく普及してきた。資料史・「全労連結成前後史(仮称)」は、第19回大会での完成・普及をめざし作業がすすめられている。
 (2)第18回定期大会方針にもとづき「機構改革検討委員会」を設置し、全労連機能の強化にむけた改革について討議をすすめてきた。委員会は、「定期大会と評議員会の開催間隔」「幹事会構成と機能」「補助組織等あり方」を柱とする報告書をまとめ、幹事会に提出した。幹事会はこの「報告書」にもとづいて、必要な規約・規定の改定をおこない2000年定期大会から実行するため、第26回評議員会に予備提案し今大会での承認を求めている。
 (3)全労連会館建設は第15回大会で提案され、第18回大会で財政計画、「単産賦課金」などを決定し、具体的なとりくみがすすめられている。新会館・「平和と労働センター・全労連会館」は、2001年4月完成をめざして着工されている。

5.全労連女性部の1年間の活動

 (1)99年9月、女性部結成10周年を記念した国際シンポ・「労働時間の弾力化・雇用の流動化と女性の働き方」を開催、ドイツ・フランスのたたかいを学ぶとともに、運動の交流をおこなった。女性部の「2000年国民春闘討論集会」を12月に開催、リストラ反対、サービス残業根絶、労働時間短縮のたたかいを重点とする春闘方針を確立した。また女性部の「対政府・自治体・職場要求」を決定し、職場を基礎に時間外・休日・深夜労働の男女共通規制、パートなど非正規労働者の要求実現、男女平等の実現、母性保護の拡充、改悪労基法を職場に入れさせないたたかいをすすめることを意思統一した。
 (2)全労連がリストラ反対闘争の「拠点」と位置づけた日産闘争では、女性部として村山工場で働く労働者への激励カードの送付、女性団体・地域労連などと共同の工場前女性ビラまき、「日産リストラ・村山の街を考える女性のつどい」などを実施した。年金闘争では、女性部作成の討議資料の活用、国会の山場で女性行動にとりくんだ。また、3・7中央行動に「女性春闘3・7菜の花行動」を位置づけ、意思統一集会、女性部独自の各省要請行動をおこない、全体の行動に菜の花、黄色いネッカチーフ、各単産のプラカードなどをもって参加、この行動を「2000年世界女性行進」の全労連女性部出発行動とした。
 (3)働く女性の要求実現のため、はたらく女性110番・街頭宣伝、はたらく女性の中央集会、ナショナルセンターの違いをこえた女性組織が共同でとりくんだ2000年女性春闘懇シンポ、はたらく女性の平和アピールなどにとりくんだ。また国際婦人年連絡会労働部会では連合とともに、少子化対策や雇用保険法などについて申し入れをおこなった。さらに、「第45回日本母親大会」「核兵器をなくす女性のつどい」「2000年世界女性行進」「3・8国際婦人デ―」にとりくみ、女性運動分野での共同をひろげた。
 (4)男女平等に人間らしくはたらく21世紀をめざし、リストラ反対、サービス残業根絶、労働時間短縮のたたかいを重点とし、労働時間の男女共通規制、パート労働法抜本改正の署名、対政府要求書にもとづく労働省などへの要請行動・交渉などのとりくみをすすめた。職場を基礎としたとりくみを十分に掌握できないなどの課題が残されている。この1年間、はたらく女性の平和アピール、女性春闘懇、国際婦人年連絡会労働部会などで、組織のちがいをこえた労働組合女性組織の共同を広げるため力を尽くし、全労連運動のなかで女性の果たす役割を重視してとりくみを強化した。

6.全労連青年部の1年間の活動

 (1)青年部第12回定期大会を9月25日〜26日に開催した。大会では、この間、再建・結成された4つの地方組織青年部の経験を含め活発な発言がおこなわれるとともに、青年部の活動方針を決定した。役員体制では書記長が欠員となり課題を残した。大会方針をうけ、他団体と共同して10月11日「職よこせリストラやめてパレード」の行動を展開、解雇とたたかう熊本浜田重工の青年等が参加するなど成功させた。大会方針の大きな柱にかかげた青年の要求の確立にむけて、「働く青年の要求アンケート」を10万枚作成し、青年部のない組織も含めて積極的にとりくまれ7000枚(7月10日現在)が回収されている。
 (2)2000年春闘では、「21世紀の扉をひらくのはわたしたち、青年の怒りを持ち寄ってみんなでたたかおうミレニアム春闘」をスローガンに、すべての単産・地方で春闘学習会を開催し、行動をよびかける春闘方針を確立した。青年の状態悪化ストップの一致点で医労連、東京労連、新聞労連で実行委員会がつくられ、「賃下げ・リストラぶっとばせ・ミレニアムバトルショー」が開催され、首都圏・中央から70名が参加した。また、2月の春闘フェスタ、ハローワーク前でのアンケート(大阪)、愛媛、長野、JMIU、全印総連などで春闘学習会、生協労連、神奈川、静岡などで最賃体験がとりくまれた。
 (3)戦争法発動を許さないたたかいで、松代大本営の視察(愛知・静岡)、知事への署名と対県交渉(埼玉)、大使館要請・パレード(東京)など創意ある活動が展開され、全国で100自治体以上に要請行動をおこなった。周辺事態法が8月25日に施行されたことを受け毎月25日の定例宣伝を呼びかけ、中央では「戦争法を許さない青年・学生連絡会」のとりくみとして継続してきた。沖縄・名護への新基地問題を重視し、1月に沖縄・平和ツアーを実施、沖縄県労連青年部の呼びかけによって琉球新報、沖縄タイムス両紙への意見広告がとりくまれ、全国から1607人、426団体の賛同が寄せられた。全労連青年部はこの成功のための事務局として奮闘した。

次イ海裡映間の国際交流・連帯活動

 (1)この1年、アメリカ電気・ラジオ・機械労組(UE)大会への代表団派遣、フランス労働総同盟(CGT)への訪問、フランス金属労連(FTM)、スペイン労働者委員会連合(CCOO)大会への代表派遣などをおこない、国際交流活動を積極的に展開してきた。また、日産リストラ反対闘争ではフランス(CGT)、メキシコ(FAT)、アメリカ(UE)の代表が来日して激励、「失業・リストラ反対全国交流集会」にUE代表が参加するなど、具体的な闘争課題での国際連帯活動が前進した。日産闘争では、JMIU日産支部とともに全労連から熊谷副議長が訪仏し、CGT、フランス政府、ルノーへの要請をおこなった。
 (2)2000年1月に、中華全国総工会との交流開始にむけた実務使節団を中国に派遣、7月に正式代表団(団長・小林議長以下9名)」を派遣した。両組織の交流開始は全労連の国際活動の新たな画期となるだけでなく、アジアの平和と繁栄をめざす両国の労働者、アジアの労働運動の前進に寄与するものと期待される。2000年4月にベトナム労働総連合(VGCL)の定期相互交流として3名の代表団を迎え入れた。
 (3)第14回世界労組大会が3月にニューデリーで開催され、産別インターを通じて加盟している日本医労連、国公労連、建交労の代表とともに、全労連から坂内事務局長をはじめ3名の代表団が参加した。大会には52ヵ国・6産別インター・11国際・地域組織から約400名が参加、新自由主義的「グローバル化」に反対するたたかいやアメリカの経済・軍事覇権主義に反対し、労働者の生活と権利を守る闘争などについて議論された。
 (4)第88回ILO総会に、全労連としてはじめて正式参加代表団に加わり、坂内事務局長、池田企画局長がオブザーバー参加した。総会では、結社の自由や団体交渉権をめぐる条約の批准状況が詳細に報告・議論され、新たな母性保護条約が採択された。国鉄闘争で全動労がILO結社の自由委員会に提訴していた問題で、全労連国鉄闘争本部は99年10月、今年3月の2回にわたり建交労鉄道本部の代表とともに要請団をジュネーブに派遣し、ILO理事会の積極的な中間報告を採択することに役割を発揮した。
 (5)1年間の国際交流・連帯活動を通じ、全労連の組織と運動が世界の労働組合から信頼され、たたかいの共通の土台が拡大していることが鮮明になった。全労連として、国際情報の収集、海外への情報発信などの活動をいっそう強化する必要がある。

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