【アピール】

「賃上げ実現」の絶好のチャンス!

春闘「解体」攻撃を跳ね返し、
賃金引上げ・諸要求実現、憲法改悪阻止にむけ、総決起を

=3・17第1次全国統一行動に決起された仲間によびかけます=

2005年3月17日
全国労働組合総連合


●組合員のみなさん

 全労連・春闘共闘に結集する各単産は16日、第1次回答を引き出しました。
 各単産の回答をみると、16日18時現在、JMIUが前年を上回る104支部が回答を引き出し、単純平均で前年を786円上回る4993円(1.71%)を獲得。日本医労連は30組合の単純平均が5495円(2.16%)になりました。多くの組合・支部で前年同期を上回るスタートを切っています。また、建交労では東京、大阪の集団交渉や各地の個別交渉が賃上げとともに企業内最賃、時間短縮、退職金などの制度要求を前進させています。各単産ともパートの賃上げを追求し、5円、10円、17.5円などの回答を引き出しました。
 一方、金属労協(IMF・JC)加盟の主要労組に対しても、回答が出されました。軒並み「ベア要求」を見送るなか、一時金要求のみとなり、業績好調を反映して、トヨタが過去最高額となる「5ヵ月+62万円」(平均244万円)を獲得したのをはじめ自動車や電機、鉄鋼についても昨年実績を軒並み上回る結果となりました。今回の大手労組のよるベア要求見送り、一時金要求のみの姿勢は、マスコミさえも「春闘空洞化の流れが定着」(東京新聞夕刊)と指摘するように、いまや労働者・国民共通の切実な「賃金引き上げ」の声に背をむけるものであり、日本経団連の春闘「変質」「解体」攻撃路線に組みするものです。また今後、本格化する多くの中小組合にも否定的影響をおよぼすものであり、容認できるものではありません。

●組合員のみなさん

 全労連は春闘50年にあたり、05春闘を「新たな社会的状況と切り結ぶ春闘」と位置づけ、とりくんできました。経済のグローバル化が叫ばれ、市場万能論があらゆる分野にまで及び、「勝ち組」「負け組み」に象徴されるように「二極化」が進行しています。このような中で、3期連続の増益、2期連続の最高益更新と大企業が「わが世の春を謳歌」しています。
 こうした「企業に一人勝ち状態」の中で、多くのエコノミストが「賃上げによる内需拡大」を訴え、朝日新聞は社説で「賃上げによる底上げ」を強調しました。
 05春闘はまさに企業業績面でも、国民的世論の点でも「賃上げ実現の絶好のチャンス」であり、「賃上げを取る」という執念と攻勢的なたたかいが求められています。

●組合員のみなさん

 3・17第二次全国統一行動には、全労連・春闘共闘に結集する25単産47全都道府県で35万人の仲間がスト含む諸行動に総決起しました。
 本日の統一行動をステップに、引き続き、賃上げ回答の上積みとパート時間給の引き上げ、諸要求の前進、憲法改悪反対など悪政阻止に向けて粘り強く、執念をもってたたかいを強めていきましょう。
 競争・差別社会と訣別し、「人間らしく生き、働き続けられる社会=もう一つの日本」の実現にむけて共に奮闘しましょう。