発言要旨(2日目)
※以下に掲載している発言要旨はあくまでも大会会場からの速報です。
多少文章に不正確な部分があるかもしれません。ご了承ください。
青森県労連・有馬代議員
この仕事に就いたのは２２歳のとき。それまで組合活動にたずさわったったことがなかったが、奥行きのある世界だと知った。権利や団結の重要性、政治の大切さを感じている。理想を追求するすごい大人たちがいる。組合結成のエネルギーの輪が広がっている。頼もしい人たちばかりだ。
女性協議会を発足させた。女性の権利確立のためにすさまじいたたかいがあったことを知った。原水禁世界大会で被爆の実相を知り、６・９行動に参加するようになった。
たたかうすてきな労働組合が好きだ。私たちの活動はますます必要とされている。人間らしい社会にするためにともにがんばろう。
青年部長・嵯峨特別代議員
７月から全労連に着任している。地方出身の青年部長ははじめてだ。
この間青年はさまざまなとりくみをおこなってきた。愛知の仲間は、３・８集会でジーパンしゃぶしゃぶにとりくんだ。京都の仲間は、京都府知事選、労働法制のたたかいで国会行動に参加。東海北陸ブロックでは、空白県をどうするのかを議論し、青年の分科会をもった。反核ライダーでは、大田沖縄県知事からメッセージをもらっている。有事立法反対で国会行動もおこなった。東京の青年は、核実験反対で各国大使館に要請にいった。富山では反核ライダーの出陣式にテレビ局が取材にきて、大きな話題になっている。
参院選で自民党にノーをつきつけたのは青年だった。青年の状態悪化、切実な要求実現のために青年対策は緊急の課題となっており、青年部づくりのための抜本的な計画が全労連には求められている。
女性部・大橋特別代議員
「労働法制改悪は許せない」――女性部はそのたたかいの先頭に立ってきた。女性春闘懇談会を中立組合を含めて何回か開催してきた。３５００人の実態調査をおこなったが、健康不安を訴える女性が６７．５％にもなっている。健康破壊はすさまじい。なかには、母子家庭で働く看護婦が子どもに睡眠薬を飲ませて出勤するなどの実態が寄せられ、ショックを受けている。
こうした実態を明らかにすることが労働法制反対のたたかいに大きな力となっている。
「女性デー」にとりくみ、折鶴、花束など創意をこらした行動をおこなった。５月１５日の行動では、「連合」のみんなとエールを交換した。６月の行動では愛知の学生も座り込んでくれた。
自由法曹団のパンフレットを読むと、自民党の議員が労基法改悪法案の問題点を指摘している。労働法制改悪法案の廃案と、女子保護規定撤廃の延期を求めて奮闘する決意だ。
男女共同参画基本法でも実効あるものにするために運動をすすめる。
朝日の意見広告は、女性の幅広い参加でとりくんだが、反響がすばらしい。５０００万円のカンパも集まり、大きなとりくみになった。
９月の女性部の大会を成功させ、ひきつづき奮闘する。
国公労連・河村代議員
労働保護法制のあり方が縮小の攻撃にさらされている。労基法の全面改悪のなかで、心配するのは、裁量労働制の拡大だ。長時間労働が野放しになり、過労死の事案がもちこまれても、実証が困難になることが危惧される。労基法は、修正でなく、廃案にすることが重要だ。
中間搾取を合法化する派遣法の改悪について、法案要綱は、施工日が来年７月と明記されており、国会に提案されようとしている。
職安法の抜本改悪もねらっている。これは国の責任を大幅に後退させるものであり、就職も金次第の世の中になってしまう。
行革基本法が成立し、労働福祉省になる方向が決まった。労使自治が盛んにいわれているが、労基法との関係で大きな矛盾をかかえるものとなっている。職業安定所の窓口業務は、これ以上人員が削減されるなら、機能を果たせなくなる。法律と行政両面からの危機が進行しており、これは未来を担う子どもたちにとっても危険だ。
国民世論を高揚させるにはまだとりくみは不十分である。単産・地方組織は、人もカネも労働法制改悪反対連絡会の運動に注ぐことを訴える。国公労連も先頭になって奮闘する。
大分県労連・土井代議員
この１年間総対話と共同、２・２６、３・８などの統一行動を重視してきた。
１０月、１１月、１２月に１８５組合を訪問した。昨年とは異なり、県労連幹部だけでなく、単産幹部や組合員がこれに参加した。２・２６では、２地区で集会を開き、２地区で宣伝行動、６３４名が参加、かつてないとりくみとなった。３・８には４０名が参加。これもかつてないこと。
運動成功のためにも、産別と地方組織が一体となって統一行動を成功させることが重要になっている。具体的な提起をお願いしたい。
２１団体の参加で労働法制連絡会をつくった。労基局交渉などにとりくみ、「連合」とも話し合いをもってきた。決起集会、学習会、宣伝行動にもとりくんできた。労働法制の問題は全労働者・国民の問題なのだが、労働組合だけの問題と考えられている。こうした現状を打開するには労働組合が主体的にとりくまないといけない。最重点に位置づけて、全産別がとりくむように運動の強化をお願いしたい。
京都総評・岩橋代議員
労働法制改悪反対闘争について、本大会で、明日からの臨時国会で審議される労基法改悪案廃案のしっかりとした意思統一をする必要がある。
先の国会で成立を断念させ、参院選で有利な条件がつくりだされた。しかし「連合」も加わって自民・民主で修正案がつくられたことを軽視してはならない。現状はいささかも変わっていない。たたかいの正念場を迎えているといえる。
労働法制改悪にたいする要求スローガンを鮮明にしてたたかうことが重要だ。�’儖討靴�ないこと、�⊇�子保護撤廃は延期すること、この二つを要求にして、緊急に署名行動を展開し、労組訪問をおこない共同をひろげることが必要である。
雇用政策案について、当日配布は民主的でない。配慮を願う。政策案の３本柱は賛成だが、３１項目では多く、しぼる必要がある。要求内容の整理が必要。失業者の生活を守る点では、実利をとるために、雇用保険の改善をもっと大きくとりあげること。延長給付を重視し、そのための全国的な運動展開をお願いしたい。さまざまな形での運動展開がしやすいように再提起を願いたい。
愛知・見崎
中電争議で勝利和解をかちとることができた。反共労務政策を打ち破ったたたかいに確信をもって元気にがんばっている。
事前配布の議案討議のなかで、消費税３％と国民本位の不況打開の提起が弱いという意見がだされていたが、大会で補強されたことに賛成する。不況打開は闘争の環としていっそう重視すべきである。
２・２６などで大きな成果をかちとってきた。最大の要因として、橋本自民党内閣では９兆円の国民負担が招いた消費不況は解決できないという国民の怒りが大きかった。５月２０日に名古屋での行動で、臨時ＦＡＸを置き、半日で４００通をこえるＦＡＸ電を送った。一番大きな意見は消費税の問題であり、自民党政治への国民の怒りが示された。
賃上げ・労働条件改善とあわせて、減税、消費税３％をかかげてストライキも打ち、大きな反響があった。愛知は失業が少ないといわれてきたが、中小企業は深刻だ。この事態をどう打開するのかに期待が寄せられている。抜本的に打開する運動が求められる。国民本位の不況打開をもっと前面に打ち出すこと、これをやらない自民党政治は解散・総選挙で国民の信を問えと訴えていくことが必要だ。
働くもののセンターとして論戦をリードすること、雇用・失業の解決、国民本位の不況打開で奮闘することを訴える。
愛知の労働委員会裁判では結審を終え、年内に判決を迎える。ご支援を願う。中労委問題をわかりやすく解説するパンフを全組合員に配るような運動展開を。
東京労連・永瀬代議員
中労委の労働者委員任命について、労働行政に風穴をあける決意をかためる大会にするべきだ。
憲法で保障された勤労権や団結権を保障すべき労働省が「企業省」になっており、日経連・財界の日本的経営を推進している。各種審議会から全労連を排除する異常な事態になっている。公正任命を求める運動の強化が必要である。
中労委任命では、今年はチャンスだ。中労委での中央のとりくみは東京にとっても大切になっている。偏った労働行政をただす運動を強化することを期待する。
ＩＬＯは、パート労働条約、家内労働条約など労働者保護の条約をつくってきた。こうしたＩＬＯ条約の活用が大切になっている。
国鉄闘争もＩＬＯを展望したたたかいが必要である。国際的な団結権の到達点にたって運動を見直すことが必要、この点でもＩＬＯ条約の批准と活用が求められる。
９月と１１月に「最賃デー」にとりくむことを歓迎する。ただし、秋年闘争全体での位置づけが明確でなく、中賃目安にむけたとりくみでは不十分だ。９９年春闘の重要な課題としてとりくむことが大切になっている。東京は９月から全国一律最低賃金制を求める個人署名にとりくむ。すべての労働者を視野に賃金闘争の土台として最賃闘争を位置づけ、秋から全力をあげることが重要。
全動労・高橋代議員
国鉄闘争への支援に感謝する。
国民世論を結集する運動が求められている。全動労は、公共交通の維持、利便性の向上、長期債務問題の解決もかかげ、地域から厚みのある運動を強化していく。
ＪＲ各社は、昇給昇格差別など、国労・全動労組合と連合組合のあいだに差別をもちこんでいる。ＪＲ職場での労働者を結集しなければ解雇撤回闘争も前進しない。共通する要求課題で幅広い運動をつくりだすことが必要だ。要求アンケートを徹底的にひろげることがその条件をつくりだすことになる。今年は１万をこえるアンケートを集約した。半分以上は連合職場からのものだ。この広がりと内容を組織建設に生かしたところとそうでないところとでは大きな違いがでている。共同の条件をどうつくるかがカギを握る。全組合員の運動としてアンケートをひろげることが必要になっている。連合組合や駅長にも申し入れるなど、従来にない共同をつくりだしてきた。この結果、ＪＲ職場で複数の組合員を増やしている。
総対話と共同、組織拡大で、連合を足元から揺るがすような運動を展開したい。
鹿児島県労連・平良代議員
京セラの下請けとしての高千穂電機・吉田工場の労働者が、賃金確保で相談にきた。４５０名に解雇が通告され、吉田工場の８７名が労働組合を結成し、運動をはじめた。宮崎県労連や九州ブロックと共同して対応している。
労働者の生活を無視した差し押さえの無効を訴え、差し押さえの解除を求めていま運動をすすめている。組合員は１３５人に増えている。元気にたたかっている。「連合」にも相談にいき、どちらが自分たちのためにがんばってくれるかをみんなで相談し、県労連にやってきた。ご支援をお願いしたい。
福島県労連・鈴木代議員
本田金属の嘱託社員５８名全員にたいし、仕事の減少を予想して解雇を通告してきた。本田金属は、本田技研の子会社。７００名の労働者が働いている。うち１００名が嘱託社員。
「連合」の対応は、「法にのっとった解雇だ」とやむをえないとのことだった。私たち７名は、１７年、２２年の勤続年数であるにもかかわらず、長い間低賃金を強いられてきた。２００万円の差別賃金がある。月６４時間、７０時間、１００時間以上も強制的な残業を強いられてきた。仕事の内容は、正社員と同じで、同じラインで同じ３直交代勤務についている。多くの仲間がやむなく辞めていったが、私たち７名は労働組合をつくることを決意し、昨年１１月にＪＭＩＵの支部として組合を結成した。福島県労連会津地域労連にも加盟した。
身分保全と賃金支払いで仮処分申請をおこない、私たちの主張を全面的に認める決定が下された。しかし会社側は、７月になってやっと団体交渉に応じたが、賃金支払いを拒否し、本訴をおこしてきた。がんばるのでご支援を。
福岡県労連・久間代議員
アサヒ・コーポレーションが１３００億円の負債をかかえ、九州最大の倒産となった。４０００人の従業員と７製造子会社で働く１０００人が職を失った。休業から破産、労働組合は解散、賃金未払いで退職金をもらえず、自宅待機や自主退職を余儀なくされている。
炭坑地域の雇用問題もかかえ、アサヒ・コーポレーションの倒産は地域に深刻な雇用問題をひきおこしている。私たちは、この問題を重視し、労働相談などにとりくんできた。賃金や退職金よりも取引先との関係を優先することがおこなわれていたが、労働相談を通じて、労働債権の優先取得を説明し、たたかいにたちあがった。アサヒゴム加工に労働組合を結成し、団体交渉をおこなった。賃金支払いで一定の前進をかちとることができた。
全力でたたかっている。
九州では大型倒産が相次いでいる。背景には財界の２１世紀戦略がある。こうした企業倒産防止の根本解決には、経済政策の根本的な転換以外にない。国民本位の経済を確立するための政治闘争の強化が必要になっている。
神奈川労連・沢田
企業の倒産や失業率は、神奈川では最悪になっている。人減らし、出向、中高年の賃金抑制、賃金体系の改悪が春闘のなかでおこなわれてきた。ゼネコンでは一時帰休がおこなわれている。雇用形態の違いによる差別、年齢差別、男女差別が不況を口実におこなわれているのがいまの特徴だ。正社員をパートや派遣に置き換えることもおこなわれている。自治体関係の交通の職場でも、２０代の嘱託運転手を、２分の１の労働条件で大量に採用している。教職員も雇わず、嘱託を増やしている。３分の１が非正規、女性の４７％が非正規労働者になっている。
こうした結果、労働者の賃金が引き下げられている。男女賃金格差も広がり、昇給も、社会保険もない派遣労働者が増えている。
賃金の最低保障にもっととりくむ必要がある。神奈川労連は、最賃審議会の委員に女性を立候補させた。任命されなかったが、このことが影響をあたえ、「連合」からは女性が任命された。女性の立候補にもっととりくむことを訴える。
６０％の労働組合を訪問した。地域に労働組合の姿を知らせる活動もおこない、６０００名の新しい仲間を増やすことができた。新しい労働組合も結成してきた。
いわて労連・村上
建設一般組合員２人（１年契約を７回、１回の更新ではたらいていた）にたいして９５年４月に雇い止めの通告を一方的におこなってきた。９５年８月に盛岡地裁に提訴し、支援共闘会議を結成してたたかってきた。会社側は、欠勤があった、お盆休みをとったなど勤務状態が悪いなどとのべ、正当化しようとしたが、雇い止めの合理性を立証できなくなった。ことし４月に原告勝訴の決定をくだしたが、画期的な判断となった。期間の定めのある契約であっても正当の理由がない場合は雇い止めは無効となるとの判断を示した。地元新聞でも大きく報道された。県労連の学習会に未組織労働者が２０数人も参加するようになった。
パート不安定雇用労働者の利益のために奮闘する。
生協労連・稲垣代議員
パートの要求アンケートについて、健康保険と厚生年金はセットになっているが、雇用保険はセットになっていない。このままではとりくみにくい。
昨年１１月を起点にとりくんだパートの運動で、各地で集会、デモなどにとりくんだ。全労連の要求アンケートも、未組織労働者と対話して積極的にとりくんだ。国会要請行動もおこなった。はじめてパート春闘が提起された。
生協労連では春闘では生協パートの最賃６７０円を決め、これにこだわって大きく前進した。今年５月に開催された全労連の全国パート交流集会で提起された連絡会はほんとうに必要だと思う。各地でパート部会の結成がすすめられている。単産のなかでのとりくみ強化を願いたい。職場の未加入者の組織化にまずとりくんでいただきたい。財界の２１世紀戦略に照らして、ただちに力を入れる課題だ。全労連に結集しなければパートの地位向上はできない。全労連に非正規労働者の担当者をつくってほしい。
道労連・吉田代議員
労働者の命と健康を守る課題について。北海道では昨年の自殺者が２０％増となり、中小業者や農家、労働者が自殺に追い込まれている。ＮＴＴではマルチメディアの部長や支店長が自殺、課長代理が自宅マンションから飛び降り自殺。テレビ朝日の「サンデープロジェクト」でもとりあげられた。
取材に同行したが、ＮＴＴのデジタル化を急ぐ身勝手なやり方を再確認することになった。上司の担当課長も「おれの責任だ」と苦しい胸のうちを語っていた。相次ぐ自殺の背景は明らかだ。ＮＴＴのリストラ「合理化」によって非人間的な職場をつくっているからだ。ＮＴＴ労働者にとって、見通しのない労働不安が蔓延している。通信労組にたいする期待が集まっている。職場労働者の要求を代表する労働組合に確信をもっている。責任と自覚をもっておおいに奮闘したい。
千葉労連・門間代議員
命と健康を守る課題について。職場での安全性確立の課題と労災認定の課題でわれわれには大きな立ち後れがあるが、本大会の議案に、センターを年内に結成することが明記され、感慨深いものがある。全国センター結成にむけた全労連の努力を評価する。今後は、地方センターの結成が急速に求められる。
いま千葉の労働保険審査会では７件が審査されている。審査会参与をかちとっているかどうかが大きなカギをにぎることになる。労働委員会の労働者委員任命なみの運動のとりくみが求められる。
千葉でも地方センターづくりのために粛々と準備をすすめている。
建設一般・丸山代議員
トンネルじん肺闘争について。高速道路やダム工事をはじめ大規模な公共工事のなかで大規模なじん肺被害者をつくりだしている。１０６４名のじん肺訴訟団を結成し、全国１８地裁に訴訟をおこしている。被告企業は１２８社になっている。とくにゼネコン大手を対象に、企業と国の責任を明らかにして、じん肺をなくすためにたたかっている。
日本共産党議員団がトンネル塵肺対策会議をつくり、１０４の市長村議会で決議、８県に支援組織がつくられている。いっそうのご支援を。
全国センター結成を成功させ、これをつよめる単産・地方のとりくみの強化が必要だ。
雇用問題での政策提案は、重要な提起。実践的に切り開くとりくみが求められている。建設一般は、三宅島でのとりくみに力を入れているが、地方労連も含めた課題であり、協力してとりくんでいきたい。
ゼネコンのリストラ「合理化」がすすめられている。人材開発室を設け、面接をやって、退職を強要している。リストラをすすめてきた人事部長がリストラの対象になっている。「連合」の組合ではだめだとして、建設一般へに期待が高まっている。
６０歳以上の労働者の失業率は１０％をこえており、新たな高齢者就労事業のために奮闘したい。
全教・馬場代議員
子どもの問題が議案に明記されていることを高く評価する。
子どもたちが学ぶことがますます困難になってきている。覚醒剤や売春の広がりなど危機的状況が広がっている。道義的、文化的退廃が背景にある。また橋本６大改革の重要な構成である教育改革に重大な問題がある。労働者の状態悪化と同じ根をもつ問題だ。
文部省は、教育システムの改革だけでなく、雇用システムの改革、能力開発システムの開発を三位一体のものとしてとらえている。労働法制の全面改悪が提起されていることと一体のものだ。教育を財界本意の効率的な人材育成システムに転換するものだ。反国民的性格を帯びるものであり、公教育の解体をすすめ、徹底的な能力主義にもとづいて教育を再編するものだ。エリートと非エリートとを区別するもので、憲法と教育基本法にもとづく教育や父母の願いに背くものとなっている。
大阪では、学校そのものを人材育成センターにするたくらみがすすめられている。
国連子どもの権利委員会は、日本政府に異例の勧告をおこない、教育政策の抜本的転換を求めている。サッカーくじでの共同をふまえ、子どもたちが人間として大切にされる国民的運動を大きくすすめていきたい。全労連への結集をいっそうるよめ、全力をあげる。
新潟県労連・目崎代議員
労働の質の問題が国民から問われている。労働条件の改善とともに、国民要求にこたえる仕事にしたいという要求がひろがっている。コメの減反をしなければならないなど、労働のあり方のところで、国民要求にこたえることが求められている。
国民要求にこたえる仕事と職場をテーマに第４回学習交流集会をひらいた。「連合」組合からも参加があった。レポートは３０本（第１回は９本）。参加者は、多国籍企業にあわせた大転換が地域と職場に全面的にあらわれていることを実感している。労働組合は、地域と職場をつくることに役割を果たさなければならない。これまでの労働組合運動を転換しなければならないことが参加者の共通した感想だった。また産別課題に地域がどうかかわるのかをもっと明らかにすることが必要となっていることもわかった。地域住民や国民の要求にこたえる労働組合運動をつくることが重要であり、さらに強化していく。
山形県労連・勝見代議員
総対話運動について。要求アンケートの到達点は、８９組織８０４２人。組織人員の２倍を集約。「連合」４２組織からも集めた。労組訪問は１０４組合、郵送が７００組合。行動参加は２００人。この行動はすっかり定着してきた。「連合」組合でも、県労連のアンケートにこたえるのが当たり前のことになってきている。訪問活動に参加した組合員からは「上部団体がどこであっても要求は共通していることがわかった」などの感想が寄せられている。同時に、中小企業のおかれているリアルなきびしい状況がはっきりした。こうした対話活動を系統的におこなうことが大切になっている。失業率が高まり、事業所数が著しく減少しているという統計上の知識が訪問活動によって実感することができた。
職場内の身近な不安定雇用労働者にたいするとりくみの強化のためにも、また暮らしと雇用にかかわる共同を前進させるためにも訪問と対話を徹底的に追求したい。
大阪労連・小笠原
東大阪市長選にたいする支援に感謝する。
５２万人都市東大阪は７０年に革新市政を誕生させた経験をもつ。８２年の市長選から６回１６年間たたかってきて、今回市民が主人公の市長を誕生させることができた。
旧市長のもとで厚生年金の不正受給、水道疑惑、職員の不正採用などが数年やられてきた。市職に入らないことを条件に職員を採用する、教職員組合には組合事務所を貸与しない、団体交渉に応じないなどの組合敵視をつづけてきた。それだけでなく市役所と税金は自分のものといわんばかりに市政を私物化してきた。
市長選に絶対勝利しようとの決意でとりくんできた。労組訪問活動を積極的におこなった。企業門前で宣伝すると以前ならホースで水をかけられたが、いまはそういうこともなくなった。全駅頭での宣伝行動にもとりくんできた。４年後の必勝をめざしいまから奮闘する。
全国一般・及川代議員
不況打開の有力な決め手としての消費税３％へのとりくみに全力をあげる。
中小企業の経営は予想以上に深刻になっており、中小の経営者からは「２１世紀までもたない」という声が寄せられている。中小企業の経営動向は雇用にも大きな影響をあたえている。
企業内労働組合主義を克服するためにも訪問活動は重要であり、２年間で３７００の事業所を訪問した。政府の中小企業政策への不満など共通する要求がだされた。「連合」を含む組合では、リストラ提案への対応など、情報と交流を求めていることもわかった。
商店街訪問に全国各地でとりくんできた。労組が企業訪問することにたいして高い評価を受けてきた。全労連が規制緩和や大店法改悪に反対するたたかいをすすめていることにたいして、評価と激励を受けている。参院選での自民党惨敗の背景には、中小企業のこうした反乱があったと考える。企業の枠をこえたたたかいに自信をもっている。
雇用・賃金破壊がすすんでいるなかで、全国一律最低賃金制の確立がますます重要になっている。４・１７では、全国一律最低賃金制の確立で業者や農民と共同した。ナショナルミニマム確立に向け国民諸階層との共同をすすめるうえでも、全国一律最低賃金制の確立は重要であり、秋からたたかう決意だ。
運輸一般・赤羽
不況打開について。中小経営者との共通する課題での共同をすすめてきた。トラック業界では９９％が中小経営。深刻な状況におかれている。その原因は経営圧迫、消費税増税や軽油引き取り税暫定増税などの悪政、大企業の横暴である。労働条件の改善と中小企業の経営改善を一体のものとしてとらえ運動を前進させてきている。
経営圧迫問題では、荷主との不公正取引を告発し、運輸省交渉に臨んできた。その結果、運輸省は改善通達をだすにいたっている。これを実効あるものとするために国会請願行動にとりくんだ。
軽油引き取り税では、経営者が３３０万人もの署名を集めるかつてないとりくみになっている。しかし自民党はこれを握りつぶした。
６万人の要求アンケートに寄せられた諸要求を実現するためにも参院選をたたかってきた。この問題をとりあげたのが日本共産党の平賀議員で、同議員の質問趣意書をもって事業所・労組訪問をおこなってきた。選挙期間中に１６の新たな組合を結成し、組織拡大と結合して選挙活動を前進させることができた。選挙活動に強い労働組合が求められている。参院選の経験は、労組が選挙闘争を本格的にとりくむうえで貴重な財産を築いた。
労働者・国民の声で解散・総選挙をかちとるたたかいを諸要求実現の運動と結合して、たたかいを強化する。
自治労連・武下代議員
全労連の方針案を全面的に支持し実践する。
方針案が住民本位の自治体の確立を基調にかかげたのは画期的だ。心から歓迎し、職場・地域で運動の先頭に立つものである。
地域住民の暮らしと状況はかつてなく深刻になっており、悲劇が全国各地であいついでいる。阪神大震災被災者の願いに背を向け、農業や漁業が国の政策で衰退に追い込まれている。自治体リストラがすすめられ、ゼネコン型開発の自治体になるのか、住民本位の自治体にするのか激しいせめぎあいとなっている。
こうしたなかで住民自治への息吹が新たに生まれ発展しようとしている。背景には、深刻な住民生活がある。それぞれの地方・地域であらゆる住民諸階層との大同団結が求められている。全力をだしたい。
参院選の結果は、労働運動の新たな展望を切り開くものだ。労働と生活の実態とそのもとでの政治と経済のあり方へのかつてない怒りが、自らの力で政治を切り開きたいという願いとなった。国民的共同の発展を展望しうる状況が生まれている。「非自民・非共産」路線はこれを裏切ることになる。国民本位の政治への大胆な呼びかけが必要だ。
消費税率の引き下げが単なる要求にとどまらず、圧倒的多数の国民の合意になっていることをしっかりとみておくことが必要だ。来春闘をみすえ全力をあげることがわれわれの社会的責務だ。お互いに積極的に奮闘したい。
大会スローガンは、今日の労働組合運動の課題を指し示しており、その実現に全力をあげる。
国公労連・西田代議員
９８年の春から夏にかけての最大の特徴は、悪政推進のつよまりと、それに反抗する労働者・国民のたたかいの前進があったことだ。しかし同時に、アンケート集約が全労連に結集する１５０万人の半分という水準、国会闘争との結合の不十分さもある。日経連のベアゼロ攻撃を阻止し得なかった状況もある。相手の攻撃に打ち勝ち、要求前進のための手だてが求められている。
労働者を苦しめている背景には、橋本の６大改革、新ガイドラインなどがある。資本主義の矛盾を大企業・アメリカ擁護の方向で切り抜けようとしている。通常国会で成立させなかった労基法改悪反対のたたかいでは、ナショナルセンター間の共同は実現できなかったが、「連合」もいくつかの理由からとりくみ、共同を前進させた。参院選での共産党の躍進が展望を開いている。
議案の提起はまったく同感であり、幹事会がこの方針をいかに貫くかにある。幹事会だけでなく、傘下組合のとりくむみの強化が必要だ。幅広いたたかいは組織拡大の条件づくりにもなる。
熊本県労連・薄田
中賃は「目安」を１．８％とする答申をおこなった。過去最低で不当きわまるもの。春闘水準をも大きく下回る額では、国民本位の不況打開にまっこうから対立するものだ。全労連の最賃闘争のいっそうの強化を求めたい。
全労連が全国一律最低賃金制の要求額として提起している１５万円で２週間、「憲法２５条体験」をおこなった。健康で文化的な生活をおくることをめざし２４人が挑戦した。半数の１２人が黒字になったが、文化的な生活はできなかったというのが大半の意見だ。結論は、１５万円でも健康で文化的な生活はむずかしく、ましてや現行の最低賃金では憲法違反だ。官と民が共同してとりくみ、このとりくみをとおして、青年部づくりが前進している。
最賃闘争を賃金闘争の基本にすえることを全労連に求めたい。春のたたかいに最大限の力を集中することが必要だ。春闘の時期にこそ最賃闘争の強化が求められる。すべての労働者の賃金の足かせになっている現行最低賃金を抜本的に改善するのは当然。全国一律最低賃金制の金額を大衆的に討議して決定すべき。
現行の最低賃金の大幅改善にむけて労働省にむけたはたらきかけ、「目安」制度の抜本改善を求める運動が必要だ。異議申立てだけでなく、意見書の提出のとりくみを議案に盛り込むように願いたい。
徳島県労連・見田
春闘での賃上げは、昨年を大幅に下回る残念な結果となった。消費税の３％の引き下げ、医療制度の連続改悪の阻止などのたたかいが賃上げ闘争にとっても重要になっている。残念な結果になったが、賃上げ闘争は大きく前進したとみている。総対話と共同をつくってきたからだ。個別企業にたいするたたかいだけではだめだということが多くの組合員の合意になってきている。春闘を狭い意味ではなく大きく総括したい。
最低要求の問題だが、賃金闘争の理論は、生計費を基礎にすること、大企業の内部留保を明らかにすること、日本の労働者の賃金は欧米と比べて購買力平価で低いことを明らかにしてたたかってきた。来年の春闘をどうたたかうのか。
昨日の答弁では、物差しはないとのことだったが、最低要求を出せば、それに向かってたたかうことになる。要求が引き下げられることになるのではと危惧する。最低賃金要求とは違うのではないか。いずれにしても賃金要求を再構築することが必要ではないか。能力主義賃金決定にどう反撃するのか、再構築する必要がある。春闘討論集会でも大いに地元で議論したい。最低要求といわれると「最低」にどうしてもこだわらざるを得ない。削除したほうがいいのではないか。
自治労連・若井代議員
今年の春闘は国民生活擁護と労働法制改悪反対などの国民的課題をかかげ、貴重な経験を残すものとなったと大会議案は総括している。全労連への求心力を高めるとともに、全労連の権威を高めるたたかいであった。
自治労連は２・２６に１０万人、３・８に１万人が参加した。１０００組合への申し入れなどにもとりくんできた。足を踏み出せば踏み出すほど、垣根がないこと、要求が一致し共同が広がることが明らかになっている。
深刻な政治・経済の危機を国民本位に打開することは新首相のもとでは不可能であり、解散・総選挙を求めることが重要になっている。同時に、５４００万労働者を対象にした要求の組織化と要求の確立。圧倒的労働者を結集する賃金要求の確立が必要だ。パートアンケートは時宜に適したものだ。自治体職場でも２〜３割のパートが働いている。中小経営者、管理職を含めた総対話が必要。組織率１０％をめざすなら、当面５００万以上のアンケートを集める戦略が必要だ。組合員が客体であり主体とすることが必要。
底上げ要求と要求論との関係を整理をすること、圧倒的多数の労働者を結集する賃金要求の合意形成で議論を深める必要がある。
全労連への期待も大きくなっている。自民党政治そのものに終止符を打つためにも来年の一斉地方選は重要になってくる。全力をあげる。
日本医労連・前川
賃金闘争の結果は、３．４３％。前年比マイナス。ベアゼロに抗議して３・１９では９００超の施設で１５万人がストに参加した。春闘解体攻撃が医療職場にももちこまれ、ベアゼロがあいついだ。医労連は先の大会で、産別闘争を軸に国民春闘のいっそうの前進のために奮闘することを決めた。
全労連は国民春闘の再構築をかかげ、賃金闘争でイニシアチブを発揮することが求められている。動員力をもつ要求をどう職場からるくりあげるのか。これが課題だ。
国立病院などの統廃合、縮小・再編は、私たちの職場が奪われる問題であり、全力でたたかう。同時に患者を犠牲にするものだ。さらには公的保険制度のいっそうの解体がすすんでいる。秋、春にキャラバン行動をおこない、これまで共同をすすめてきた団体との枠をこえて、日本医師会などとの対話もすすめてきた。
社会保障は、経営者の横暴を規制するものとして労働組合が確立してきたものだ。参院選は、医療改悪にたいする国民の怒りが表明されたものだ。医療改悪をもとにもどせをかかげ、切り込む仕掛けを考えてほしい。
階級的労働組合運動の前進のために奮闘する。
ＪＭＩＵ・生熊代議員
労働法制改悪に反対するたたかいは、春闘で立ち後れた。なぜか。組合員はわかるという前提にたっていたからだ。しかし実際どうなるのかわかっていなかった。また中小にはこうした影響はおよばないとの考えもあった。
変形労働、裁量労働を前提にしたコストが考えられ、中小に影響するのだと明らかにしてきた。「タイム・イズ・マネー」の宣伝物はわかりにくい。再検討をお願いしたい。
職場に先取り的に入っている問題は、ただ働きだ。ＩＢＭでは、この問題でＪＭＩＵが発行するパンフを見て加入してくる労働者が生まれている。
もうひとつは偽装派遣。月１５万円という待遇の悪さ、後ろからナイフで刺されるのではないかとの荒廃した職場の状況が生まれている。違法派遣では産別をこえた大きなとりくみが必要であり、シンポジウムの開催などで全労連の協力をお願いする。
管理職にたいする合理化にたいして、管理職が「連合」では対応できないとして、自ら組合をつくっている。管理職を独自に組織するのは、管理職への攻撃がはげしくなっていること、管理職と一般労働者とのあいだには要求の違いがあるためだ。層としての管理職を結集できる組織形態として管理職組合の結成にとりくむ。
大幅賃上げが方針にない。アンケートでも３万円、５万円に集中している。大幅賃上げ要求は人間宣言だ。あらためて大幅賃上げを追求することが必要になっている。
熊谷答弁には、さまざまな問題が混同されている。賃金要求と賃金体系の違いが理解されていない。最低要求について真剣に議論していきたい。いまのままの方針では私たちは受け入れられないことを表明する。
第一は、大幅賃上げが世論になるようなたたかい、第二に、大企業の横暴の規制、第三は、地域・自治体への働きかけ、第四に、中小企業経営者に賃上げを考えさせること。大幅賃上げを中心とする賃金闘争だ。
自交総連・久賀代議員
２・２６総行動、３・８集会に全力でとりくみ、３・９行動では４００台のタクシーを結集し行動を展開した。、３・１９は行革・規制緩和に反対する行動と位置づけ、２１９組合１万数千人がストライキに立ち上がった。これは９８春闘に大きな影響をあたえた。
春闘では飛躍的前進はかちとれなかったが、集団交渉を成立をさせた地方がいくつかあり、前進した。こうした行動でリストラ攻撃に一定の歯止めをかけることができている。タクシーの身売り、悪質業者の進出で組合がつぶされるなどの攻撃に一定の歯止めをかけてきた。
１１・６は、行革・規制緩和に反対する一大決起の場として、共同の輪を広げるよう討議している。２００万人の参加で騒然とした行動にしようではないか。
すべての課題と組織拡大を結合しよう。そのために一翼を担う。地方と産別との両輪で、空白地方３地方が結集した。労働組合づくりに努力している。
中労委任命について、１万の団体署名を必ずあつめきり、２５期は磯崎任命をかちとろう。
千葉労連・山口代議員
全動労と国労で集会を開き、７５０名の参加で成功した。「３・８中央集会に参加して、全労連の元気な姿を見た。全労連といっしょにたたかうことが国鉄闘争勝利への道だ」と国労の人がいっていた。
春闘ではビラを受けとって「がんばっている人たちがいることを知り、勇気づけられた」という声が寄せられた。全労連の果たしている役割を改めて実感している。
ただちに国会解散・総選挙をかちとることが最大の課題であり、要求課題の第一に位置づけるべきだ。国民的要求にこたえ、その先頭に立ってたたかうことが全労連の役割ではないか。９月２日や１１月６日の行動のなかでも位置づけてほしい。
雇用対策案がだされた。大変重要な問題で、待ち望んでいたものだ。おおいに活用して実践していきたい。しかしちょっとむずかしすぎる。緊急対策と中長期的課題がいっしょにっているので、あれもこれもでなく、前面におしだす政策を明らかにしてほしい。公共事業の見直しと下請企業の地元発注の問題などを整理して前面にだすべきではないか。
全国一般や運輸一般の中小経営者との訪問・対話の経験を全体のものにしていく必要がある。多くの組合員が参加できるマニュアルをつくる必要も。単なる対話だけでなく、なにで対話するのかを詰める必要がある。
労働者自身が立ち上がり、組合をつくる運動が必要だ。
長野県労連・松沢代議員
雇用対策案について。タイムリーであり、歓迎する。
長野県内では、海外進出により事業主都合による解雇が増えている。９７年に８８２６人が解雇。今年の前半期だけで６０００人に近づいている。雇用保険に加入していない不安定雇用者層は、解雇のなかにふくまれていない。建設業者の倒産が２倍になっている。社会保険の滞納がふえているなかで、社会保険をはずしてもいいという通達が出されている。長野で最近目立っているのは、懲戒解雇をおどしにつかい、退職に追い込んでいることだ。
下請け代金について、単価を引き上げることが大切だ。単価が最低賃金を基礎にしているためにきわめて低く設定されている。雇用政策では、失業給付の掛け金の年数にあわせた給付の改善などが必要ではないか。
通信労組・岩崎代議員
雇用対策案は、いまの情勢にかなったもので積極的に支持する。
７月２５日、「ＮＴＴ持ち株会社はなにをもたらすのか」と題してシンポジウムをひらき、１５０人が参加して成功した。シンポジウムでは、全労連が労働総研に委託研究していた報告書の内容が紹介された。持ち株会社の本質は、資本の集中の企業形態である。子会社の株を持ち、子会社の合併・縮小を思いのままにおこない、労働条件の子会社間の差別化をもたらすものだ。２１世紀の企業のあり方と労働条件が大きく左右されるのは明らかであり、子会社にリストラ・賃下げをおしつけることになる。２１世紀にむけた労働者の権利をどう守るのかが重要な課題になっている。
ＮＴＴは４社に分割される。１２月までに人員配置を完了し、来年１月に新会社に移行する。電話の公共性を切り捨てながら、労働条件を引き下げて持ち株会社をすすめようとしている。持ち株会社化は労働者の雇用に重大な影響をあたえる問題としてとりくみをつよめる。
地銀連・坂本代議員
９８春闘でのアンケートは組織人員の１０倍の目標をかかげ達成した。１２の未加盟組合を訪問し対話をおこなってきた。対話のなかで、金融情勢からくる雇用不安、青年の組合離れなどの悩みがだされ、交流できた。思想信条の違いをこえ、運動が広がっている。
参院選で、国民は自民党政治にノーの判断を下したが、これは、不良債権の処理策、公的資金投入にノーと判断したということだ。
不良債権額は、主要１９行で２２兆円となっている。大蔵省が今年１月に発表した額７６兆円が一人歩きしているが、第２分類を除くと１１兆円だ。いまの経済実態からすると、第２分類の債権はおこるべくしておきたものだ。９８年『経済白書』は、不良債権は減少傾向にあるといっている。
雇用政策は、サービス残業をなくして９００万人の雇用は時宜に適している。
宮城県労連・真壁代議員
スーパー・ダイエーの元旦営業反対でとりくんできた。大店法の廃止によって、大型店の進出がすすみ、地域経済が苦境に陥っている。仙台も例外ではない。セイコーインスツルメントとマイカルの店舗面積は地元商店街の８５％にもなり、商店街は悲鳴をあげている。売り上げの減少という問題だけでなく、交通渋滞、ごみ問題をもたらすものだ。商店街と懇談してきた。弱者にやさしい街づくりに反してしまうことになると訴え、連帯と共同のとりくみをすすめてきた。これは各界に大きな反響をよび、地元の経済雑誌にもとりあげられた。
全印総連・大原代議員
印刷産業は、コスト削減競争が激化している。大日本や凸版などの大企業が中小企業分野に進出し、２０％、３０％も売り上げが減少している。デジタル化対応の設備投資も中小経営を圧迫している。
中小で労働条件の引き下げをおこなうところが相次いでいる。
全印総連はこれまで、入札制度の改善にとりくんできた。９８春闘でも単価問題で、幅広い共闘を呼びかけ、熱いメッセージをもらっている。運動は一定前進しているが、大企業の横暴のなかでひきつづききびしい状況が存在する。
全労連は中小企業振興として、�｜羮�企業への発注率を厳格に守らせること、��入札制度改善すること、�Ｍ算饑�度改善すること、�そ抄醗�への福利厚生施設を改善することをかかげてもらいたい。同時に、要求検討会議を招集してもらいたい。
５人の労働者が労働組合選定の自由を求めて「連合」凸版印刷とたたかっている。組織拡大運動で成果をあげるよう奮闘する。
福祉保育労・桑本代議員
児童福祉法が「改正」され、介護保険法の成立が強行された。国と自治体の公的責任を大幅に後退させるものだ。保育現場にこれまで以上にきびしい労働条件がおしつけられている。介護の現場では、一利なしの実態がますます明らかになっている。
７割の自治体が、きわめて不十分なゴールドプランの達成すらできていないなかで、介護が導入されるなら、保険あって介護なしの事態になる。必然的に、福祉労働者の労働条件の切り下げと、利用者・国民に犠牲をおしつけるものとなってくる。抜本的修正のための強力な運動が求められている。
社会福祉審議会は、社会福祉の構造改革について、生存権保障から個人の自立にもとづく重大な改革を提起している。�〜蔀崟�度を廃止、契約利用制度、�¬唄岷塚�企業の参入を認める、�Ｊ〇礇機璽咼考�用券などのバウチャー方式への変更――以上だ。民間社会福祉経営はもうけ本位になる。国民的規模の運動にすることが求められる。もっと多くの英知が必要とされている。問題が基本的人権にかかわるものでもあり、全労連のイニシアチブの発揮をお願いしたい。
年金者組合・森代議員
大会議案は、重点課題のひとつに年金制度の改悪阻止をかかげ、すべての諸団体に共同を呼びかけている。心から歓迎する。年金改悪をやめさせるには、全労連の年金政策の３つの提起が重要だ。大きく結集できる政策提起になっている。８年間、地方議会での意見書採択にとりくんできたが、１０６１議会が意見書を採択するまでになっている。全自治体の３分の１だ。ねばりづよいとりくみの成果だ。
年金闘争は、労働法制改悪反対闘争とともに一歩も引くことのできない課題だ。賃金闘争と表裏一体の関係にあることを明らかにすることが大切であり、学習を徹底しよう。
年金者組合は４万２０００人になった。退職者・高齢者のよりどころとして奮闘する。
来年は国際高齢者年であり、要求前進のチャンスだ。退職したら年金者組合に参加することをお願いしたい。